世界のニュース

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2015/10/31 スイスの普遍的最低給料

ツァイトより

ヨーロッパ中央の小さな中立国、スイスで2016年に労働に関わらない普遍的最低給料を支給するかどうかの国民投票が行われるそうです。 要するに働かなくても最低給料が入ってくるかどうかということですね。

ドイツ人はこういう話題好きなんですが、この記事にも書いてある通り、普遍的最低給料を導入した場合、一方で「誰も働かなくなるだけだ」と、「財政的に不可能だろう」という意見が強いようであまり議論が進んでいないようです。 ただ、10年ほど前に導入されたハルツIVという長期失業に対する手当は、同じような理由で、社民党の当時のシュレーダー政権の支持率大幅低下につながるほど不人気だったんですが、結果としてそれなりにうまくいっているようです。

そもそもが、最低給料に関する議論にはもっとイデオロギー的な要素が加わってきます。 まず、例えばフランスでは週の労働時間が35時間という風に決まってますよね。 ヨーロッパ各国同じような状況で、事実様々な作業が自動化されていっている以上、基本的に働くこと自体がオプションのような風潮になってきています。 そういった意味では、この法律はある意味この事実を法的に認めるだけであって、特に何かが劇的に変わるというわけはないという風にも思えますね。

日本ではあまり、「働くこと」に対する哲学的な考察をすることがないようですが、ヨーロッパが今後どういう風に発展していくかを見て、どういう制度が現実的なのか議論になるといいですね。

2015/10/30 コンゴの憲法改正

ルモンドより

コンゴ、って聞いてまず何が思い浮かびますかね? 多分内戦とか汚職とかそういう話題じゃないですか?

でもそもそも実はコンゴっていう国が二つあることはご存知でしょうか? この記事を見ていただけばわかりやすいと思うんですが、内陸側のコンゴ民主共和国(赤色)と、海側のコンゴ共和国(緑色)に分かれているんですね。 何が違うかというとコンゴ民主共和国(赤)はかつてベルギー王の私領で、コンゴ共和国(緑)はフランスの植民地だったんですね。 現在、コンゴ民主共和国は、民主的でも共和国でもないと言われるほど治安が悪いことで有名ですが、コンゴ共和国のほうは割と安定していることで有名です。

さて、その安定しているほうのコンゴ共和国(緑)でこの度、憲法改正することになったそうで、すでに合計30年ほど大統領の座についているドニ・サスヌゲソ大統領の大統領の任期が2031年まで伸びるそうです。 国民の70パーセントが25歳以下らしいので、国民の大半が一人の大統領しか知らないことになりますね。 日本と正反対ですね。

なんにせよ、アンゴラなどとともに石油が出ることで有名なコンゴですが、貧困問題などが解決する見通しはなく、エイズ問題などもあまり進展していませんが、この先結構長いこと今の状況が続きそうです。 まあ近くの国、例えばスーダンやブルンギなどと比べると一応平和なのは平和なようなので余計なことをするよりはいいのかもしれませんが・・・。

2015/10/29 今のシリアとかつてのアフガニスタン

アルジャジーラより

シリア問題解決に向けて西側各国とロシアがこれまで何度かジュネーブで会議を重ねていたんですが、シリアでの重要な役を演じるイランが遂に交渉のテーブルに招待されたと昨日報道されました。 残るはレバノンのヒズボラだけですが、実際のところイランが交渉に出てきた時点で、ほぼヒズボラの代役も務めると見て間違いなさそうです。 当然サウジアラビアは反発していると報道されているわけですが、地上部隊を送っているのはイランだけですからね。 イランがどういう立場であったかに関わらず、イラン抜きで解決しようとしたことそのものが非常に非効率にも見えます。

ロシアが攻撃を開始したことによって、西側は合衆国、イギリス、フランス、東側はロシア、イランという構図ができました。 西側と東側のそれぞれの思惑の中で生まれた闘争で、テロリスト組織が漁夫の利を得ているという風にも見えますよね。 まさに30年前のソ連のアフガニスタン侵攻を彷彿とさせます。 事実、この記事によると、当時のアフガニスタンで、結果的に甚大な被害を出してしまったにもかかわらず(今日に至るまで)何も解決しなかったことから、今回のシリアの戦争に反対する人もロシアにはそれなりにいるそうです。

ただ、ロシアが地上部隊をシリアにこれまでのところ送らず、超高空からと、カスピ海からなど超遠距離からの攻撃をしていることから「合衆国型戦争」の幕開けと見て、アフガニスタン侵攻とは結び付けていない人も多いようです。 なんにせよ今の所74パーセントのロシア人はシリア空爆に賛成しているようなので、ロシア政府としてはとりあえず困ったことにはなっていないようです。 ただ、紛争の規模からして地上部隊を一切送らずに解決するのは難しい状況らしいので、そうなった場合にロシア国民がどのような反応を見せるか際どいところですね。

ちなみに現在合衆国で話題を占めているのは来年の大統領選挙関連なので、ロシアに対する際立った批判はまばらに見られる程度で、国が動くほどではなさそうです。 ヨーロッパは不思議なことに、スペインの総選挙、ドイツの難民問題を除くと全体として話題がそもそもない状況になっています。 僕個人の意見かもしれないですが、どうもシリアにアサド政権以外に政治をするような組織はなさそうで、さらに西側にもあまりこれといったプランがあるようには見えません。 もしこれでシリアが第二のアフガニスタンになったら、ロシアは少なくともプランがあったにもかかわらず、シリアを攻撃したことで批判されることになるんでしょうかね。 さらにいうと、もしこれでシリア内紛が解決して、誰かが政権を握ったとしても、西側が望んだような民主主義の国は生まれそうにはなさそうなので、アサド政権になった場合は独裁政治を援助したとして、その他の反政府組織が不安定な政治を始めたとしたらシリアを混乱に陥れたとして、やはりどっちみちロシアが批判されそうです。

2015/10/28 ポーランド新政権と環境問題

ツァイトより

三日前にポーランドの選挙が行われたばかりで、まだ新政権が発足したわけでもないんですが、すでにEU内での反感を買っているようです。

そもそもが右寄り政権なので、環境問題に興味がないのはあまり驚きというわけでもないんですが、まずポーランドの地理的な問題で、ロシアのエネルギーに頼らないといけないっていう部分があるわけじゃないですか。 また、東ヨーロッパだったため、産業自体があまり発達していないっていう問題もありますよね。 なんにせよ、ポーランドの電力の供給源は石炭が中心らしく、新政権はその方針をむしろ強化するぐらいのようです。

EUにとって非常に不具合なのが、来月末にある意味京都議定書の代わりになるCOP21が開かれるわけですよね。 EUは一つの組織として発言したいという思惑と、特に開催国のフランスはなんとしても会議そのものを成功させたいっていうのがあるようです。

2015/10/28 イタリア経済危機収束?

