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5月31日 サウジの武器購入

ツァイトより

Leopard 2 A5 der Bundeswehr 最近何かと話題に上がるサウジアラビアですが、どうやらドイツから戦車を輸入する予定だったのを取りやめることにしたそうです。 原因はドイツ国内で問題になっているサウジアラビアの人権問題。 ドイツで政治問題に発展しているのを嫌がっての決断だそうです。

サウジアラビアといえば古くからNATO諸国から兵器を買って仲良くやってたんですが、最近イエメンのシーア派の組織を無差別爆撃したり、今年の初めにはシーア派のリーダーを含め、47人処刑されたっていう話もあったりしたわけじゃないですか。 当然ドイツとしてはあまりいい気分じゃないわけですよ。 それで何かと国会でも取り上げられ、与党と野党でのやり取りになっていたわけですが、そもそもサウジアラビアとしてはドイツからの輸入量は全体の1パーセント程度らしく、サウジアラビアの評価を下げるより、ドイツからの輸入をやめてしまうのが良策だと考えたみたいですね。 ただ、ハンデルスブラットの記事によると、サウジアラビアはドイツの最大の武器輸出先で、輸出額全体の20パーセントぐらいを占めているみたいです。 ドイツには痛いですね。

ストックホルム国際平和研究所の報告によると、サウジアラビアが世界全体に占める武器輸入額のシェアは2006年から2010までの期間でわずか2・1パーセントだったのに対し、2011年から2015年では7パーセントにまでなっているんですよ。 情勢に合わせてそうせざるを得なかったみたいですね。 ただ、輸入先は相変わらず合衆国、イギリス、スペインなどNATOの国が中心みたいです。

なんにせよ、ドイツの側としては問題解決につながってよかったんじゃないですかね。 僕の個人的な意見ですが。

5月30日 ベネズエラ航空便停止

エルパイスより

Lufthansa A380 D-AIMA-1 ベネズエラに経済危機が来ていることはここの所頻繁に書いているじゃないですか。 インフレ率が今年500パーセントから750パーセントほどになると言われているぐらいで、経済が大幅に回復する見込みもないんですが、そんな中、航空会社が首都カラカスへの航空便を停止し始めたそうです。

まず最初にドイツの航空会社、ルフトハンザが6月中旬からカラカスへの飛行機をなくしたらしいんですよ。 インフレなどの問題で、一時的な措置とは言っているんですが、いつまで続くかは決まっていないそうです。 さらに今度はラテンアメリカ最大の航空会社ラタムが徐々にカラカスへの飛行機を減らしていき、8月には完全にサービスを停止するそうです。

Oil Reserves Top 5 Countries右の図は、主な原油生産国5カ国(サウジアラビア、ベネズエラ、カナダ、イラン、イラク)の原油埋蔵量を表しているグラフなんですが、ベネズエラは現在サウジアラビアを抜いて、世界最大の原油を持つ国になっているんですね。

ただ、2014年ぐらいから続く原油価格の下落に伴い、財政状態が大幅に悪化したみたいで、ニューヨークタイムズの記事によると、国外にある国債の額が1200億ドルほどになっていて、今年末までに70億ドルほど返済しないといけないらしいんですよ。 と、いうわけで今年中に債務不履行に陥る可能性もあるみたいです。 債務不履行になったらどうなるのか、というのも難しい問題だと思うんですが、近くのアルゼンチンの2001年の悪夢が戻ってくるんじゃないかという不安が大きいみたいです。 特に、原油会社の命運がかかっていますからね、失うものも大きそうです。

ちなみにこの同じニューヨークタイムズの記事の中で、中国が投資したらどうなの?っていうことも書いているんですが、中国としても現在のチャベス大統領の後継者のマドゥロ大統領を簡単に推すわけにもいかないし、そもそもマドゥロ大統領の政治力にも疑問がありますからね。

ただ、最近原油が1バレル50ドルぐらいまで回復してるんですよ。 これで回復傾向が続けば、ひょっとするとベネズエラの経済も回復するかもしれません。

5月29日 シリアの和平交渉決裂

アルジャジーラより

スイスのジュネーブでシリアの和平交渉がずっと続いていることは前々から言っているじゃないですか。 結局のところ、サウジから支援された反政府組織の代表は、交渉を諦めたそうです。

