世界のニュース

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2015/12/31 ロシアの旅行会社

ガゼタより

大晦日と全く関係ない記事なんですが、ロシアのトルコに対する制裁が強まってきています。

原因は当然11月24日にシリアとトルコの国境近くで、IS空爆中だったロシア軍のスホイ24が撃墜された事件なんですが、日本ではそれ以上報道が続かなかった反面、ロシアでは反トルコ運動が活発に行われていたんですね。 事実がどうであれロシアは最近トルコに制裁を加え続けていたわけですが、今回は旅行会社が標的になったそうです。

そもそもトルコ人はwikipediaの記事を見ていただければわかるんですが、ロシアに行く際に査証が必要なかったんですね。 それが1月1日に(制裁の一環で)変わることになったんですが、査証を得るためには旅行会社のツアーに申し込まなければいけないんですけど、この旅行会社っていうのがロシアの場合、行政の許可を得ていなければいけないらしいんですよ。 というわけでトルコに本拠地がある旅行会社数社の許可が取り消されたそうです。

取り消したのは別にいいんですが、ロシア人自体行ける場所が最近はだいぶ減ってきているみたいなんですよね。 特にトルコが消えたのは大きいらしく、もともとウクライナ問題などでヨーロッパ、2008年に南オセチア紛争などで関係が悪化しているグルジアなどに行きにくくなったことも考慮すると、現在ロシア人が行けるのはギリシャかソチあたりだそうです。 確かにギリシャはロシア人観光客の重要性が大きいですからね。 今後も伸びていくかもしれません。

さて、それではみなさん、観光に出ている方も多いかもしれませんが、このブログは2016年も続きます。 この先どういう方向に進んでいくかわかりませんが、発展させていく意志はあるので、今後もどうぞ宜しくお願いします。

良いお年を

2015/12/30 スペインの巣立たぬ若者

エルパイスより

経済危機の影響が続いているのでしょうか。 30歳以下の失業率が約40パーセントのここスペインで、30歳以下(で多分16歳以上)の五人に四人は親と一緒に住んでいることがわかったそうです。

スペイン全体でみると、2015年に30歳以下の21・5パーセントが実家を出ていたそうです。 親の家を出る平均年齢は28・9歳。 それまで一体何をしているんでしょうか。 ちなみにヨーロッパ全体の平均はスペインよりは低く26・1歳で、最も家を出る年齢が低いスウェーデンでは19・6歳だそうです。

ただヨーロッパの北のほうでは大学に入る時に基本的に親の家を出ることになっていますから、っていうのもあり、スペインは単純に文化が違うのではないかという意見もあるようです。

性別で分けてみると、16歳から29歳の男性の17・3パーセントが親の家を出ているのに対し女性は25・9パーセントだそうです。 確かに留学生などを見ると女の子の方が圧倒的に多いですよね。 あっさり家を出られるのは女の子の方のようです。

記事の下の方に、州別で2008年初期と2015年の家を出た若者の割合をグラフにして出しているんですが、やはりどの州でも2008年初期の頃のほうが家を出ている若者が多かったようです。 日本に関しては厚生労働省と総務省の情報などを探してみたんですが、見つかりませんでした。 僕は今27歳ですが、僕の周りで親と暮らしている人が一人もいないことを考えるとやはり日本はもう少し家を出ている人が多いんじゃないですかね。 ただ、比較の対象は経済破綻同然だった、若者の失業率40パーセントのスペインなので、今後、もし日本の借金が増え続けた場合、どういう未来が待っているのか考える上でも知っておくのが重要かもしれません。

2015/12/29 サウジアラビアの経済危機

ルモンドより

Oil well中国経済減速の影響でしょうか。 原油の価格も2014年の夏から40パーセントほど下がったそうなんですが、やはり世界各地で原料を売っていた国に大きな影響が出てきています。 今回はこちらサウジアラビアから。

サウジアラビアは今年アブドラ王がなくなって異母弟のサルマン王というのに変わって初めての一般会計だったそうなんですが、1620億ドルの収入に対し、2600億ドルの支出になったそうです。 これまで会計が赤字だったこととかあるんですかね。 ちなみに財務省の情報によると、日本の租税及び印紙収入は54兆5250億円、基礎的財政収支は72兆8912億円、ということでサウジアラビアが支出対収入が1・6であるのに対し、日本は1・3ぐらいということになりますね。 サウジアラビアの危機的状況が伺えます。

それに対して、サウジアラビアも対策をとるらしく、まず政府がこれまで補助金を出していたガソリンですが、50パーセントの値上がりになるらしく、これまでリットル0・45リアルだったのが0・75リアルに上がるそうです。 日本円にしてなんと二十四円。 ほぼタダだったのがちょっとタダじゃなくなったってぐらいの感じですかね。

Countries by Military expenditures (% of GDP) in 2014ちなみにサウジアラビアの軍事費は、右の各国のGDPに対して軍事費が占める割合を表している地図を見ていただくとわかりやすいんですが、wikipediaの情報によると約808億ドル、GDPに占める割合は10・7パーセントとのことなんですが、赤字が約1000億ドルであることを考えると、これを削れば相当な支えになりそうです。 ただ、最近はこのサイトでもよく書いている通り、イエメンの問題などが大きくなってきているようなのでそういう方向には向いていかなさそうですね。

2015/12/28 イタリアスモッグ問題

ANSAより

中国では最近北京で大気汚染が大問題になって言うっていうニュースが流行ってますよね。 こちらイタリアでもスモッグの問題が出てきました。

具体的には北イタリアに位置する豊かな街、ミラノでPM10の量が欧州の基準値を超えたということで、朝7時30分から12時30分までと、夕方4時30分から8時30分までナンバープレートの最後の数字が奇数の車は走れなくなるそうです。 明日も同じ対策がナンバープレートの最後の数字が偶数で終わる車にとられるそうです。 その代わり、公共交通機関がすべて1ユーロ50セントで使えるようになるとのこと。

そもそもヨーロッパ自体冬になると暖炉で木を燃やしたりするため、大気汚染が発生しやすいんですね。 ただ、右の画像はNASAの資料から来ていて2001年から2006年までの世界のPM2.5の分布を表しているそうなんですが、北イタリアに位置するミラノ周辺は若干汚染があるように見えますね。 おそらくアルプス直前で空気が停滞することからくるんでしょうか。

ちなみにイタリアではPM10が基準値を超えたことが今回の対策につながったわけですが、wikipediaの情報によると、どうやら日本ではPM10の基準は存在せず、浮遊粒子状物質とかいう微粒子の量で基準を決めているそうです。 それだとPM6.5-PM7.0に相当するとのこと。