レプッブリカより

長かった南欧の冬が終わりを告げようとしているようです。

意外かもしれませんが、イタリアはかつてG7の一国として、フランス、西ドイツ、日本、合衆国、イギリス、カナダと共に第一世界を引っ張っていた存在だったんですが、あまり政治のできる国ではなく、ベルルスコーニ氏が2001年から10年以上首相についていたなどかなりシュールな状況が続いた結果、経済危機では大打撃を受けました。 その後、ナポリターノ大統領がほぼ独断で学者のマリオ・モンティ首相を任命し、その後再び割とポピュリスト派のエンリコ・レッタ首相が任命され、一年も経たないうちに辞職した後、現在のマッテオ・レンツィ首相が選ばれたんですが、スペインやギリシャと違って極左極右政党がイタリアにはなく、特にベルルスコーニが辞任した後は、割と最終的にナポリターノ大統領の鶴の一声で首相が決まる安定した状況が続いてたんですよね。

その安定感もあってか、そもそも割と高品質のものを作る産業がベースになっているせいか、この度遂に、消費者景況感と、企業景況感が共に2007年の経済危機以前のレベルまで回復したそうです。 特に消費者景況感に関しては2002年以来13年ぶりのレベルにまで回復していて、生活必需品ではないもの、例えば車を買う予定のある人などが増えているそうです。

一時はイタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、フランスが同時に破産してEU崩壊まで恐れられていたぐらいでしたが、最近EUのプランを受けいれたギリシャも含め、少しずつ回復していくみたいですね。 残るは12月20日のスペイン総選挙です。 まだ目が離せません。

2015/10/28 温暖化阻止の為のダイヤモンドスプレー

ネイチャーより

地球温暖化解決の為の意外な方法が発表されました。

ハーバード大學のワイゼンスタイン氏などの研究によると、ダイヤモンドの塵を待機中に撒いて太陽光を拡散させることにより、温暖化が止められるのではないかとのことです。 これまでは硫酸を待機中に拡散させる方法などに同じような効果が期待されていて研究が進められていたそうなんですが、硫酸の場合大気汚染につながりかねないということで実行に移されたことはなかったそうです。

ただ、ダイヤモンドは一キロあたり約100ドルするらしく、人の活動によるグリーンガスの効果を相殺させるほどのダイヤモンドを生産する場合、年間数十億ドル規模の資金が必要になるそうです。 ワイゼンスタイン氏は、仮にこのプロジェクトが実行されれば、ダイヤモンドの価格は下がるはずだし、共著のダビットキース氏は、仮に現在の価格が変わらなかったとしても、2065年頃に地球の人口が100億人に達するであろうことを考えれば、全世界で一人当たり5ドル出して、45万トン打ち上げればいいじゃないか、と言っているそうです。

ちなみに硫酸というのはどうやら火山噴火の際に出る物質らしいので、ある意味火山の噴火を人工的に作り出して、気温を下げるということらしく、健康的な被害に関してはそれなりに分かっているんですが、ダイヤモンドに関してはこれから調査が進められるそうです。 まあダイヤモンドっていうのはただの炭素の塊ですからね。 そんなに危険な感じはしないようにも思えます。 チリになると別かもしれないですけど。

2015/10/27 フランスと難民受け入れ

ルモンドより

難民問題が振幅を増す中、いまひとつ盛り上がりを見せないフランスの状況が数字で見えてきました。

元の記事はフランス意見調査協会が西ヨーロッパの7カ国(フランス、イギリス、オランダ、デンマーク、スペイン、イタリア、ドイツ)で行ったアンケートからきているんですが、それによると、まず「難民を受け入れるのは私たちの国の義務である」に共感しない人の割合いが、一番低いドイツで21パーセントなのに対し、フランスはイギリスと同じ最高の46パーセントだったそうです。

63パーセントのフランス人が「すでに私たちの国に外国人がたくさんいるため、これ以上受け入れることはできない」と考えているのが主な原因のようです。 この意見には、オランダ人とイタリア人が同じぐらい賛成していて、スペインでは回答数の48パーセント、ドイツは33パーセントだったそうです。 まあ確かにフランスの方がドイツよりも外国人がいるような気もします。

また、非常に興味深い意見として「まずヨーロッパはどういう行動をとるべきか」という質問に対して、ドイツで一番多い(回答の55パーセント)意見が「南の国の発展を援助して、現地(多分難民の出身国のことですね)で助けられる体制を整える」なのに対して、フランスで一番多い意見(回答の30パーセント)は「国境での検問をきつくするべき」だと考えているようです。 当然かもしれませんが、シリア内戦に干渉すべきだと考えているのはフランスがトップで29パーセント、最低がドイツで12パーセントだそうです。

でもこれを読んでる感じだとここ数年の国内の問題が絡んでいるようにも見えますね。 例えば、フランスだと今年初めのシャルリー・エブド襲撃事件などがあって、移民受け入れに否定的になっている部分があり、ドイツだと、OECDで第二位の高齢化社会(OECDの調査参照、ちなみに一位は日本)などの問題もあって、労働力確保のために移民を受け入れるしかない、と考えている部分があるようです。

2015/10/26 加工肉と大腸癌

国際ガン研究機関より

僕の住む町、フランスリヨンには国際刑事警察機構の本部があることで有名なんですが、実は世界保健機関の国際ガン研究機関なるものも存在するらしく、今回食用の肉に関する調査結果が発表されました。

それによると、加工した肉、例えばベーコンやソーセージなどは「発ガン性があるという証拠が十分にある」そうです。 塩漬け、乾燥、燻製、発酵などをさせた牛肉、豚肉、鶏肉、もつ、その他血の加工品などが問題らしく、1日50gあたり大腸癌になる確率が18パーセントあがるそうです。 同じ発ガン性の高さのカテゴリーには喫煙、アスベスト、レントゲンなどがあるんでかなりのレベルのようですね。

その一つ下のカテゴリーには生肉が入ったそうです。 これは発ガン性がある可能性が高いらしいんですが、確証はないそうです(原文:limited evidence)。

日本だと加工した肉はあまり食べないですよね。 ヨーロッパではベーコンやソーセージなど毎日のように食べるんでこれで食生活を一気に変えるというのは難しそうです。

2015/10/25 ポーランドの選挙

BBCより

ポーランドの選挙が行われ、欧州理事会議長のロナルド・トゥスク大統領などを選出した左寄りの市民プラットフォーム党が敗北して、右寄りの法と正義党が第1党になったそうです。

ポーランドってユーロは公式通貨としては使っていないんですが、ヨーロッパ内で金融危機をうまく乗り切った国として結構話題に上がるんですよ。 まさにその金融危機を乗り切った市民プラットフォームが負けてしまうの一体どういうことだ、と思う方も多いと思うんですが、これにはどうやら欧州の難民問題なども絡んでいて、ポーランドが7000人難民を受け入れるっていうのが国民の間ではどうやらあまりよく思われていないそうなんですね。 あとどうやら経済が良くなった恩恵を国民が受けていない、などの問題があるそうです。