原因となっているのは、何千人にものぼるといわれている戦争捕虜に関する問題なんですが、政府との取引に失敗したようです。 本人たち曰く、アサド政権や、ロシアを直接動かさない限り、和平はないとのことだそうです。

サウジ支援のグループであることは当然と言えば当然なんですが、最近サウジの影響力がおかしなことになっているんですよ。 例えば、昨年イランからサウジに巡礼で渡った人たちが巡礼中に死んだ問題で、サウジとイランの外交問題に発展した、という話題があったわけなんですが、サウジはなぜかあまりちゃんと合衆国からの支援が受けられていない状況のようです。 アサド政権が倒れない場合、サウジとしてはそれなりのダメージだと思うので、合衆国からの支援が受けられることは非常に重要だと思うんですが、そういう風にはいっていないみたいですね。

5月28日 フランスのアラビア語教育

ルモンドより

Arabic speaking world アラビア語って国連の公用語のうちの一つじゃないですか(そして国連の公用語の中で唯一僕がまったく分からない言語でもあります)。 シナイ半島や北アフリカを中心に4億3000万人以上がアラビア語を話すらしいんですよ。 ちなみに右の地図の緑色と濃い青色の国はアラビア語が中心の国のようです。

さて、人口から言っても、地理的な意味合いから言ってもヨーロッパにおけるアラビア語の重要度は無視できないわけですが、フランスでは歴史的社会的背景からアラビア語が学校教育から消えるかもしれないみたいです。

フランスって移民の国じゃないですか。 学校で移民の子供が損にならないように、主な出身国(北アフリカ、スペイン、ポルトガル、イタリア、クロアチア、セルビアなど)の子供たちはそれぞれの言語で単位が取れるようになっているらしいんですよ。 でも、この法律ができたのが1977年で、当時は当然スペインなりポルトガルなどの移民が貧乏だったと思うんですが、もはやこれらのヨーロッパの国から出稼ぎに来る移民っていうのもいなくなっているようで、アラビア語以外ほとんど意味をなさなくなっているんですよ。 と、いうわけで今年いっぱいでこの法律は消えるそうです。

現在、政府では学校教育にアラビア語を取り入れるかどうかの議論をしているんですが、議員の中には、コミュニティーの言語を学校教育に取り入れると、コミュニタリアニズムにつながる、という謎の発言をしている人などもいるそうです。 また、同じヨーロッパ内での重要な言語、ドイツ語などは減らされているのに、なぜアラビア語などを取り入れなければいけないのか、という意見もあるみたいです。

ただ、逆に移民の子供たちが親と同じ言語を話せないのは、親としては嫌じゃないですか。 そのため、アラビア語を学ぶ子供たちが、政府の手のまったく届かないモスクや、その他の私立の施設に行ってしまうことになり、逆にコミュニタリアニズムにつながってしまう、という懸念も大きいみたいです。

5月27日 チプラスとプーチン

ガゼタより

ギリシャのチプラス首相ですが、昨年EUとの借金返済に関する交渉で話題になりましたよね。 結局EU側の条件はほぼ全て呑んだことになるわけですが、それ以来かなり静かな状況が続いていました。 数日前に、ギリシャに対する新たな貸し出しがされるという記事などが書かれていて、EUとある意味和解するのかと思いきや、どうやらロシアのプーチン大統領と会談していたようです。

交渉内容に関してはあまり具体的に書かれていないんですが、ロシアとしてはEU内に入り込める場所が必要なわけじゃないですか。 当然見返りに経済的な支援が行われるみたいです。 あと、これはギリシャへの支援が最初に行われる際にも大きな問題になっていたんですが、ギリシャって借金返済で苦しんでいるくせに、GDPの2パーセント以上を軍に使っているらしいんですよ。 実はロシアからの兵器も使っているそうで、現在制裁対象になっているため、とりあえず買ってはいないようですが、話の対象にはなっていたみたいです。