この前NUMBEOというサイトで世界の都市の空気汚染係数(どうやって決めてんだろ)の表を見てわかったんですが、それによると日本でもっとも大気汚染がひどい都市は大阪らしいんですが、それでも世界で228位なんですね。 東京はなんと296位。 イタリアには東京より大気汚染がひどい都市が16都市あるようです。 ちなみに今回交通規制の対象となったミラノは105位でした(イタリア内では4位)。 僕の住むリヨンも280位で、東京よりも大気汚染がひどいことがわかります。 やはり海が多いということが関係しているんですかね。

2015/12/27 世界の人口

ルモンドより

国連の発表を元に、2015年から2050年の世界でどのように人口が変化していくかをルモンドがひとまとめにして出してくれました。

それによると、どうやらだいたいの国で人口の増加が見込まれているようですね。 主に増えるのはアフリカが中心なようです。 逆に東側の国の人口減少がとてつもないようです。 政治的に不安定なのと、福祉などがあまり整っていない部分が大きいんでしょうか。

日本と中国の人口減少も深刻そうです。 中国は一人っ子政策の影響が今後も続くといったところでしょうか。 それに対して韓国はまだ増えていくようなんですが、やはりハッフィントンポストなどで報道されているように、韓国の初任給が多いことに由来しているんですかね。

英語圏は今後も順調に人口を増やしていくようです。 おそらく移民による増加分ですね。

日本の人口問題は未だに有効な解決策が打ててないようなんですが、この国連の予想通り2015年に1億700万人ぐらいになっていると、大都市も住みやすくなるかもしれないですね。

2015/12/26 デンマークの右翼化

ルモンドより

特に誰も気にしていないとは思うんですが、一応著作権などの問題も考えて、ニュースサイトのタイトルをコピーするのはやめることにしました。

北欧っていうと移民には優しいっていう感じがあるじゃないですか。 実はデンマークだけはちょっと様子が違うみたいなんですね。

最近通った法律でデンマークでは、デンマークで難民申請を人たちの持ちものを検査し、3000クローネ(約5万2000円)を越える宝石類を没収することに決めたそうです。 ただ、実際のところ果たして宝石が3000クローネを超えているのか判断できる人がいるのかどうか疑問なところらしく、実際にどういう風に運営されるかはわからないようです。

上にも書いた通り、スウェーデンをはじめとして、北欧は難民を大切に扱う文化があるわけなんですが、なぜデンマークだけがそういう風になってしまったかというと、2011年の総選挙の結果、中道左派のトルニングシュミット政権が誕生したわけなんですが、このときの連立政権は少数派の党からできていて非常に不安定だったわけなんですね。 その結果、当時第三党だった極右政党のデンマーク国民党無視では政治ができない状況に陥ってしまったそうです。

その後、2005年の総選挙では中道右派のラスムーセン政権ができたわけなんですが、それも少数政党から成り立った連立政権で、それ以来不安定な政治をしているようです。 とにもかくにも常に野党に回る極右政党抜きに政治を続けることはできなかったようで、常に振り回されていたようなんですが、特に今月3日にデンマーク国民が、難民受け入れの拡大に関する国民投票で反対票が過半数をとったのは、この極右政党の活発な活動にもあったのではないかとのことです。

政党が国民の意見を左右するほどデンマークは落ちぶれてはいないと思いますが、今後こういった極右運動がどのようにデンマークで拡大していくかは見ものです。

2015/12/25 分断されたイエメン

BBCより

シリアの話は最近少しずつ落ち着いてきているようなんですが、アラビア半島の反対側、イエメンは状況が刻一刻と悪化して行っているようです。

Arab Spring mapイエメンのこれまでを簡単に説明すると、アラブの春でシリア(右の地図で茶色)、エジプト、リビア、チュニジア(紺色)などと同じように大規模なデモが発生したんですね。 その際、アラブ諸国が、当時のサーレハ大統領を排除して、代わりにハーディー大統領を選び、国連からも承認されていたんですが、実はサーレハ大統領はシーア派で、ハーディー大統領はスンニ派なんですね。 結果的にアラブ諸国は完全に計算違いをしていたことになり、シーア派のサーレハ大統領が首都サナアに残り、新政府は紅海沿いの元南イエメンの首都アデンを暫定首都とし、大規模な内戦につながってしまいました。

ただ実際のところ、背後にはスンニ派のサウジアラビア、シーア派のイランの思惑がイエメンを舞台に戦っている状態になっているんですね。 事実、イエメンはすでに国民の80パーセント以上は人道的支援なしでは生きられない状況にあり、国民の大半は日々の食糧や、安全な水の確保ができないような状況のため、果たしてイエメン自体にどれだけ戦う力があるのか疑問なところです。

イラクは戦争が始まるまで、サダムフセインのスンニ派政権が実権を握っていたんですが、イラク戦争後はシーア派政権が誕生した上に、シーア派の総本山、イランが西側諸国との関係改善に成功しつつあることもあり、サウジアラビアも最近はかなり焦っているようですね。 ただ、イエメン人がものすごい被害を被っているのには変わりなく、特に水などの天然資源物に乏しく、最近は石油生産なども減ってきていることから、今後の経済の大幅な改善は望めなさそうです。

2015/12/24 中国の代理出産

新華社より

はっきり言って少しもクリスマスらしい話題じゃないんですが、中国では最近一人っ子政策が見直されて二人まで子供が産めるようになったじゃないですか。 それに合わせて代理出産などに関する法律も変えられるかが議論になっているそうです。

Maternidad subrogada situación legal右の地図は各国の代理出産に関する法整備の状況を表す図で、赤褐色は代理出産全面禁止、紫は親族のみ、水色は商用でなければ合法、藍色はいかなるケースも合法、だそうです。 中国は見ていただければわかるように現在のところ日本やヨーロッパなどと同じように代理出産は一切禁止されているんですね。 さらにどうやら代理出産だけでなく、精子や卵子の取引も一切禁止されているようです。 日本の卵子精子取引に関しては読売新聞の記事を読むとどうやら法整備がされていないようで、西洋の国はウィキペディアの記事によると、合衆国を除くと商用でない取引は禁止されているようです。 合衆国はビッグバンセオリーの第1話などを見てもわかるように、高IQ精子の取引などが盛んに行われているようです。