ちなみにツァイトの報道によると、投票率は39パーセント。 日本で投票率が最低だった前回のアベノミクス解散の53パーセントを大幅に下回ったようです。

なんにせよ右側陣営が勝ったことで、ユーロ懐疑がポーランドで強くなっていくのは間違いなさそうです。

2015/10/24 飲酒運転防止の無料タクシー

ニューヨークタイムズより

日本ではあまり有名ではないようですが、世界では最近自家用車でタクシーのサービスができるウーバーという携帯のアプリが流行っていて、ちょっとした小遣い稼ぎに使う一般の人がおおいそうなんですが、一方で許可を取らなければ運営できないタクシー業界は大損なわけじゃないですか。 そのため日本では一般の車を使ってウーバーでお金を稼ぐのは違法らしいんですが、ヨーロッパでは大問題になっていて、例えばブリュッセルでは今年9月にタクシーのデモが行われ、その前の6月にはパリで同じようにタクシーのストライキがあったんですね。

ウーバーを使う側としても、日本ではあまりないかもしれませんが他の国ではタクシーのボッタクリなど日常茶飯事なので、お互いに評価を残せるウーバーの方が信頼性が高かったりするようです。

その一方でこちら、ニュージャージーの小さな町、イヴシャムでは全米で初めて深夜に飲酒した人にウーバーを無料で使ってもらって運転せずに帰ってもらうシステムを始めたそうです。 運営費は募金で賄っているそうなんですが、それでもどうやらうまくいっているそうで、今年1月から8月まで月平均23件あった飲酒運転に絡む逮捕件数が9月は8件にまで減ったそうです。

募金で賄えているというところがすごい気もしますが、多分飲食店の側がきっと幾らかは出しているんですよね。 ヨーロッパだと町自体が小さいのでそもそも運転する必要もなく飲んで歩いて帰れるんですが、日本の場合そういう風にはいかないですよね。 特に最近日本では飲酒運転に関する取り締まりがきつくなってきたようですが、そもそも飲む機会が減ったんでしょうか。 それともタクシーを使って帰っているんでしょうか。

2015/10/23 国境を自転車で渡る難民

BBCより

ロシアとノルウェーの国境を難民が子供用の自転車で渡っているというのが話題に上がっているようです。

ロシアの法律では、国境を歩いて渡るのが禁止されていて、ノルウェーの法律では、車で入国するためには書類審査などがあるんですが、どちらも自転車に乗っている場合は問題にならないため、ロシアの国境近くで自転車を買ってわずか120メートルを自転車で渡るんだそうです。

国境近くの警察署から近くの町まではバスで行くため、自転車は警察署の裏に残るんですが、大半の自転車は新品で、中にはまだフレームの包装が取られていない場合もあるということなんですが、ノルウェーの安全基準は満たしていないため、すべて廃棄処分されるんだそうです。 もったいなさすぎる。

自転車は一台につき数万円らしいんですが、喜んで買っていくそうです。 まあ命がかかっていることを考えると安いもんですけどね。

2015/10/22 スペインの失業率下降

エルパイスより

スペインの経済が回復してきているようです。

欧州の経済危機でギリシャやその他の南欧の国同様に経済が大打撃を受け、左寄りの政権から2011年に突如右寄りにかわったスペインでしたが、ついに失業率がラホイ首相就任時程度まで下がってきたそうです。 まだ失業率は21パーセントを超えていますが、それでも失業者数が500万人以下、有職者数が1800万人以上というのはどちらも4年ぶりの成果だそうです。

ただ、職に就いたのが第3期目で18万2200人だったそうなんですが、非正規雇用が20万5500人増えて、正規雇用が1万8900人減っている(残りは起業)ことを考えると、素直に喜べる状況ではないのかもしれません。

ちなみにヨーロッパの他の国も、ギリシャなどを除くと例えばオランダなどで回復しているとのことです。

ヨーロッパの経済危機はずいぶんながく続きましたが、そろそろ終わりが見えてきそうです。

2015/10/22 中国共産党紀律

澎湃新聞より

中国共産党の紀律なるものが存在するらしく、それが昨日発表されたらしいんですが、それに一人っ子政策に関する記述がないことが話題になっているそうです。

1997年と2003年にそれぞれ「中国共産党紀律処分条例」として発行された文章の中には、一人っ子政策に違反した場合、警告または党内職務取り消し、重い場合には党内監視処分または除籍処分にする (2003年版原文:违反人口与计划生育法律、法规超计划生育的,给予严重警告或者撤销党内职务处分;情节严重的,给予留党察看或者开除党籍处分。破坏人口与计划生育法律、法规实施的,给予撤销党内职务或者留党察看处分;情节严重的,给予开除党籍处分。) と書かれていたらしいんですが、今回はこの手の記述が一切なかったそうです。

ただ、例えば賄賂に関する処罰の記述もなかったことから、専門家の間では法律ですでに定められていることをあえて重複させて党内紀律にいれるようなことはしなかっただけだろう、という見方もあるらしく、一人っ子政策の記述がなかったことが一概に一人っ子政策の転換につながっているとはいえないそうです。

国連の発表によると、インドの人口が2022年頃に中国の人口を超えるだろうとのことです。 また、一人っ子政策の結果、中国も高齢化が社会問題にも発展してきていて、現在年金受給者1人につき3人しか働き手がいなく、2050年頃には年金受給者1人につき働き手が1.3人まで減るだろうとのことから、定年退職の年齢をあげるということなども報道されています。

あと小皇帝の問題とかも気になりますよね。 1978年にはじまった一人っ子政策ですが、僕としては一人っ子政策で育った子たちがどういう親になるのか非常に興味深いところです。

2015/10/21 フランスの武器輸出

ルモンドより

フランス空軍が使っているエアバス社の軍事ヘリコプターカラカルがクウェートに24機輸出されるそうです。 買取額は25億ユーロ(約3400億円)、フランスのGDPの0.1パーセントにも及びます。

このヘリコプターはもともと、災害救助や人員輸送のために長距離飛ぶように設計されていて、フランス空軍には19機配置されているそうです。 なぜクウェートが今買うのかというと、クウェートは反イスラム国同盟としてシリア空爆に参加しているらしく、国内のシーア派のモスクがイスラム国の爆破テロの対象になるなど緊迫した状況が続いているからなんですね。

対するフランスですが、ここ数年で軍事費を削らざる得なかった一方、国内で4000企業、計16万5000人が軍事産業に従事しているため、輸出によって軍事費縮小分を補おうとしているようです。 2012年に年間48億ユーロだった武器輸出は、2014年には82億ユーロにも上り、さらに今年は、エジプトとカタールにラファールをそれぞれ24機売った結果、現時点で120億ユーロを超えているそうです。

ストックホルム国際平和研究所の調査によると、フランスの武器輸出額は合衆国、ロシアに次いで世界第三位。 2011年を除くと年々増えていっているようです。 この記事ではこの輸出額の上昇を「健康(原文:bonne santé)」と書いています。 このままフランスはロシアや合衆国のように軍事輸出に頼る産業に傾いていくのでしょうか。

2015/10/20 農業に目覚めたイタリアの若者

ANSAより

経済危機が若者たちの意識を変えたのか、時代の必然だったのか、イタリアの若者たちが農業に目覚めているそうです。

数十年に渡った減少傾向を逆転させるかのごとく、この三年間で農業に従事する若者が48パーセント増えたらしいです。 どうやら就職するというよりは、事業を自ら起こすっていう人が多いらしく、この記事(その先のリンク)に出てくる若者たちの例としては、化粧品に使うための天然素材だとか、服を作るための素材だとかを自分で生産するっていうのが紹介されています。

確かにドイツなどの北の国では日本と同じ頃、2000年代初頭ですかね、有機栽培だとか天然素材とかが流行ったんですが、南の国は結構出遅れてたんですよね。 今となっては南欧でもそういうことを大切にする人がたくさんいますが、まだこれから需要も供給も増えるのかもしれません。

2015/10/20 ロシア経済回復の兆し?