ただ、この制裁なんですが、実はツァイトの記事によると、ドイツではそろそろ制裁を解除して別の戦略に移行する予定を立てているみたいなんですよ。 そのため、兵器の輸入ももうすぐ始まるのかもしれないですね。

また、合衆国とロシアも冷戦時代から続く宿敵、という感じがあるじゃないですか。 共和党のトランプ氏は、意外にもロシアと仲良くする方針を立てているらしいんですよ(CNN参照)。 最近ロシア協調路線が西側の国で始まっているんでしょうか。

ちなみに昨年のEUとの交渉の際にも、一応チプラス首相はロシアと交渉しているんですよ。 その際にはEUがギリシャの妥協案を呑まないことに対する反発として、ある意味ロシアを脅迫の材料として使っていた、という感じがあったんですが、今回は違うのかもしれません。 なんだか、ロシアの役割が大幅に変わってきているように見えます。

5月26日 合衆国国防省とフロッピー

CNNより

325diskフロッピーってあるじゃないですか。 多分最近の若い子は存在自体知らないと思うんですけど、僕が小さかった頃は、学校のコンピューターの授業とかでもまだフロッピーが使われていたんですよ。 wikipediaの記事によると、1984年にアップルがマッキントッシュを市場に送り出した際には、フロッピーを読み取れるようになっていて、容量400キロバイトのフロッピーが入れられたそうです。 400キロバイトというと、この新聞記事のブログのテキスト部分のサイズの約4倍です。 印刷したらそれなりの量になりますからね。 当時としては革新的だったんじゃないでしょうか。

さて、もはや姿を見なくなったフロッピーディスクですが、実は合衆国国防省では今でも使われていたんだそうです。

具体的に何に使われていたかというと、何と長距離弾道ミサイルや、核爆弾を積んだ戦闘機、空中給油機をまとめたりしてたんだそうです。 長距離弾道ミサイルや、核爆弾を積む戦闘機に関しては、冷戦の時代からアップデートされてない、という理由からフロッピーが使われていたのかもしれないですね。

でも仮にそれでおろそかにされていた、としても合衆国国防省では古くなったテクノロジーを新しいものに取り替えるために年間600億ドル使ってるらしいんですよ。 それでこれまでフロッピーが見逃されていたっていうのもすごい気がします。 しかも2017年までに取り替えるために「検討している」だけらしいです。

でも現実問題として、核兵器に関してはプログラムのエラーがあってはならないわけじゃないですか。 特に当時なんかは平気で次々いろんな兵器のテストをしていたわけですが、ここの記事を見てもわかる通り、例えば核兵器に関しては1998年から先進国は一度も実験していないぐらいなんで、核弾頭を積んでなかったとしても気楽に長距離弾道ミサイルの実験なんかはできなさそうですよね。 そういった意味でも、フロッピーは簡単には取り替えられないのかもしれません。

逆にフロッピーが理由で長距離弾道ミサイルを飛ばしてみた、っていうのもなかなか面白いですが。

5月25日 フランスの有機野菜

ルモンドより

Bio-Siegel-EG-Öko-VO-Deutschland 有機栽培の野菜と聞くとどこの国を思い浮かべますかね。 ヨーロッパでは右の画像にも見て取れるように、ドイツが有機栽培の先駆けとして有名で、僕が初めてドイツに行った2004年ごろは一気に流行り始めていた頃だったんですよ。 ただ、南の方の国では、ちょっと流行が遅れていたんですが、フランスではこの一年で有機栽培の野菜が一気に増えたんだそうです。

2015年の一年間で、有機栽培の野菜の売り上げは14・7パーセント増えた、ということで、これまでの記録も塗り替えたそうです。 ドイツのように爆発的、ということもないですが、南の国としては驚きです。

主に、卵、牛乳、野菜、調味料での伸びが顕著だそうです。 ここに書かれていないことを見ると、食肉は伸びてないってことなんですかね。 ベジタリアンが有機野菜を買っているということかもしれません。 あとワインについても何も書かれていないので、ワインも伸びていないみたいです。