さて、中国ですが、人工授精自体は合法らしく、1988年から2014年までに70万件扱われたらしいんですが、その技術を使って代理出産も扱う闇市場みたいなのも存在するようなんですね。 特に分かっている中でも広東省の富豪が八人の子供を産ませたなどという事件も発生しているそうです。 また、政府の中には代理出産を認めることによって子供が産めない夫婦の、子供を養育する権利を守ることになり「家庭の矛盾を緩和するのに有利である」と考える意見もあるそうです(原文:代孕是对不孕夫妇生育权的尊重,也有利于缓和家庭矛盾)。

確かにネットで代理出産(代孕)と中国語で打ってみたらそういう関係の会社が続々と出てきました。 特に合衆国西海岸での代理出産を扱っている企業などがあるそうです。 合衆国の場合、合衆国で生まれた子供には市民権が与えられるので、一石二鳥のようですね。

2015/12/23 ラマディ奪還

BBCより

今年5月にISに占拠されたイラクの主要都市、ラマディをイラク軍が取り返しつつあるそうです。

このラマディという都市はユーフラテス川沿いにあり、ヨルダンやシリアなどにつながる主要道があるため、政治的にも重要だったんですが、5月の戦闘ではあっという間にISに取られてしまい、もはや90キロ先のバグダッド陥落も時間の問題と思われていたのですが、ロシアの援助などもあって現在は残り300人ほどのISの戦闘員が残っている程度になっているそうです。 ただ、一般市民が随分残っているようなので、人質を使った抵抗があるかもしれないとのことです。

ニューヨークタイムズなどの報道によると、今年ISは14パーセントほどの領土を失ったそうで、特にクルド人と戦った部分の変化が顕著ですね。 逆に合衆国の空爆があった場所に関しては特に変化がなく、一体米軍主導の一年以上の空爆で何を得たのかよくわからない状況です。

アムネスティーインターナショナルの報道によると、ロシアのこれまでの空爆で200人以上の一般市民が亡くなったとのことです。 ただ、空爆が始まって3ヶ月ほど経ちますが、結果は顕著で、ISの終わりがかなり近づいていることが伺えます。 同じくアムネスティーインターナショナルの報道で、イラク戦争後に合衆国がイラクに輸出した武器をISがイラク軍から奪いとって、使っていることがわかったそうです。 要するに合衆国は自国の兵器と戦っていることになりますね。 まあ軍需産業としては敵味方両側に武器を売れる以上非常に好都合な状況であることには変わりないと思いますが・・・。

2015/12/22 スペイン総選挙

エルパイスより

今年最後の政治的イベントとして僕のサイトでも何度か取り上げられていたスペイン総選挙が行われました。

スペインのこれまでを簡単に説明すると、1975年のフランコ将軍の死後、権力の座をフランコ将軍から直接受けたカルロス一世が突然民主化することを発表し、その後90年代から2008年の経済危機までヨーロッパ内でもドイツなどを凌ぐ経済発展をしたんですね。 右のグラフはスペイン、ドイツ、日本のGDP成長率です。

その後、2004年に社会党のサパテロ政権が誕生し、政府の政策によって経済格差などは減っていったのですが、社会保障費などはどんどん増えていき、同時に賃金引き上げなどによるヨーロッパ内でも飛び抜けたインフレが発生していました。 結果、ヨーロッパ経済危機が訪れた際、安い労働力で働いていたドイツなどと肩を並べることができずに、大被害を受けたわけなんですね。

その後、2011年の選挙で人民民主党(?)が政権に舞い戻ってきたわけなんですが、EUの緊縮財政政策を丸のみするしかなかった状況で、経済危機前までの経済が戻りつつも、この前の記事でも報道した通り、これまで改善の一途をたどっていた経済格差が突然戻ってきてしまったんですね。

Spanish seat evolution graph (1977-2011)そのせいで民主党も社会党も人気がなかったという面もあるわけなんですが、そもそもが、この1977年からの総選挙の得票率を表すこのグラフを見ていただいても分かる通り、スペインでは1982年の総選挙からずっと二代政権が続いている状況なんですよね。 あまり政治に興味がない国民なんですが、そもそもがこの状況でいいのかっていうのに疑問が投げられていたようです。

Transparency international 2014このグラフは、各国の汚職度(正確には数字が高ければ高いほど汚職度が低いので、政治の透明度とでも呼びましょうか)を表しているのですが、スペインはヨーロッパ内では結構高いんですね。 このグラフの情報源を見てみると、西ヨーロッパでは汚職大国イタリアの次にスペインが汚職度が高いんだそうです。 そのため、今回の選挙では、二大政党が選挙前まで全議席350議席中、296議席を占めていたのが、今回の選挙では213議席まで落ち込んでしまったんですね。 その代わりに上がってきたのが、極左政党と言われているポデモスと、もう一つ政治的方向性が僕にはよく分からない市民党らしいんですが、なんにせよ連立政権をどのように組むか、というのが問題になっているようです。

現時点では、123議席を獲得し、第一政党になった民主党が割と右寄りのため、極左政党のポデモスと組むつもりはないそうで、社会党や市民党との連立の可能性を模索しているそうです。 ただ、ポデモスの協力を得ない場合、どうしても社会党と組むしかないため、今後ラホイ大統領はなかなか厳しい政権運営を迫られそうです。 なんにせよ一時は世論調査で第1党になっていたポデモスが結果的に大きな野党を創ることになり、政治転換をしなければならずも、結局EUの緊縮財政をこなさなければならないスペインにとってはある意味理想的とも言える選挙結果になったようです。

2015/12/21 インドネシアのデジャブ

ニューヨークタイムズより

合衆国連邦準備が金利を約10年ぶりに引き上げてから間も無く一週間が経ちます。 金利の引き上げは前々から伝えられていたため、それほど世界経済に影響を及ぼすということもなかったようなんですが、この十年間で合衆国の低金利の恩恵を受けて簡単に資金を受け取ることができていた発展途上国の企業などにはやはり影響が出てきているようです。 特にここ、インドネシアでは20年ほど前の悪夢と似たような状況が見えてきているようです。

1997年にタイなどで始まったアジア通貨危機ですが、そもそもの原因はドルとの固定為替によって得ていた幻想の利益の裏で、実際には固定為替を維持するほどの力がそれぞれの国になく、タイでバーツの売りが始まった時に実はタイ政府はバーツを買いきれなかったということだったんですよね。 今回は市場に溢れていたお金が引き締められたということなんで若干理由は違うんですが、合衆国のシステムに頼っていたという点では当時とあまり変わってなさそうです。