ガゼタより

ロシア経済に回復の兆しが見えてきたそうです。

7−9月期の経済成長自体はマイナス4.3パーセントだったらしいんですが、8月から9月にかけて0.3パーセントGDPが伸びたらしく、今後少しずつ回復していくのではないかとのことです。 ただ、一般的に8月っていうのは生産量が少ない月ですからね。 あまりあてにならない結果とも言えます。 ちなみにロシア経済発展省(?)の予想だと2016年は0.7パーセント成長、スタンダードアンドプアーズの予想ではマイナス0.3パーセント、ロシア銀行はマイナス1パーセントと見積もっているそうです。 欧州復興銀行の発表で今年マイナス4パーセントと見積もられていることを踏まえると、やはりそれなりに回復するようです。

ルーブルの価格も一時は安定していたんですが、石油価格の下落に伴い再び下がりましたよね。 今後のロシア経済の発展も石油の価格に左右される部分が大きそうです。 なんにせよ西側の制裁はロシア国民の反感を買っているだけで、どの問題も解決していないところをみると、みんなで苦しんでいるだけのようにも見えますね。

2015/10/19 フェイスブック起訴

シュピーゲルより

フェイスブックがドイツで中傷的表現の書き込みを増長したとして起訴されたそうです。

具体的には難民に対する誹謗中傷の書き込みなどがされた際に、通報があっても消さなかったということらしいんですが、例えば「いい加減にセキュリティーに武器を渡してエセ移民たちを撃ち殺せ」(原文:Gebt den Sicherheitskräften endlich Schusswaffen und knallt diese Pseudo-Flüchtlinge ab.)などの発言が問題になっているそうです。

フェイスブックのCEO自身がメルケル首相に難民問題で全面協力するという約束をしたらしいので動きに出るしかなさそうですね。 右翼系の動きもすごいことになっていて、先日ケルンの市長選に立候補していたヘンリエッテ・レーカー氏が選挙運動中に首をナイフで刺されたという話が報道されましたが、他にも色々暴力などが問題になっているみたいですね。 昨日ハンガリーがクロアチアの国境を閉めてから、今日はスロベニアが「オーストリアが1日に1500人までしか受けれいてくれない」ことを理由にクロアチアからの移民数を1日2500人に制限するという措置に出たと報道されていましたが、現実問題としてはクロアチアからスロベニアに1日5000人入らないといけない状況だそうです。 もしクロアチアからスロベニアに移民が送れないとなると、クロアチアの緊急キャンプの収容能力は数日で限界を越えるそうです。 それでもクロアチアはセルビアとの国境を開いたとのこと。

先週末、フランスは朝の気温が氷点下でした。 ヨーロッパはこれから一気に寒くなります。 ヨーロッパがこの危機を乗り越えられるかどうか、今後ギリギリの交渉が続きそうです。

2015/10/18 スイスの選挙

NZZより

ハンガリーはここにきてクロアチアとの国境も閉めたそうで、移民がトルコからドイツに行くルートはセルビアのあとにクロアチアとスロベニアを通るルートだけになったそうです(アルジャジーラの記事参照)。 今の所止む様子のない難民流入ですが、ドイツではメルケル首相の支持が落ちてきているそうです(フランクフルター・アルゲマイネの記事参照)。 もはや国境を閉めるしかないという結論にきているようですが、メルケル首相もやはり世論に押されてそうせざるを得なさそうです。

さて、そんな中スイスではひっそりと選挙が行われたんですが、移民反対の右寄りの政党が支持を集めたそうです。 特に普通ヨーロッパで議論になる環境問題などはそっちのけで、年間10万人にのぼる移民をどうするのかばかりが議論の対象になったそうで、緑の党などは大敗北を喫したとのこと。

実はヨーロッパの世論は真っ二つに分かれているような状況で、さらにメディア同士の戦いも激しさを増しています。 フェイスブックなどを読んでみてもかなり激しく議論されているので、これからのそれぞれが思うヨーロッパの存在意義などにも関わってきそうですね。

2015/10/17 月の基地

BBCより

政治上では西側とロシアで争っているようですが、科学の世界は国境を越えて続いているようで、欧州宇宙機関と、ロシアの宇宙機関が共同で月に基地を作るんだそうです。 

1972年にアポロ計画以来、金銭的なダメージから合衆国ではすぐに計画が終了し、1970年代中頃にソ連も計画を諦めてから、人類が月に行く予定はなかったんだそうですが、最近になって月に水があるという可能性を示唆する研究結果が出たそうで、さらに貴重なヘリウムの同位体(ヘリウム3)が月で採れるそうなので、関心が高まってきたそうです。

現在のところ、次に月に人を送るのは中国と言われていて、2030年頃には計画が実行されるだろうとのことです。

果たして中国なりヨーロッパなりロシアなりの旗が月ではためく日が近いうちに来るんでしょうか。

2015/10/17 中国、シリアの軍事介入否定

タイムズ・オブ・インディアより

タイムズ・オブ・インディアを読むとかなり中国の情報が入ってくるんですよね。 政治的な重要性が透けて見える感じです。 ロシアによるシリアの軍事介入が始まって数週間経ちますが、具体的に決定的に何かが変わったという情報は今の所入ってきていません。 そもそもあっという間に解決する問題ではないことを覚悟した上での軍事介入だったようなので、あと数カ月は待たないと結果が見えてこなさそうです。

さて、安全保障理事会でのロシアのパートナー、中国ですが、シリアに軍事介入する予定はないとのことです。 この記事を読んだ感じだと「今のところその予定がない」というよりは、そもそも軍事介入でシリアの問題が解決することはない、との立場から今後も軍事介入はしなさそうに見えます。 確かにこれまでの様子を見た感じだと中国の言っていることが正しそうです。