特にフランスなんかは農業大国なわけじゃないですか。 政府などの政策のおかげ、というのもあり、ウィキペディアの情報によると、1990年に農業の産業規模が602億ユーロだったのに対し、2014年には754億ユーロまで伸びたんだそうです。 でも、外国産の安いものが入ってくるから当然とも言えますが、野菜や果物に関しては伸び悩んでいるみたいなんですよ。 有機野菜で違いが出せれば、今後再びフランスの脳産業が活性化されるかもしれません。 特に有機野菜はまだ家庭で消費される食品のうちの3パーセントでしかないそうなので先がありそうです。

ちなみに、上にも書いたドイツですが、ここの記事によると、有機野菜の市場規模は全体の4・4パーセントだそうです。 フランスの話は家庭で消費される量なので、直接的な比較はできませんが、意外とドイツも有機有機というくせに大したことないですね。 デンマークや、スイスでは7パーセントを超えているとのことです。

あまり関係ないですが、僕の研究室でも最近バジルとトマトを育ててるんですよ。 バジルに関してはここのところものすごい勢いで育ってるんですが、これって大気中の二酸化炭素が光合成で変化してあの形になっているわけじゃないですか。 要するに、バジルを食べるっていうのは大気中の二酸化炭素を食べる、っていうことですよね。 なんだか二重に得した気になります。 ちなみにですが、同じく研究室にある水槽の水だけを使っているので完全な有機栽培です。

5月24日 ブラジル新政権

UOLより

Michel Temer presidentさて、先週ブラジルでディルマ大統領が弾劾裁判にかけられることが決まったため、テメル新政権が発足した話はしたじゃないですか。 特に、この写真に写るテメル氏以下、閣僚が全員白人中年男性っていう話だったんですが、早くもこの政権が次なる試練に遭っているようです。

問題となったのは昨日あった事件なんですが、どうやら閣僚の会話を隠れて録音していた輩がいたらしいんですよ。 そのテープがUOLに送られてたそうなんですが、その中でその問題になった閣僚は「早くディルマ大統領に有罪判決が出ないと自分達にも危険が及ぶかもしれない」的なことを言ってたそうです。

そもそもが暫定政権についたテメル氏自身汚職事件の捜査対象になっていることがかなり前から知られているんですよ。 どっちみち内閣が組まれた時から批判が強かったわけですが、これでまた批判の声が強くなりそうです。

5月23日 ベトナムの兵器禁輸解除

ニューヨークタイムズより

FN5701ベトナム戦争ってあるじゃないですか。 僕の中では民主党の戦争(ケネディ、ジョンソン)という印象が強いんですが、とにかく西側勢力は負けて、ベトナムはあれ以来いまだに共産主義を保っていますよね。 当然合衆国はそれ以来ベトナムに対する武器禁輸を敷いてきたわけなんですが、オバマ大統領就任後初のベトナム訪問で、禁輸を解除することにしたそうです。

2016 Freedom House world mapロシアなどの共産主義の大国が消え、残り中国、キューバ、ベトナムが残っただけなので、もはや共産主義がどうとかいうことは関係ないと思いますが、ベトナム国内の人権問題などで、これまで禁輸が続けられていたんだそうです。 ちなみに右の地図は、各国の道徳的自由度を表しているそうで、緑が一番自由で青が一番不自由、黄色が真ん中っていうことみたいです。 何が基準なのかは具体的には調べてないんでわからないですけど。

でも人権問題が改善されているのかはもはや別問題で、南シナ海で活動を続ける中国に対抗するため、ベトナムが合衆国に武器禁輸解除を要請したことが元みたいです。 これに対して中国の反応はあっさりしていたようで、武器禁輸が冷戦の頃の名残であることから、そもそも存在すべきでなかった、と言っているそうです。

僕が今住むフランスというのはベトナムの元宗主国なので結構ベトナム人がフランスにもいるんですよ。 ただ不思議なことにですね、日本人にしろ中国人にしろベトナム人にしろ、ヨーロッパにいるとあまりそれぞれの国が敵対状態にあることが気にならないみたいなんですよ。 日本人の一番の友達もだいたい韓国人と中国人ですからね。 そもそもアジア内での会話が足りていないように見えます。