なんにせよ当時と同じように異常に発達した企業などがインドネシアにはあり、例えばヤシ油などはマレーシアを抜いて世界一の生産国になったそうです。

ただ、発展途上国によくある物資生産が中心の経済で、さらにここで中国の経済減速が大きくのしかかっているようです。

今回は当時ほどの規模には全く及ばないそうなんですが、これからそれなりの揺れはありそうですね。 南アメリカもそうですが、東南アジアの経済がこの1年ほどでどういう風に変化するか注目です。

2015/12/20 ロシアの対中観光政策

ガゼタより

最近日本でマツモトキヨシとか行くと中国語で説明書きとかがしてあってびっくりするんですが、中国人の観光客増えましたよね。 日本だけでなく全世界で中国人の観光客が見られるようになってきたわけですが、こちらロシアでは中国人観光客向けのプログラム「チャイナ・フレンドリー」とかいうのが始められたそうです。

当然まず言語の問題とかがあるわけじゃないですか。 並行してこのページも見ていただきたいんですが、中国ロシア両国公認の会社が企画する五人以上のツアーの場合、中国人はロシアに入るための査証が必要ないんですよ。 この公認の会社が「チャイナ・フレンドリー」の規格を満たすためには中国語と、英語かロシア語ができる必要があり、ツアーガイドの経験は最低3年などそういう基本的なスキルの問題を解決する必要があるそうです。

同時に、ロシア側の努力として、中国人がお金をつぎ込む分野を重点的に強化していくそうです。 昨年一年間にロシアに来た中国人は1億700万人で、計1648億ドル費やしたそうです。 その主役がなんとショッピング。 なんのための旅行かよくわからんですが、なんにせよブランド物の服や、靴などを買っていくそうです。 まあ日本人が観光先でまずお土産買うのとかと同じような感覚なのかもしれないですね。

2015/12/19 シリアの終戦

BBCより

長かったシリアの内戦に終わりが見えてきたようです。

反シリア政府派の組織の統一が図れなかったという話は先日ここの記事でも載せたわけですが、あの時話し合いを抜けたアラーアルシャムを除いたグループで話がまとまったというニュースが、後日載せられていたんですね。 僕自身、そのニュースにはあまり関心がなかったのでそれ以上の記事を書かなかったんですが、今日、ついに国連で全会一致でシリア人主導で臨時政権をつくることが決められたようです。

今回の決議によると、まず停戦が行われ、最初の交渉が1月の初めに開かれるそうです。 その後、「信用性のある、包括的で部分化していない政権」を6ヶ月以内に作り、さらに18ヶ月以内に国連監視のもと選挙が行われるとのこと。 その間もイスラム国や、アルヌスラに代表されるテロリストに指定されているグループにはロシアや合衆国主導の攻撃が加えられるそうです。 ただ、アサド政権に関してのコメントはないそうなんですが、合衆国やフランスがアサド氏の選挙立候補に難色を示しているのに対し、ロシアは当然アサド政権存続を望んでいて、そもそもシリア主導の政権が作られる以上、アサド氏がどうなるかを決めるのもシリア人であるべきだという意見もあるようです。

さて、2011年の内戦勃発から実に5年が経とうとしています。 当初、アラブの春の一環で、独裁政権のアサド大統領に立ち向かう民衆として取り上げられていたシリア内戦ですが、実際には、アラウィー派、シーア派、スンニ派、イスラム国、無宗教、クルド人を巻き込んだ複雑な構造で、結局最後まで何も進まず、今回の決議で、内戦前の状況がそのまま戻ってくる、という風にも見えますよね。 特に合衆国議会を通った反シリア政府組織を訓練するための500億ドルのプランが全く役に立たず、それによって政府と戦っていたのが実際には4人程度しかいなかったという話や、ロシアのイスラム国に対する空爆が、却って状況を悪化させていると言われていたにもかかわらず、実際にはわずか数週間で今回の現実的な国連決議を実現させたことや、さらには2014年に始まっていたはずの米軍によるイスラム国空爆が少しもイスラム国を弱らせていなかったということなど、はっきり言って西側がやっていたことは何も解決せず、具体的に問題を解決したのはロシア、という印象が強く残りそうです。

「内戦前の状況が戻ってくる」と書きましたが、現実に25万人が死に、多くの人が家を追われました。 僕らには反省するべきことが多くありそうです。

2015/12/18 南米の経済危機

エルパイスより

まずはこの記事を見てみてください。 おなじみウィキペディアの記事で、南アメリカの国々の国内総生産を一覧にして見せてくれています。 このトップの2カ国、ブラジルとアルゼンチンの経済の雲行きが怪しくなっているそうです。

そもそもこの2カ国に関しては、南アメリカにおける大きさも全然違いますよね。 そういうわけで南アメリカの経済の3分の2以上を占めています。 ところが今週、これまで政治的危険性が随分と指摘されていたブラジルで、投資に関するかけづけが一段階下げられたようです。 また、アルゼンチンでは社会党時代に導入された為替のコントロールを中止。 同時に今週、合衆国ではFRBが金利の引き上げを発表したわけじゃないですか。 そのせいでさらに投資を控える動きが出てくるのではないかとの憶測が飛んでいるようです。

アルゼンチンもブラジルも左寄りの政権がもう10年以上も続いていたわけですよね。 特に来年の経済成長がマイナス0・8パーセントと予想されている以上、これから合州国型経済に方向転換するのが目に見えますね。 北のほうの国にどのように波及していくかが見ものです。

2015/12/17 ベルリンの無賃乗車

シュピーゲルより

無賃乗車ってしたことありますかね。 日本の場合改札を入った後は切符のコントロールが改札を出るまでない上に、駅構内に切符なしで入ったりすることって結構簡単じゃないですか。 それでも大半の人は無賃乗車なんてしないと思うんですが、こちら、ヨーロッパでは結構深刻な問題のようです。

ドイツの首都、ベルリンでは去年一年間に地下鉄で3万3723件の無賃乗車が確認されたそうです。 同じく地上の鉄道(ドイツでは地下鉄の反対で地上鉄?がある)では1万1874件無賃乗車があったとのこと。 地下鉄に関しては切符をコントロールする会社が変わったそうなので、それで油断したベルリン市民が捕まったのではないかと憶測されているそうです。

ただ、このコントロールで引っかかった人たちが罰金を払わずにあえて刑務所に行く場合が多いらしく、ベルリンのプレッツェンゼー拘置所の三分の一ほどはこの経緯で入ってきた人たちなんじゃないかと考えられているそうです。