2015/10/16 スペインの貧困率

エルパイスより

ヨーロッパの経済危機が始まって早くも7年も経ちますが、スペインでは貧困問題が拡大しているそうです。

元のデータはEurostatの調査に基づいているんですが、2008年と比べて貧困の危険にさらされている層の割合が最も上がったのがギリシャとスペインで、それぞれ7.9パーセントと4.7パーセント上がって、36パーセントと29.2パーセントになったそうです。 ちなみにヨーロッパでは貧困率というのはあまり使わず、貧困の危機にさらされている層の割合をよく出すんですが、これは国民の収入の中央値(平均値ではありません)の60パーセント以下の収入を得ている人のことをいうそうです。 ヨーロッパ全体では1億2200万人で、約4人に1人らしいんですが、Eurostatの調査を見る感じだと、ヨーロッパ全体では2008年からあまり変わっていないようです。

ちなみに貧困率に関してはOECDのデータがあったんでみてみたんですが、日本はかなり厳しい状況にあるようですね。 ギリシャは日本より格差が大きいようですが、スペインに関しては日本ほどには格差がないようです。 特に最近は消費税増税、金融緩和に法人税減税とどんどん格差が開いていく政策がとられているのでこれからさらに厳しくなっていきそうです。

2015/10/15 フランスのと畜場閉鎖

ルモンドより

今年の春にフランス南部の町アレスのと畜場で、動物保護団体が盗撮したビデオがネット上に公開されて大問題に発展したのち、昨日(10月15日)と畜場自体の閉鎖が発表されたようです。 アレスの市長は、法的措置も含めた対応を考えているようで、場合によっては恒久的に閉鎖される可能性もあるとのことです。

流出したビデオですが、リンク先の一番トップに貼ってあるので、よかったら見てみてください。 最後までみるのには結構きつい内容です。

さて、アレスのと畜場が閉鎖されたのはいいんですが、ウィキペディアの記事によると、日本では「屠殺は、前頭部への打撃、あるいは電撃や二酸化炭素によって失神させたあと、大動脈を切開し放血殺する方法で行われる」らしいんですけれども、これってまさにこの批判を浴びているビデオの中に出てくる方法と同じように見えないですかね。 普段の生活の中で基本的に触れることのないと畜場の実態が浮かび上がっているようにも見えます。

2015/10/14 イタリアの同性婚

レプッブリカより

キリスト教の総本山イタリアが同性婚をめぐって揺れています。

明日木曜日、イタリアではレンツィ首相の推める、同性婚を結婚と同等とみなすシビルユニオンという制度が上院で諮られるそうです。 渋谷区でできたのと同じようなやつですね。 ヨーロッパ内では世紀の変わり目ごろから次々に同性婚を認める国(右の図で、藍色の国です)、シビルユニオンを認める国(青色の国)が出てきていますが、カトリック協会の総本山、バチカン市国を抱えるイタリアでも、ここにきてついに同性婚を認めることにしたようですね。 西ヨーロッパで唯一の国で僕はあと数年はかかると思ってたんですが、案外あっさりいきそうです。

ただ、イル・ジョルナーレの記事によると、賛成と反対がイタリア人の18歳以上のアンケートでほぼ半数に分かれているらしく、イタリア社会内でも非常に揺れている問題のようです。 ちなみに年齢別にみてみると、35歳以下だと全体の64パーセントが賛成で、そのうち大学生に限ると78パーセントまで行くそうです。 逆に、65歳以上だと4人に3人が反対とのことで、圧倒的に年代で分かれていることが伺えます。

非常に興味深いことに、イタリア人の80パーセントは、自分の子供に同性愛の友達がいても問題ないと思っていて、40パーセントはさらに子供の彼氏彼女が同性愛者であっても問題ないと思っているのに、55パーセントは、自分の子供が同性愛者と婚約することには問題がある、と考えているそうなんですね。 「結婚」や「婚約」のような伝統からきている慣習は問題があって、同性愛自体は問題ない、ということなんでしょうか。

2015/10/13 クルド人の剥奪行為

BBCより

シリアの混乱が振幅を増しています。

アムネスティー・インターナショナルの報道によると、シリアの北で戦っているクルド人組織(YPG)がISから取り返した村で略奪を繰り返しているそうです。 大抵はISに協力していることに対しての報復行為だと言っているらしいんですが、アムネスティーの報道によると、村人の大半はISに協力しておらず、クルド人のしていることは戦争犯罪に抵触する可能性が高いそうです。

右の地図を見ていただければわかると思うんですが、シリアの内部は非常に混乱している状態です。 ただ、合衆国などの西側が応援しているのは、シリア反政府運動とクルド人なんですが、クルド人が戦争犯罪をしていることと、合衆国が5億ドル供出しているシリア反政府軍の部隊のうち、現在戦っているのは4人ほどで、さらに大半がアルカイダ系の組織であることが発覚したことなどを考えると西側のとっている行動に非常に不可解な部分があるようにも見えます。

そもそもはトルコの南でトルコ軍と対峙していたクルド人勢力なんですが、シリア内戦のせいでISとも戦うことになって非常に苦しくなっている上に、NATOの一員として反シリア政府、反ISの立場をとるトルコもあえてクルド人勢力とISが戦っているところに入っていくのか非常に微妙な決断を迫られているようです。

先日アンカラで起きたクルド人迫害反対のデモ中のテロで、100人ほどなくなったそうです。 ヨーロッパでは難民に関連した詐欺などが起きていると報道されています。 そもそも現政権のアラウィー派と、反政府のスンニ派の戦いとして始まったシリアの内戦に、第一世界と第二世界、さらにはイスラム原理主義が加わり、誰にとってもすこしも状況が好転しないまま、4年が経ち、25万人なくなりました。 最終的に誰がシリアをコントロールしようとも、僕ら部外者がとった行動が歴史的なミスだったことには変わりなさそうです。

2015/10/12 9分に1人殺害される国

NOSより

ブラジルは昨年の一年間で過去最高の5万8000人が殺害されたらしく、平均すると9分に1人が殺されたそうです。

この記事はブラジルの報道というよりは、ブラジル人の戦争記者、アンドレ・リオン氏の活動について書いているんですが、リヨン氏によると、ブラジルの状況はもはや戦争中の国と言ってもいいぐらいのレベルだそうです。 主に、麻薬関係の殺害が多いらしく、この記事にはピストルを持った子供が何人か登場しています。

僕のいたサンパウロ大学の先生も、一度車に乗っている時にピストルを持った子供に襲われたと言っていました。 襲う側がプロの場合は金銭だけで済むんですが、麻薬中毒者などの場合何が起こるかわからないので、非常に危険だそうです。 10年ほど前にも「シティ・オブ・ゴッド」っていう映画が有名になりましたよね。 どうやらあの状況が今でも続いているようです。 ブラジルではゲットーだけでなく、街の中心でも殺人が起こります。 ブラジルに行く方はお気をつけください。

2015/10/11 ドイツとロシアの関係

シュピーゲルより

ロシアとドイツの関係が悪化していることは、最近の事情を考えると当然なんですが、ロシアでこの度アンケートを取ってみた結果、やはりドイツに対する感情が非常に悪化していることがうかがえるそうです。