5月22日 ベネズエラのコーラ

アルジャジーラより

Coca-Cola logo ここのブログでも何度も言っていますが、最近原油の価格が下がり、ベネズエラみたいに原油の価格に完全に頼っている国は経済的にかなりきついことになっていますよね。 ベネズエラ国内の最大のビール会社が麦不足からビールの生産を止めるほどになったんですが、今度はコカコーラが生産を止めることに決めたそうです。

止める、と言っても(少なくとも公式的には)行政に反発している、というわけではなく、単純にコーラの生産に必要な砂糖が手に入らないことからの措置だそうです。 当然撤退ということはなく、砂糖が手に入り次第営業を再び開始するとのこと。

最近ベネズエラ人とこの一連の問題について話す機会があったんですけど、ベネズエラのインフレ率が今年500パーセントから700パーセントと予測されているっていう話は書いたじゃないですか。 一応生活必需品、例えば砂糖だとか麦だとかは政府が決めた価格で売られるんで基本的にインフレに左右されることはないらしいんですよ。 ただ、まず例えば隣国コロンビアなどでは生活必需品が圧倒的な高値で売られているらしく、それを利用してベネズエラの商品をコロンビアで売るっていう行為がまず横行されていて、さらにそもそも外貨が獲得できなくなっていることから、絶対量も少なくなっているらしく、早朝、例えば朝6時ぐらいにスーパーに並び始めて、実際に商品を買えるのが10時ぐらいになったりすることもあるらしいです。

さらに、首都カラカスでは電気も供給されているため、それほどの不自由はないんですが、カラカスの外では、一日中電気がついたり切れたりするという状況が続いているとのこと。 まあ反乱が起こるとしたらカラカスですからね。 政府としてはそこだけ注意していればいいのかもしれません。

これまでのところ、一応軍だけはそれなりに給料ももらえていたそうなんですが、このインフレ率にはさすがに軍の給料も追いついていないそうなので、今後、何が起こるかわからない状況だそうです。 ベネズエラでは対抗勢力を抑えるために軍が投入されたらしいですからね。 もはや軍がどのように動くかですべてが決まりそうです。

現在続く水不足からの電力不足は雨が降るかどうかにかかっていますが、石油頼りのモノカルチャー(?)は体制的な問題であり、今後も続きそうです。 そのため、何にせよ今後突然上がりそうもない原油の価格を踏まえると、近いうちにベネズエラでは何かが起こりそうですね。

5月21日 合衆国の投資事情

ニューヨークタイムズより

朝日新聞の記事などでも、スタートアップ企業などに銀行があっさりお金を貸す、という話などが載っていましたが、最近日本やヨーロッパでは量的緩和政策からお金を借りるのが非常に楽になったじゃないですか。 ただ、一人勝ち状態が長く続く合衆国では逆の現象が起こっているようです。

元々合衆国でも経済危機の直後にはゼロ金利政策が取られていたわけじゃないですか。 最近になって経済成長が再び始まったため、金利を引き上げたわけなんですが、どうやらその結果が出てきているみたいで(と言ってもこの記事で直接そういう風には書いていませんが)、スタートアップ企業に対する投資が鈍くなってきているみたいです。

具体的には、この四半期二回で投資された額は合計で121億ドル。 11パーセントほど下がったそうです。

次なるUberやAirBnBのような企業は簡単には出てこれなくなる、ってことみたいですね。

ちなみに上に書いた朝日新聞の記事にも書かれていますが、日本では量的緩和政策が始まったのはいいんですが、借り換えばかりで新規の貸し出しはあまり行われていないみたいなんですね。 僕自身、銀行にそれなりの額を預けているんですが、金利があまりに低すぎて、預けること自体にほとんど意味がない状態です。 だから、現在マクドナルドで働いているロシア人の同居人に、お金使っていいからマクドナルドで働いてる時間の分だけ有意義なことしろとか言ってみたんですが、残念ながら別に有意義なことをする時間が必要なわけでもない、といった感じで、断られてしまいました。

逆に言うと、夢を叶えるなら叶えられる時代になったってわけじゃないですか。これを読んでいる皆さんにも、このお金があふれる時代をどのように過ごすか考えてもらいたいです。