これじゃ解決せんですね。笑

2015/12/16 南アジアのガスパイプライン

アルジャジーラより

最近発展が進む南アジアから大胆なプランが出てきました。

トルクメニスタンからアフガニスタンとパキスタンを通ってインドまでガスのパイプラインを敷くそうです。 トルクメニスタンっていうのはこの記事を読んでいただくとわかるんですが、世界第4位のガス埋蔵量を誇る国なんですよね。 さらに中央アジアの北朝鮮と呼ばれているほどの独裁国家で、他に産業が全くない状況なので、ガスが輸出できると非常に重要な資金源になりそうです。 特に最近はロシアが経済制裁でトルクメニスタンのガスを引き取るほどの力がないそうなので、売れなかった分が他に回す必要が出てきてるんですよね。

対するパキスタンとインドは最近の経済成長が目覚ましく、インドに関してはアジア第3位の経済大国なわけじゃないですか。 特に最近はこの記事などでもわかるように、電気が途切れ途切れになる程エネルギー供給が不安定らしいので、ガスなどに飢えているようなんですね。

このプラン、お互いにいいことだらけなんですが、現実問題として果たして実現可能なのかどうかは微妙なところのようです。 まず挙げられるのが当然ですがアフガニスタンを通過する以上、無数にいるテロリストの標的になるのではないかということですね。 アフガニスタンと聞くとタリバンなどを思い浮かべる方が多いと思うんですが、実際には他にもかなりいるようです。 特にアフガニスタンとパキスタンの国境はビンラディンが潜んでいたことで有名なテロリストの隠れ家なので、かなりの危険が待ち構えていそうです。

次に、そもそも誰が一体投資するのかという問題があるそうです。 全体で100億ドル規模の事業になるそうなんですが、各国の投資の意欲を見せていた大企業は、トルクメニスタンがこのパイプライン建設後にトルクメニスタンのガス田開発をオープンにしないと表明したことから、すでに手を引いているとのことで、インドやパキスタンの企業にはおそらくそこまでの力はないだろうとのことです。

他のプランとしては、トルクメニスタンがイランにガスを売って、その代わりにイランからインドに石油を売るなど、第三国を介した取引をするというプランらしいんですが、これはまだ不透明な部分が多いようです。

2015/12/15 難民と偽パスポート

ツァイトより

最近閣議の承認なしで行動を起こすことが多いドイツ内相のトーマス・デマジエル氏ですが、また今日も難民の中に偽パスポートが紛れ込んでいるという発言をしたことが波紋を呼んでいるようです。

この報道によると、デマジエル氏は昨日、シリアからの難民申請者のうち30パーセントほどのパスポートは偽造されたと発言していたそうなんですが、政府が調査してみたところ、実際には全体の8パーセントほどでしかなかったそうです。 (どういう風に調査したのかは書かれてないですね)。 その8パーセントの中でも、敢えて国籍をごまかそうとした人がどれだけいたのかよくわからないとのことなので、実際にはほとんど全員事実上パスポートの偽造はしていないのかもしれません。 ちなみにイラクとエリトリアに関してもほぼ遠志結果が出たそうです。

最近ドイツ国内ではこれまでシリアに興味があったかどうかにかかわらず、全員が移民問題で議論するとのことだそうですが、これまでの難民の増え方のせいで賛成派と反対派の対立も激しくなっているそうです。 特に政権内での争いも顕著で、これまで割と右寄りだったメルケル首相自身が難民受け入れに積極であるのに対し、デマジエル氏は難民一人一人個別に対応して、場合によっては送り返す必要があると考えているとのこと。 送り返すっていうのは要するに紛争中のレバントなり、エリトリアなりに送るということなんでしょうか。 果たしてドイツにそんな選択ができるんでしょうかね。

2015/12/14 スペインと違法おもちゃ

エルパイスより

スペインの行政が行った調査で、EU内でスペインが一番多く違法(?)のおもちゃを輸入していることがわかったそうです。

価値にして市場に出ているおもちゃの16.6パーセント分のおもちゃがそうらしく、合計1億6700万ユーロほどの経済規模になるそうです。 そして何より、もしこれらの違法のおもちゃが輸入されなければ、500人分の職が生まれるとのこと。

EU全体でスペインに続くのはルーマニア、ブルガリア、ギリシャ、ハンガリーということなんですね。 スペインを覗くと微妙に地域的に固まってますね。 ヨーロッパおもちゃ製造協会(?)の話によると、違法輸入の97%が中国からきていて、2パーセントは香港からきているだろうとのことです。

ちなみにスペインはおもちゃだけでなく、化粧品、衣料、スポーツ用品でもヨーロッパトップの違法輸入国だとのことです。 確かにスペインって国民も結構違法ものに寛容なんですよね。 うちのスペイン人の同居人も、職場の同僚も、違法ダウンロードバンバンやってます。 さらにこの記事によると、14歳から24歳のうちの50パーセントが違法おもちゃを買うことを「賢い選択」といっているそうなので、問題の解決は遠そうです。

2015/12/13 エジプトの経済危機

アルジャジーラより

チュニジアの革命から始まったアラブの春ですが、チュニジアに続いた国で革命が次々に失敗に終わる中、エジプトも同じような運命を辿っているようです。

まず何が起こったかというのを簡単に説明すると、もともとエジプトは1981年から2011年までホスニ・ムバラク大統領が政権を握っていたんですが、2011年の革命で割とあっさりとムバラク政権は倒れ、そのあとムスリム同胞団っていうのが政権についたんですね。 ただ、このムスリム同胞団っていうのははっきり言ってムバラク時代よりも厳しい圧政をしたので、2013年に再びデモが起こり、軍の仲介の後、ムスリム同胞団政権は倒れ、選挙の後アブデル・アルシシ氏が政権を撮りました。

こんな中、2010年ごろまで年率5パーセントぐらいで割と安定して伸びていたGDPですが、革命が起こった2011年ごろから2パーセントぐらいに減っています。 おそらく革命の影響が一番大きかった観光産業ですが、2010年と比べると2013年には観光客数が35パーセント減ったとのこと。 特に、Wikipediaの記事によると、観光産業が占める割合はGDPの11パーセントぐらいらしいので大打撃ですね。 現在は大幅に増えた外国からの援助でなんとかやっているようです。

ちなみにCIA Factbook読んででわかったんですが、エジプトの選挙は強制参加だそうです。 果たして本当に国民全員誰を選びたいのかわかっているのだろうか。

革命っていうのは本当にうまくいかないですよね。 この教訓が他の国でも生かされるのを願うばかりですね。

2015/12/11 日本と象牙取引

ナショナルジオグラフィックより

最近は日本を褒める風潮があるせいか朝日新聞などですら日本に絡んだ国際問題をあまり扱わなくなっているので、ここで取り上げてみました。 アフリカで象の数が大幅に減っている原因とされる象牙の取引に日本が関わっているのではないか、とのことです。