そもそもがロシアにとってドイツとはどのような国なんだろうっていうところから始まるんですが、実はドイツはフランスと同様、19世紀の終わり頃にはライバルでありながら割と憧れの存在だったそうです。 特に技術の高さは当時ヨーロッパ内で最も遅れていたロシアにとっては尊敬の対象だったらしく、現在までそのような関係が続いていて、実は割と嫌な印象は持っていなかったようだったんですが、この度のクリミア半島にちなんだウクライナ内戦のドイツの役割や、経済制裁に関しては納得いかないらしく、2005年頃には東側のカザフスタンや中国よりもドイツに対する好感度が高かったのに、現在は合衆国同様、ほぼゼロにまで落ちてきたそうです。

ただ、ドイツ一国でめちゃめちゃやっているというよりは、合衆国のいいなりで動いていると思われている部分が強いらしく、ドイツとロシアの関係が良い方向に向かない理由のトップとして、合衆国のドイツに対する影響が挙がっています。 (まあ、その気持ちもわかりますが)。

これに関しては、ドイツと合衆国の関係も最近、合衆国の諜報機関がドイツ政府の電話を盗聴していたことが報道され、関係がこじれているんですよね。  ヨーロッパ金融危機でヨーロッパ内でも北と南で関係がこじれていますが、短期的に解決しそうな問題はなさそうです。 ただ、ロシア人の3人に1人は、今後ドイツとの関係が良くなると考えているそうなので、期待できるかもしれません。

2015/10/10 ドイツのTTIP反対デモ

ツァイトより

数日前にTPPの合意に、合衆国民主党のヒラリークリントンが反対していると、ニューヨークタイムズなどで報道されました。 おそらくこの記事にも書いてある通り、次の大統領選候補としてリベラル派の票を集めるための一種のデモンストレーションのようにも見えますが、なんにせよ合衆国の労働者、環境問題、セキュリティー問題などを考えると受け入れられないとのことだそうです。

さて、合衆国を挟んで反対側、ヨーロッパでも実はTPPの大西洋版、TTIPをかけて反対運動が起こっているようです。 特にドイツの首都ベルリンでは、今日10万人規模のデモになったそうなんですが、なんだか主張内容も有機野菜や、環境保護、文化振興(?)などから「クルド人に自由を」まで色々あるそうです。 どうやら合衆国と一緒で、大企業ばかりが儲かる社会になるんじゃないか、という懸念が強いようです。

ドイツは2000年前後ですかね、日本と同じくらいの頃に有機野菜が始まって以来、いかに地元のものを有機的に作るかという努力が続いています。 おそらく、農業などの面では大企業が大生産するような社会にしたくないんでしょう。 実は、ヨーロッパではここに至るまであまり報道されず、寝耳に水状態でほぼ合意に至ってしまったんですが、これからも議論が活発にされそうです。

2015/10/9 ローマ市長の行き先

レプッブリカより

ローマ市が荒れています。

数年前にローマの市長に選ばれたばかりのイグナツィオ・マリーノ氏なんですが、汚職のために事実上辞職に追い込まれたところ、実はイタリアには20日間モラトリウム期間があるらしく、その期間中に辞職するかどうか決めるとともに、ひょっとすると他の汚職も全て暴露するかもしれない予定だとのことです。 事実マリーノ氏が所属する民主党は左寄りで一般的に汚職とは距離を置いているんですが、やはりイタリアなので汚職と全く関係ないという風にはいかなったらしく、家族関連で市のお金を使っていて、それを追及されているそうです。 ただ、この暴露に関して焦っている組織が幾つかあるらしく、これからの動向が気になるところです。

2015/10/9 リビアの平和調停

アルジャジーラより

リビアのガダフィ政権が倒れてから4年が経ちました。 他のアラブの春の国と同様、リビアの政治は一時良くなるかのように見えたこともありましたが、昨年の選挙の後イスラム系の組織が選挙で選ばれたリベラル系政教分離主義の政府を武力で追い出して以来、民主的に選ばれた政府が東の端トブルクで、首都トリポリでイスラム系の組織が政権を握っている状況が続いています。

この状況に漬け込んで、ISなどのイスラム原理主義系の組織が海沿いの地域を制圧し始めたりして、少しずつ状況が悪化してきていたんですが、この度国連が仲介して、西と東の政府を合流させることになったそうです。 完全な決定には、双方の議会での承認が必要なので、これからどうなるかはまだはっきりとはわからないそうですが、今の所目立った反対意見はないとのことなので、合意に達する見込みが大きいそうです。

リビアに関してはフランスが積極的に軍事介入したこともあり、アラブの春の反乱自体には早くに終わりました。 ただ、他の国と同様、以前と比べてよくなったとは言い難い状況が続いています。 この合意が達成されたとしても、次の政権が引き受ける課題も非常に難しそうです。

2015/10/8 ブラジル昨年の予算収支は違法?

UOLより

ブラジル政府内の様子がますますおかしくなってきました。

昨日、ブラジルの国家会計院は、2014年のディルマ大統領の国家予算を違法に処理していた、という裁定を下したそうです。 もはやUOLの記事には何が違法だったのかさえ書かれていないんですが、BBCの報道によると、予算の足りなかった部分を国立銀行から違法に借り入れていたそうです。 さて、国家会計院が作られたのは1890年でそれ以来、違法の裁定を下したのは1937年と今回の二回だけだそうで、野党はこれをディルマ大統領の弾劾につなげようとしている様子です。

ブラジルの現在の状況なんですが、右の図(年ごとの国内総生産)を見ていただければわかるんですが、非常に高い伸びを見せていた2000年代から打って変わって2011年ごろから国内総生産はむしろ後退しています。 何が問題かというとですね、ブラジルの去年の国内総生産は世界銀行の発表によると、2兆3500億USドル、そのうち輸出に占める額がMITの調査によると約2470億USドル。 国内総生産の10パーセント以上を輸出が担っていることになります。 そしてブラジルの輸出品なんですが、主に石油や鉄などが占めているので、2000年代の「物資ブーム」(英:Commodity boom)と呼ばれていた時代が終わりつつあるのではないかとアルジャジーラなどでも報道されているように、国際市場での物資の価格の下落がブラジル経済を直撃しているという様子のようです。

ディルマ大統領の第二期が始まったのが去年の10月。 4年間の任期を終えて再当選したわけですが、支持率は経済の低迷から非常に下がっています。 ただ、問題が国内からきているわけではないので、大統領が誰であってもブラジルの経済を短期、中期的に回復させるのは難しそうです。

2015/10/8 ロシアに頼るイラク

タイムズ・オブ・インディアより

合衆国のイラク戦略は一般的に失敗したと考えられていますよね。 合衆国だけでなくイギリスなどでも当時のトニーブレア首相が批判を浴びていますが、この度、イラクではイスラム国に対抗する手段としてロシアに助けを求める声が政権内から出ているようです。

なんといっても現在合衆国の攻撃は空爆だけにとどまっていますが、ロシアはカスピ海からの攻撃やこの前報道した通りシリア政府の援助も直接的に行っているので効果を上げているようです。