5月20日 ポルトガルの電力発電

エルパイスより

Alternative Energies 再生可能エネルギーの話って、ヨーロッパだと大体ドイツの話じゃないですか。 確かにドイツの再生可能エネルギーへの熱心さはとてつもないんですが、実はウィキペディアの再生可能エネルギーが全電力に占める割合のランキングなどを見ると、意外にもわりと下の方なんですよね。

経済力の面から水力発電に頼っている国を除くと、大体北ヨーロッパの国がランキングの上の方を占めるんですが、ドイツと同様に再生可能エネルギーで有名なデンマークのすぐ後ろぐらいに、なんとポルトガルが付いています。 実はポルトガルも無名ながら再生可能エネルギーに力を入れていて、今年は全電力のうち、再生可能エネルギーが占める割合が4分の3にまで達するんだそうです。 さらには、今月の初めには、なんとほぼ5日間再生可能エネルギーだけで全電力がまかなえたそうです。

正確には5月7日土曜日の朝6時45分からその次の水曜日の夕方5時45分までの連続107時間。 週末を挟んでいたので可能だった、という面もあると思いますが。

ポルトガルって1980年代ぐらいまで最も環境に悪い発電をしていたらしいんですよ。 でも、そもそも南の国で自然には恵まれているわけじゃないですか。 水力、風力、バイオマスでかなりの量が発電できるみたいです。

ただ、電気代に関してはドイツに次いでヨーロッパで二番目に高いとのこと。 さらに個々の国の購買力も考慮すると、ヨーロッパで一番高いそうです。

すごい興味深いのが、2013年には再生可能エネルギーが占める割合は4分の1でしかなかったそうなんですよ。 2013年といえばちょうどポルトガルが経済危機から脱し始めるぐらいの頃なわけじゃないですか。 要するに今後の国の指針を決める上で、再生可能エネルギーを選んだ、という見方もできそうです。

5月19日 ロシアの保険制度

ガゼタより

Universal health care 右の地図は、新生児の時点で90パーセント以上が国民保険に加入している国を表しているんですが、大国ロシアと合衆国はその中に含まれていません。 合衆国では最近オバマケアといって、国民保険を作るかどうかの議論がされていたじゃないですか。 実はロシアでは現在国民皆保険の制度を作るかどうかでもめているようです。

もめている、というかむしろ具体的なプランまであって、今年中に国民保険が作られるようだったんですが、「政治的戦略ミス」により、計画が破綻したそうです。 ただ、この戦略ミスというのも、実は単純にお金がないだけ、というところに尽きるようで、当然最近のロシアの経済危機が関連しているようですが、しわ寄せはやはり貧乏人のところに来るみたいですね。

現在のところ、ロシアで医療費がもらえるのは、身体障害者と退役軍人だけだそうで、単純に制度として成り立っていない、ということが伺えます。 まあそれにしたって、医療保険を導入したところで、いきなり経済に効果が出てくるわけでもないですからね。 特に支持率などを気にする必要のないロシアみたいな国では、すぐには発展しなさそうです。

ちょっと話が外れますが、現在僕の住むフランスは、社会福祉は一応整っているんですが、僕ら外国人にとって保険証を手に入れるというのは極端に困難で、事実、僕自身フランスで研究の仕事を始めて3年弱、未だに保険証がもらえていません(保険料はちゃんと毎月払ってます)。 僕の同居人のスペイン人は、僕より一年遅れてフランスに来て、最近(フランスに来てから1年半後)に保険証がもらえたそうなんですが、本人は保険証のことを、「世界で最も手に入れるのが困難なカード」と呼んでいました。 そういったことからも、国民保険を作ってどのように運営していくか、というのも単純な問題ではないかもしれません。

5月18日 スペインの赤字

エルパイスより

気がついたら4年分のドメインの契約を更新していたようなので、とりあえず2020年まではこのホームページが続くようです 笑。

スペインが経済危機で大打撃を受けた話はみなさんご存知ですよね。 スペイン国内には他にも、自治区の問題や、汚職問題、現在は政府不在などなど、いろんな問題がありますよね。 そのため、経済回復がすぐに見込める訳ではないんですが、財政赤字が続いているため、ブリュッセルから1兆円規模の修正をしろと通達がきたそうです。