日本では象牙のハンコが高級品として取引されるじゃないですか。 どうやらそれが原因のようです。 20世紀初頭まで日本ではハンコは水牛の角、木、クリスタルなどから作られていたらしいんですが、1950年代から日本の経済が発展するにつれ、象牙のハンコの人気も高くなっていったそうです。

1970年から1989年の間に25万頭分に当たる5000トンの象牙が日本に輸出され、1989年には世界最大の象牙輸入国になったそうなんです。 その後、ワシントン条約が1990年に締結され、それ以来象牙の取引は違反になったそうなんですが、日本は国内の象牙の管理に信頼があったとのことで、1999年と2008年にそれぞれ50トンと43トンの象牙の輸出を認めたそうです。

ところがセーブ・ジ・エレファンツが行った調査によると、実際のところ日本の象牙の管理には抜け穴が多くあるらしく、例えばまず象牙を所有している人は合法的に象牙を手に入れたことを証明するための登録が必要らしいんですが、現実には輸入会社が「合法である」という旨を書いて発行したレシートなどでもいいとのことだそうです。 また、調査した象牙関連の会社37社のうち、30社は登録をしていない象牙でも加工をしたり、嘘の情報で象牙の登録をしたりしていたそうです。

消費者の側の意識の問題もあるようで、2010年にはヤフーで200万ドル程度しか取引されていなかった2014年には700万ドルにまで膨らんだそうです。 ただ、これに関しては象牙の人気が高くなったからというよりは、ネットショッピングが身近になったからという風にもいえそうですね。 なんにせよ、象牙取引が禁止されているにもかかわらず、象牙自体は簡単に取れるようになったことには間違いなさそうです。

象がかわいそうだと思うかどうかは各自の問題だと思いますが、象の数が減っているのは現実問題であり、国際社会が一体になって象牙の取引をやめようと言ったわけですから、あえて国際社会の批判を浴びるようなこともしなくてもいいようにも思えますね。 そもそもが象牙を高級品として扱うこと自体に問題があるようにも見えます。

今年の7月だか8月だかのナショナルジオグラフィックの記事で、偽象牙にGPSを入れて象牙がどのように運ばれていくか調査した記者の話が載せられていました。 (めちゃめちゃ面白いんで読んでみてください)。 象が殺されているというだけでなく、現地の犯罪組織の資金源になっていて、さらにそれを止めようとする警察が殺されたりしているようです。 国際社会の視線がどうだからとかいうだけでなく、現実をみて、やはり象牙の取引はやめておいたほうがよさそうですね。

2015/12/10 シリア反政府派決裂

アルジャジーラより

西側の国だけでなく、イランやロシアなども招待した会議がウィーンで開かれ、シリアの今後について話し合われたっていうのは一ヶ月ほど前の記事で書いたじゃないですか。 その場で結局解決には至らなかったわけですがそれとは別にサウジアラビアの首都リヤドでも現在国際社会の話し合いが行われているんですが、こちらは反政府派の調整がうまくいかず、早くも頓挫しつつあるそうです。

シリア反政府組織は幾つかに分かれていて、そのうちの一つにアラーアルシャムっていうのがあるらしいんですが、このグループはリヤド会議で話し合われている内容が「シリアのイスラム教徒に対する配慮がなされていない」ということで、リヤド会議から抜けたんだそうです。 この記事によると、このアルーアルシャムっていうのは人権侵害やアルカイダとのつながりがある可能性があるらしく、特にイランやロシアなどはこのグループをテロ組織と呼んでいるとのこと。 ただ、反政府組織の中でこの組織が占める割合は大きいらしく、このグループなしで会議が続くのかどうかは怪しそうですね。

そもそもが専門家の話によると、シリアの反政府組織とひとまとめに言いつつも、イスラム教、無宗教などの違いや、アサド政権がどのように終わるべきかや、国内にあるか国外にあるかなど、いろいろな部分でばらつきがあり、すでに5年も続いている戦争の解決策として単純にひとくくりにすることは不可能だろうとのことです。

ちなみに僕は、シリアにアサド政権があり、ISがあり、クルド人組織があるのは知っていますが、もはや反政府組織がどのような団体で、一体何をしたいのか全く分からなくなっています。 クルド人にシリア全体を統治する意思はなさそうなので、現在のところ可能性がありそうなのはアサド政権かISのように見えますが、果たしてどのように発展していくのでしょうか。

全然関係ないですが、二日ほど前、合衆国で査証のコントロールが厳しくなったそうで、2011年以降にイラン、イラク、シリア、スーダンに渡航していた経歴のある人は、出身国にかかわらず合衆国入国の際に査証が必要になったと報道されました。 僕は2012年にイランに行っているので、合衆国には当分行かないことになりそうです。

2015/12/09 EUのグルジア、ウクライナ査証緩和

ツァイトより

EUのシェンゲンゾーンではこの度、グルジア人とウクライナ人が査証なしで三ヶ月間までEU圏内に滞在できるように制度を変えることにしたそうです。

欧州委員会の発表によると、グルジアとウクライナでは「査証関連のあらゆる部門で進展が見られた」とのことなので、来年の6月か7月に、日本人に対する査証フリーと同じような権利がグルジア人とウクライナ人ににあたえられるとらしいです。 要するに、6ヶ月内で3ヶ月まではEUに滞在できるってことですね。 ただ、ウクライナに関しては汚職問題などがまだ残っているので、今回の発表内容が覆される可能性もあるようです。

さて、なぜこんな記事を突然載せたのだろうと思う方も多いかもしれないんですが、この二つの国、共通している点があります。 なんでしょう?