イラクでは、特にイランとのつながりの強いシーア派が、合衆国の影響を抑えるためにロシアの活躍に期待しているなどということもあるそうです。 でもなにより米軍の空爆が始まってからも、イスラム国の勢力はあまりはっきりと弱まっておらず、イラクの首都バグダットまでの距離ももはやほとんどない状況から、躊躇している暇のないイラク政府の焦りも伺えるような気もします。 現在、この地域ではシリア政府、反シリア政府のグループ、イスラム国、クルド人部隊、イラク政府がそれぞれに全く協力することなく戦っています。 はたしてロシアの存在が流れを完全に変えることになるのでしょうか。

2015/10/7 フィリピンの壁のない刑務所

アルジャジーラより

特にニュースってわけでもないんですが、フィリピンには壁のない刑務所があるそうです。

2万6000ヘクタール(パリの二倍)の土地に囚人が3186人住んでいるんらしいんですが、ここには監視が3人しかおらず、近くの町プエルト・プリンセサまで14キロしかないので行こうと思えばあっさりいけるらしいんですが、囚人が逃げるということはこの10年で20回しかなかったらしいです。 これは、フィリピンのほかの刑務所と比べても少ないとのこと。

囚人のうち200人は「最低警備レベル」とされてて、その他の囚人の管理と、事務仕事、農業などに携わり、1000人いる「標準警備レベル」の囚人たちは、コーヒー農場や、ココナッツ農場で働いたりしているそうです。 「最高警備レベル」の囚人は隔離されていて別扱いらしいんですが、その他の囚人は、商業、農業、漁業、林業や建築を学ぶとのこと。 実際行政の側に返ってくる資金的な部分も大きいらしいです。 また、1970年代からルールが緩和されたらしく、囚人が家族と住むのも許されているそうです。

ここの刑務所は「罰する場所」というよりは「更生してもらう場所」という感じがしますね。 写真を見た感じだと平和そうに見えます。 日本には島がたくさんあるんだからこんな風に平和に更生させられる刑務所があったりするといいと思うんですけどね。

2015/10/7 トヨタとIS

CNNより

よくわからぬ情報が飛び込んできました。 合衆国財務省(なんで財務省?)が、なぜイスラム国のプロパガンダのビデオにこれほどトヨタのトラックが出てきているのか聞いているとのこと。

元のビデオはABCニュースからきているため、僕もビデオを見てみましたが、確かにトヨタの新車が列をなしています。

当然トヨタ側は、テロ組織に車を売ることはないと言っていて、イラクやシリア周辺でトヨタの車があること自体はそれほど不思議なことでもないんですが、ほかのメーカーの車もあるはずなのになぜトヨタだけ列をなしているのかがよくわからない状況のようです。

2015/10/6 フェイスブックのネット

ロイター通信より

最近難民問題がドイツなどで悪化していく中でフェイスブックのCEOが「難民キャンプでインターネットを使える環境を整えるべきだ」と言ったのが報道され、話題を呼びましたよね。 事実、シリアからの難民もフェイスブックを使っていることは多く、家族や親類などのやりとりもネットがあればできるという人が多くいるので、ネットさえあれば色々な問題が解決するのかもしれません。

難民キャンプでネットが使えるようになるかどうかはその国の問題なのでどうとも言い難いですが、この度フェイスブックとフランスの通信衛星企業ユーテルサットが共同で通信衛星を飛ばし、アフリカでインターネットが使える環境を整えるそうです。

全世界のネット人口は全人口の約半数ほどにまで達しているそうなんですが、ここのところの伸びは鈍くなっていっているそうです。 特に、アフリカなどで旧来のインフラ設備などをやっているとおそらく土地の広さや環境の問題で大幅な伸びは期待できないことから、衛星を飛ばすことにしたとのこと。

僕の周辺ではフェイスブックの文句を言う人が大半ですが、実際(ほとんど使わない僕が言うのもなんですが)僕はフェイスブックができて良い影響がいろいろあったんじゃないかと思います。 これからアフリカのインフラ発展にもつながっていくのでしょうか。

2015/10/5 ポルトガルの選挙

ツァイトより

12月のスペインの選挙に対してあまり注目を浴びていなかったポルトガルの選挙が昨日行われました(そして僕自身完全に忘れていた)

004年にスペインの左寄りのホセ・サパテロ大統領が当選した翌年2005年に、ポルトガルでは同じく左寄りのジョゼ・ソクラテス首相が当選したんですが、二人とも、ヨーロッパの金融危機の際に右寄りの政党に政権の座を奪われました。 (ちなみにですが、フランス、イタリア、ギリシャなども金融危機の際に、政党の右寄り左寄りに関わらず政権交代になっています)。

さて、今回の選挙なんですが、なぜ世界の関心があまりなかったかというと、ギリシャのシリザ党や、スペインのポデモス党のような急進政党や、大掛かりなデモなどがポルトガルにはなく、これまで政権についていた政党を揺るがす存在がなかったからなんですね。 特に政治家の汚職が度々問題になる南ヨーロッパ(わかりにくいですが右の汚職度マップ参照)では、第三勢力が現れるのが期待されるわけなんですが、結局のところ、旧政党同士の争いのような構図になり、そもそも有権者の43パーセントが選挙に行かないという事態になったそうです。

気になるポルトガルの選挙結果ですが、ドイツ主導緊縮財政支持のペドリ・コエリョ首相の率いる(現政権党の)社会民主党(社会民主党という名前ですが右寄りです)が第1党の位置を保ったものの、230議席のうち、選挙前の連立政権が132議席あったのに対し、今回の選挙では104議席しか取れずに、逆に左寄りの細かい政党が121議席取ったそうです。 緊縮財政は、スペインやギリシャなどと同じく不人気のようですが、三年間の不況を経て、2014年に初めて0.9パーセントGDPが伸びたので、一応政権党に続けさせてみるというポルトガル人の微妙な心境を表した結果のようです。

それでもやはりスペインやギリシャなどと同じく、ヨーロッパの他の国に流れていくポルトガル人は増えていっているようです。 右のグラフは、ポルトガルの統計を担う省庁(pordata)からきているんですが、青い線が(ポルトガルから他国に行く)一時的移民者、緑色の線が永久移民者の数を表しています。 経済危機に入ってからだいぶ増えたようですね。 これからどういう風に、産業なり観光なりポルトガルの魅力を引き出していくのかも争点になってきそうです。

2015/10/4 キルギスの選挙

アルジャジーラより

今日(10月4日日曜日)、キルギスでは6年に一度の選挙が行われるそうです。

地図で確認していただければわかるんですが、キルギスというのは北がカザフスタンとロシア、西がウズベキスタン、東が中国、南がタジキスタンと、完全に東側の国に囲まれているんですが、2001年にアフガニスタン攻撃の際、米空軍の軍事拠点になっていたのをよく覚えている方も多いんじゃないでしょうか。 割と西側に近いキルギスなんですが、それでもロシア主導のCSTO(集団安全保障条約)に加わったり、ロシア、カザフスタンなどと関税撤廃の条約(日本語版ウィキペディアにはキルギスはまだ含まれてませんが、2015年8月に加盟してます)を結んだりして、東側とのつながりも保っているんですね。