昨年のスペインのGDPに対する財政赤字は5・1パーセント。 財務省のデータ(元はOECD)を見ると、日本より若干マシみたいですね。 ただ、EU内には実はGDPに対する財政赤字を3パーセント以内にしなければならないという規定があるため、経済危機からずっと5パーセント越えしているスペインにお咎めが行ったみたいですね。 ちなみにポルトガルも同様だそうです。

ただ、逆に言うと、制裁はないということから、実際にはスペインが政治的に不安定になるのを避けるために、あえてこの内容程度の通達を出しておいて、次の決定を先延ばしした、という見方もできるみたいです。

さてさて、ご存知の方も多いかもしれませんが、実は経済危機の前までこの3パーセントの制限を平然と破っていた国があります。

ヨーロッパの経済大国、フランスとドイツ(そしてスペインはむしろ優等生だった)。

これに関しては経済危機が来た際に様々な議論になったんですが、なんといっても今となってはドイツが何もかも決めてるわけじゃないですか。 最近回復気味のスペインに対して無理に財政の調整をしろ、というのも無理な気もします。 さらに来月に総選挙を控えていて、政治的に不安定な状況が続きそうな以上、もっと現実的なプランが必要になってきそうです。

5月17日 ドイツの牛乳危機

ツァイトより

Milk - olly claxton ドイツで牛乳買ったことがある方はいらっしゃいすかね。

僕はお金のなかった学生時代、それこそ牛乳に頼って生活していたと言えるほど牛乳ばかり飲んでいたんですけど、ドイツの牛乳ってなんと1リットル当たり60円ぐらいなんですよ。 そんな価格で実際酪農家はやっていけるのか、というと実はやっていけなくて、これまでも何度も酪農家に対する支援などが行われてきたんですが、今回、市場の牛乳の価格が1リットル当たり20セントを切ったということで、EUが対策に乗り出すようです。

そもそもなぜここにきて一気に価格が下がったのかというと、これまでEUでは日本の減反みたいな感じで牛乳の生産量をコントロールしていたそうなんですが、それが終わって現在で1年ほど経つそうで、その影響が大きいようです。

また、潜在的な問題としては、ヨーロッパ全体で牛乳の消費量より、生産量の方がだいぶ多いようなんですね。 同時に、ロシアの経済制裁と、中国の最近弱りつつある需要も大きく影響しているようです。

ドイツの国内での問題が顕著なようなので、まずドイツだけで問題解決するよう努力するようですが、まず酪農家に自主的に方向転換してもらう方針で、あとは、牛が「どれだけ心地よく生活しているか」、ということに重点をかけて支援金などの額を決める方針だそうです。 そのうち牛用のソファーでも置くんですかね 笑

大学時代こそ本当にたくさん飲んだ牛乳だったんですが、wikipediaの記事などからもわかるように、人の体にはあまり良くないっていう話もあるそうで、最近僕はちょっと牛乳は敬遠しているんですよ。 他の乳製品を消費する、という方法もあるんですが、ここのページなどにも書いてあるように、チーズを生産するとかなりの量の二酸化炭素が排出されるらしいんですね。 そのため、僕も大好きだったパルメザンチーズの消費を最近は抑えています。 結果的に、僕が消費する乳製品は毎日一カップずつ食べてるヨーグルトだけです。 ヨーロッパの歴史と文化にも深く関わってるので、なんとか解決してもらいたいですね。

5月16日 リビアへの武器支援

アルジャジーラより

Libyan Civil War アラブの春からすでに5年ほど経っているわけですが、割と早いうちからデモが始まり、フランスなどの外国勢力の参戦があった結果、当時独裁政権についていたガダフィ将軍はすぐに降ろされましたよね。 当然フランスが参戦したのはフランス政府と、ガダフィ将軍とのつながりを指摘されるのを恐れていたことがあったわけですが、やはり慌てすぎの計画性のない作戦で、その後のリビアの政治はほったらかしにされた結果、右の地図の通り、旧首都トリポリを中心としたイスラム系の西側の政府(緑)と、ベンガジを中心とした無宗教系の東側の政府(赤)に分かれてしまい、内戦状態となった結果、さらにイスラム国の支配地域(灰色)まででてきてしまったわけなんですね。 そのため、オバマ大統領はガダフィ将軍以降のリビアの政治状況を、自身の大統領就任期間中の最大の間違いだったと自ら認めています(BBCの記事参照)。