グルジアって2008年に南オセチア州に侵攻し、一時ロシアと紛争状態になったんですよね。 ただ、この南オセチア侵攻は反ロシア派の当時のサアカシュヴィリ大統領の独断で行われた部分が多く、他の国、主に欧州などが積極的に南オセチア侵攻を支持していたわけではないんですが、相手がロシアだったということで、グルジア側に回るしかなかったような状況に陥ってたんですよね。 その後サアカシュヴィリ政権は国民の支持を失い、現在に至るまで、グルジアでは西と東両側に配慮するような政治を続けているようです。

対するウクライナですが、2014年のユーロマイダンで、親露政権のヤヌコーヴィッチ大統領をクーデターで排除し、反露政権ができたわけですが、その後それに反発した東側の都市と紛争状態になりましたよね。 果たして住民のデモから発展したウクライナのこの情勢をEUが積極的に応援していたといえるかどうか微妙なところなんですが、なんにせよ反露方針が出てきてしまった以上、新政権を応援するしかなかったような状況になったように見えます。

このように、どちらの国にしても、よく練られたプランだったというよりは、割と突発的に起こった事件だったという方が合っていそうで、EUとしてもどう対処していいのかよくわからなかったという部分が大きそうなんですよね。 特に、どちらの国にしても経済的にも地理的にも特に魅力的ということもなく、敢えて大々的に援助しようというふうにもできなかったようなんですが、反露方針だった以上、なんらかの配慮はせざるを得ない。 ということで今回の判断が下されたようにも見えます。

2015/12/08 オランダのCO2排出源

NOSより

TOP21が始まってから一週間ほど経ちます。 各国のニュースでは(日本のニュースとは異なり)環境問題に関する記事が多く取り上げられているんですが、ここ、オランダで二酸化炭素排出源をたどってみたら、実は産業でも交通でもなく、建物からの排出が一番多かったことがわかったそうです。

割合にするとなんと全体の36パーセント。 2020年までに目標を達成するためにはここから20パーセント減らさなければいけないらしいんですが、とりあえずこの2年で3パーセントは減らせたそうです。

調べてみてわかったんですが、実は一人当たりのCO2排出量にすると日本ってそんなに悪くないんですよね。 ただ、このデータ自体は2010年までしか載ってないので、福島原発後にどういうふうになったかはあまり分かりませんが。 全国地球温暖化防止活動推進センターの調査(そんなものがあったのか)によると、日本の家庭部門が全体のCO2排出に占める割合は14パーセント。 日本は産業における比重が大きいのと、基本的にトラックを使うことが多い(ヨーロッパでは電車で行われることが多い)輸送部門が主にCO2を排出しているようです。 どうやら改善点は幾つかありありそうです。 特に、家庭部門での排出量は年々増加しているようなので、僕らにできることも多そうですね。

ちなみに僕は最近ちょっとベジタリアンな生活をしていたんですが、実はチーズなどの二酸化炭素排出量が多いということがこのページなどでわかり、最近は二酸化炭素排出量が比較的少ない魚などは食べるようにしています。 生活に不憫が出ない程度に何かちょっとできるといいですね。

2015/12/07 フランスの地方選挙

ルモンドより

シャルリ・ヘブド襲撃事件と、パリ同時多発テロの標的となったフランスで、これらの事件後としては初めてフランス全土で同時に行われる地方選挙が行われ、またこれらの事件の影響がはっきりわかる結果となりました。

ここの記事にわかりやすく今回の結果が載せられています。 主な政党をいうと、ピンク色が在任中のオランド大統領の社会党、薄い青が前大統領のサルコジ氏の共和党、濃い青が極右政党の国民戦線です。 全体としてまずはっきりと、2012年にはとりあえず第一党になった社会党が不人気なのが伺えますね。 フランス国内ではわりと貧乏なブルターニュ地方やスペインの近くでなんとかギリギリ守り抜いたといったところでしょうか。

その他の地域では国民戦線と共和党が票を分けたんですが、合計で約4人に1人が国民戦線に投票したそうです。 実際のところ特に移民問題があるから国民戦線に期待しているというわけではないようなんですが、2012年に社会党に変わってから経済が良くなる様子はなく、失業者は70万人増え、先月は特に4万人増えたそうなんですね。 さらに2012年の選挙で共和党が負けたのも、社会党に期待していたわけではなく、経済危機を招いたサルコジ大統領に失望した国民が社会党に投票しただけ、という結果だったんですよね。

フランスの地方選挙は第一ラウンドと第二ラウンドに分かれていて、第一ラウンドで過半数を取った政党があれば、まずその政党に地方議会の15パーセントの議席が配分され、残りは全体で5パーセント以上の票を得た政党が得票率に応じて議席を配分されます。 ただ、今回の選挙では過半数をとった政党がなかったため、今週末に第二ラウンドに進むんですが、第二ラウンドには第一ラウンドで全体の10パーセント以上の票を得た政党だけが進めます。 ここで、2002年の大統領選挙のように、国民戦線に勝たせないために共和党と社会党がくっつくということもできるんですが、それは民主主義に反するということで今回は行われないだろう、とのことで、今回の結果が大幅に変わることはないだろうとのことです。

今日の朝、僕の大学では、僕の教授が「これから、物事を少しでも考える人たちには難しい時代が来る」と嘆いていました。 確かに、それぞれのテロの後、フランスでは問題の根本的な解決は図られず、警察官の増員や、セキュリティーの強化などが中心的に行われていて、雰囲気の問題だけでなく、日常生活にも面倒な部分が出てきました。 再来年は大統領選挙です。 僕がフランスにとどまる可能性は低いですが、今後フランスがどういう風に発展していくのか非常に興味深いところですね。

2015/12/06 紅海と死海をつなぐ運河

シュピーゲルより

イスラエル、ヨルダン、パレスチナにまたがる世界で二番目に低い陸上(というのでしょうか)、死海ってあるじゃないですか。 現在、これらの各国では水の供給を死海に頼っている部分が大きく、全体の98パーセントの水が死海から来ているらしいです。 結果、一年に一メートルずつ水位が下がっているらしく、死海の存在自体が危ぶまれている状況らしいんですね。

というわけで、この度、ヨルダン政府が紅海から死海をつなぐ超巨大運河を建設することにしたらしいです。 180キロに及ぶ大運河で、最終的には90億ユーロ(約1兆2000億円)にまでなる大プロジェクトとのことなんですが、完成したら水の供給に使われるだけでなく、水力発電にも使われるらしいんですね。 はっきり言って誰が出資するのか謎なところらしいですが、完成後は水と電気をそれぞれの国に売って出資金回収にするそうです。

最近は特にヨルダンはあの地域では割と安定した場所としてシリアなどから難民がどんどん来るらしいんですね。 死海の死滅を防げるのかどうかよくわかっていないそうですが、水の供給に関しては深刻な状況が続いているそうです。 21世紀は水をかけて戦争が起こると言われているようですが、あのあたりの地域ではそういう話が真剣に話し合われそうです。

2015/12/05 ドイツの若手研究者

ツァイトより

ドイツってヨーロッパ内では結構日本と比較されることが多いんですよね。 働く精神とか、似ているところが多いんですが、やはり研究職には色々と無理があるらしく、研究職に残ろうという人は少ないようです。