それでも不思議なのが、民主主義指数などを見ていただければわかるんですが、キルギスはこの地域では大分民主主義が発展している国で、表現の自由などが割と守られている国なんですね。 どうやら東側の国についているのはそれ以外経済的に生き残っていく方法がないからのようです。 なんにせよ、おそらく親ロシア派の政党が過半数をしめるのは間違いないようです。

僕もチャリ旅の途中でキルギスに寄りましたが、イラン、トルクメニスタン、ウズベキスタンと独裁政権の代表のような国々を抜けた後にたどり着いたキルギスの自由は衝撃的でした。 まだ汚職などの問題が蔓延っているようですが、なんとかこの自由の伝統は守って欲しいもんです。

2015/10/3 イタリアのストライキ

レプッブリカより

ストライキって日本ではあまりないですよね。 これ読んでる人でストライキに参加したことある人とかっているんですかね。 イタリアでは、1日に最低4回はストライキがあるそうです。

ストライキの回数自体も増えていて、特に公共交通機関が昨年の同じ時期と比べて42パーセント増、教育機関が200パーセント増だそうです。

なぜこれほどまでにストライキがあるのかというと、どうやら給料の支払いが遅れるなどの理由が大半を占めるそうです。 特に南イタリアではこの理由がストライキの80パーセントを占めるらしいんですが、雇い主の側がきちんと計画を立てた雇い方をしないからそうなるんだそうです。

数年前にイタリアでは南の方でゴミが回収されないっていう問題が発生してましたよね。 どうやらこういうのはイタリアの体質的な問題のようです。 芸術とか音楽を愛する国である以上、そういうことには気が回らないのだろうか。 旅行などでイタリアに行く方は、思いがけないところでストライキの影響を受けるかもしれないのでご注意ください。

2015/10/2 オランダから中国への輸出品

NOSより

日本から中国への輸出額で一番高いのはやはり電化製品とか車とかなんですかね。 ではオランダから中国への輸出額が一番高い品物はなんでしょう?

正解はミルクパウダー。 最近日本でも中国からのバイヤーがミルクパウダーを買い占めているっていう話が有名になりましたよね。 知ってる方も多いかもしれませんが、これは2008年に中国で、複数のミルクパウダー製品にメラニンがという結石の原因になる物質が含まれていたことが発覚し、それ以来中国人が中国製のミルクパウダーを敬遠していることが原因なんですね。

ちなみにオランダでもドイツでもそうなんですが、ミルクパウダーの買い占めが酷すぎるらしく、スーパーでは一度に買える量を制限しているようです。 もっと頑張って生産するとかいう融通はきかないんですかね

2015/10/2 ロシアのシリア空爆

ガゼタより

ロシアのシリア空爆が始まって数日経過しました。

先月末に合衆国が訓練していたシリアの反政府組織が、実は合衆国から受け取っていた武器をアルカイダ系の組織に渡していたことが報道され、そもそもが空爆のみのNATOのIS攻撃がこれ以上期待できないということと(BBCの記事参照)、シリアからの難民が増え続ける中、ドイツでは使われていない住居を強制収容する政策が出され(ツァイトの記事参照)これ以上シリアの紛争を続けさせられないヨーロッパの状況を読んでか、ロシアはISの空爆だけでなく、シリア政府の援助と、シリア反政府の攻撃も行っているようです。 (ちなみにドイツで強制収容された住居の家賃はちゃんと国から払われます)

ただ、実はガゼタに書いてある内容にしろ、アルジャジーラの報道にしろ、ルモンドの報道にしろ、書いてある内容にそれほど差はないんですね。 大きな差は、西側はロシアのシリア反政府攻撃に反発しているというところなんですが、これに関してはロシアはシリア政府の公式要請を受けているので、三年前にマリでフランスが軍事介入したのと状況としてはあまり変わりません。 ただ、シリア政府自体1974年(イランよりもさらに前からです)から合衆国の制裁対象になっているので、シリア政府の公式要請自体、西側の国からすると、妥当とは言えないのかもしれません。

また、非常に興味深いのが、上にも書いたアルカイダに武器を渡していた合衆国が応援していた部隊なんですが、元々のプランが5億ドルを供出して、反政府派から5000人訓練して、ISと戦わせる予定だったはずなんですが、そもそも70人しか参加しなかった上に、そのうち54人はアルカイダに加わってるんですね。 もしも、シリアの内紛が始まる前にまともな反政府組織があったのであれば、合衆国の申し出にまともな人が16人しかいないということ自体ありえないような気がするのですが、どうでしょう。 ちなみに現在合衆国が訓練した人の中で戦っているのは4人か5人ぐらいだろうとのことです。 5億ドルのプランがすごいことになっています。

当然ですが、西側もロシアも、相手側の攻撃が一般市民を巻き込んでいるということでお互いに非難し合っているようです。 こういう話は、戦争には必ずあることで、結局真相はわからない以上、究極的なところ、やはりお互い武力に手を出してはいけなかったという結論になりそうです。

2015/10/1 ドイツのY世代

シュピーゲルより

いきなり余談から始めるんですが、シュピーゲルではこの度、若い人のために情報発信するためのプロジェクトとして新しいウェブサイトを立ち上げたそうです(参照記事)。 その名もベント。 実はこの名前、「様々な内容が一箇所に揃っている」ということで日本語の「弁当」からきているそうです(原文:Ab heute ist bento noch viel mehr: ein neues Angebot im Internet, das Nachrichten, Geschichten und Unterhaltsames für junge Erwachsene sammelt und attraktiv zusammenstellt - ähnlich den japanischen bento-Boxen.訳:今日からベントはもっと盛りだくさん。インターネットが提供する新しい内容、ニュース、歴史、話のネタなどを集めて書き込んでいきます。 日本の弁当みたいなもんです)。

さて、今月最初のこのニュースも実はシュピーゲルではなく、ベントからきている話題なんですが、ドイツのY世代(18歳から30歳)は、反社会的で常に反抗的だったX世代(30歳から50歳ぐらい)と打って変わって平和、健康、家族などを大切にする傾向が強いそうです。

具体的には、ドイツのY世代に「人生で何が一番大切か」というアンケートを取ってみた結果、トップは「健康」で80パーセント、その次が「金銭的な自立」で71パーセント(出世とかではないです)、そして「家族」65パーセント、「教育」64パーセント(ドイツらしい)と続きます。

逆に、割と低いのが「出世」の40パーセントと、「車」の19パーセント。 もはや車で興味を惹きたいとすら思わない世代なんですね。

ちなみにこの記事は67パーセントが違法ドラッグを使ったことがないという結果に驚いてるみたいです。 日本だと何パーセントぐらいなんだろう。

日本でも最近草食男子などが流行ってるみたいで、若い人がだんだん大人しくなっていく傾向があるみたいですよね。 ヨーロッパでもどうやら似たような傾向のようです。