公式の数字はないため、ツァイトの任意の調査結果に基づくらしいんですが、それによるとどうやら、かつての理論物理の大国ドイツでさえ、研究成果が目に見えてわかるような状況には勝てないらしく、大半の研究者は何かと研究結果に縛られているようです。 特に事実上つかなければならない教育の現場に立っている人は週に22時間しか自分の研究に費やす時間んがないらしく、事実上不可能だと言っているそうです。

ただ、ネットでパッと探してみた感じ、見つかった記事だと、ポスドクでさえ月45万円程度稼いでいるそうです。 スタンダードがだいぶ違うんですかね。

2015/12/04 チプラスの窮地

ノイエ・チューリヒャー・ツァイトゥングより

ここ数週間、特にギリシャの選挙が終わってからギリシャに関しての情報があまり入ってこない状況が続いていましたよね。 その間、ギリシャでは内政が不安定になる状況が続いていたようです。

チプラス政権に関しては、一応前回の選挙で過半数は取ったようなんですが、結局のところEUの支援策を受け入れるしかない状況になったらしく、そもそもEUの支援策を受け入れないことで当選したチプラス政権などは、最終的に公約を裏切ったことになり、国民の信頼を失っていたんですね。 結局それでも他に政権を握れる政党があったわけでもないせいかそれでもこれまでとりあえずやってきたようなんですが、ストライキなどが続いたせいか、支持率もドット下がっているようです。

あたかもギリシャ問題は解決したかのような扱いになっていますが、これからが恐ろしそうですね。

2015/12/03 シェンゲンの友

ツァイトより

フランスでは最近朝は氷点下になっていることが多く、昼も気温が二桁に行かないことが多くなっていますが、アルジャジーラの記事によると、ヨーロッパには相変わらず難民が来ているそうです。 そんな中、ヨーロッパ内での分裂の問題も難しくなってきているようです。 

ここのブログでも時々話にあげているので知っている方も多いと思いますが、ヨーロッパの東側は移民受け入れに否定的で、この度、ハンガリー、ポーランド、チェコ、スロバキアが「シェンゲンの友」という名でヨーロッパの国境の検閲を厳しくしようとしているそうです。

スロバキアなどはクロアチアから流入してくる難民の数が、国の収容力を超えていて具体的な問題になっているようなんですが、他の国、例えばポーランドなどではそもそも数の少ない移民が魔女狩りにあっているとアルジャージラなどで報道されていて、特に意味もなく混乱に陥っているようです。

ユーロ圏では今日欧州中央銀行が追加金融緩和を発表したんですが、月600億ユーロの金融緩和がこれまで来年9月までだった予定だったのをその次の3月までに伸ばしたぐらいで、他に特に何もなかったんですよね。 ほとんどのニュースではドラギ総裁が珍しく弱腰だったという感じで報道していたんですが、僕の感想としては、デフレになりつつも経済危機を乗り越えたユーロ圏をできるだけ自然に通常の状態に戻す転換期のようで、今後、内政問題などに力が入れられそうに見えます。 そういった意味で、今後難民問題がどのように展開されていくのか目が離せませんね。

2015/12/02 スペインの就職事情

エルパイスより

いきなり全然関係ない話から入りますが、実は僕、二年半ほど前に韓国に行ったんですけれど、その時意外と現地の人と韓国語で話せたんですよね。 それ以来特に韓国語やってなかったんですが、他の言語のレベルがある程度のところまで達してきたんで、韓国語も取り入れることにしました。 今後、韓国のニュースも入ってくるかもしれないんで、乞うご期待。

さて、ニュースに戻りますが、南欧の経済危機がひとまず収まり始め、スペインの失業率が下がっているっていう記事は10月に載せたじゃないですか。 その時に、非正規雇用の数も増えているという話も書いたんですが、実は2011年に左寄りのサパテロ政権から現在の右寄りのラホイ政権に変わった時より、正規雇用の数が少ないそうです。

正規雇用の数は保険加入者でカウントしているそうですが、それによると2011年に政権交代した時の正規雇用の数は1725万人。 現在は1722万人だそうです。 たいした差ではないですが、あと二週間ほどで選挙があることを考えると、正規雇用の数が当時を越えられなかったということは重く響きそうですね。  ただ、このページの最初のグラフを見ていただければわかるんですが、政権交代の後割とすぐに正規雇用が1615万人程度まで落ち込んで、その以来緩やかに回復してきていることを考えると、それなりの成果は上がっているとも言えそうです。 

非正規雇用が増えているというのも比較の問題で、スペインでは2011年に全体の19,8パーセントだったのが、2014年には22,5パーセントになった程度なんですよね。 厚生労働省の資料によると、同じ期間に日本ではすでに35,1パーセントだっただった非正規雇用の割合が、2014年には37,4パーセントまであがってます。

経済格差に関しては南欧だけの問題ではなく、今日のNOSの記事では、オランダでも格差が広がっているという話を載せていました。 経済危機を乗り越えるためにいろいろな策を練ったヨーロッパですが、今後取り戻した景気の中でどういう風に内部変化していくかが議論になりそうです。 

2015/12/01 人民元とIMF準備通貨

アルジャジーラより

アルジャジーラだけでなく全世界で話題になっていますが、これまで変動制でなかったため市場の変化に対応すると考えられていなかったことからIMFの準備通貨として扱われていなかった人民元ですが、この度遂に日本円、ユーロ、USドル、ポンドなどと同じIMFの準備通貨として取り入れられたそうです。

意外なことに今年の8月頃はIMF自身、人民元を準備通貨に取り入れることはないと言っていたんですが、その後景気の低迷に合わせて人民元の引き下げを三回連続で行ったわけじゃないですか。 そういう市場の動きに合わせた行動が評価されたそうです。 なにより、今年の始め頃の報道で、人民元が世界の市場で取引に使われる通貨の順位で、2012年1月の第13位から、2013年12月には第5位まで伸びて、日本円のすぐ後ろについているんですよね。 これからさらに伸びてくるであろう人民元を取り入れるのは当然といえば当然ですね。

ここからは僕の意見になりますが、IMFも表向きにはそう言っていいつつも、実際のところIMFっていう組織自体戦後のブレトン・ウッズ体制からきているわけで基本的に東側の国を含んでいなかったわけですよね。 特に最近はアジア開発銀行などに代表されるように、中国主導でIMFに対抗しそうな組織を作っていることから、政治的な妥協をしたかっただけのようにもみえます。