さて、やはり西と東で争っていてはイスラム国が漁夫の利を得るだけなので、オーストリア、ウィーンで国連の話し合いが続いていたようです。

そもそもリビアはガダフィ時代が終わってからずっと兵器の輸出制裁の対象になっているんですね。 当然内戦状態の国に武器の輸出をするわけにも行かなかったと思うので、これまで制裁が続いていたこと自体は驚きじゃないんですが、合衆国をはじめとする常任理事国5カ国は、リビアがイスラム国相手に戦うというために、制裁に例外を作ることにしたようです。 そもそもイスラム国を支持する勢力というのはいないようなので、あっさり決まったみたいですね。

アラブの春でうまくいったのは最初に反政府デモが始まった国、チュニジアぐらいなわけじゃないですか。 特に外国勢力の中途半端な干渉があったリビアなどはひどいことになっています。 「独裁政権を倒す」って聞くとちょっと響きがいい感じがしますが、今回の件で、そればかりで状況が良くなるわけでもない、というのははっきりわかりました。 だからこそ、じゃあ兵器を渡せば問題が解決するか、というと少し疑問に思えます。

5月15日 混乱するベネズエラ

エルパイスより

Nicolás Maduro assuming office日本では東日本大震災の際に電力規制が引かれたわけじゃないですか。 結果的に実は電力規制は必要なかったことが発覚したわけですが、地球温暖化のせいか、異常なエルニーニョ現象に襲われている南アメリカの国、ベネズエラではダムの水が尽きつつあり、その結果水力発電が大打撃を受けたわけなんですね。 そのため、数ヶ月前からベネズエラではまず、ショッピングモールが昼から午後4時まで閉じることが強制され、さらに、最近になって公務員の勤務が週に2日になるなどの対策がとられていたわけですが、同時に政治的駆け引きも激しさを増してきているようです。

現在大統領についているのは、ベネズエラでは最初に社会主義政権として反合衆国を掲げたユーゴチャベス大統領の後継者、ニコラスマドゥロ大統領。 当然最初の頃は貧困層からの支持が強かったわけですが、最近になって、経済が行きゆかなくなり、去年のインフレ率が180パーセント、さらにIMFの発表によると(CNNより)今年と来年のインフレ率はそれぞれ500パーセントと1600パーセントと予想されていることもあり、貧困層にもかなりのダメージがきているわけでなんですね。 そのため、年末の下院選挙では野党に過半数を取られました。

その後、政府が導入した緊急事態宣言が、下院で否決され、政府寄りの人員が集まる最高裁判所で下院の採決が無効と宣言されたりしてたんですが、当然国民の間でもデモに参加する人などが多くなっているようで、この度、再び非常事態宣言を発動し、デモの取り締まりに軍隊を動員することを決めたそうです。

ちなみにこの非常事態宣言ですが、クーデターを防ぐため導入された措置だそうで、下院の権限を抑えられるだけでなく、国家の敵とみなされた人に対する直接的措置(具体的にはどんなことができるんだろう)が取れるんだそうです。

そもそも南アメリカでは最近アルゼンチンやブラジルなどを代表として、だんだんに社会主義政党が負けて行っているわけじゃないですか。 特にブラジルでも同じような水不足から政権に被害が及んだわけですが、ベネズエラは、ボリビアと並んで最後の社会主義政権を保っているわけなんですね。 そのため、マドゥロ大統領は社会主義政権を狙った陰謀だとして合衆国に対する非難を一種のスローガンとして利用しているようです。

南アメリカで社会主義政権がなくなっていくのは別にいいんですが、アルゼンチンで誕生したマクリ政権にしても、ブラジルでおととい発足したテメル政権にしても、政治的方向から選ばれたとは言いがたい状況なわけじゃないですか。 ちょっと立ち止まって一度今後の南アメリカがどの方向を向くべきなのか、考えることも非常に重要そうに見えます。

5月14日 ブラジル新政権

UOLより

Dilma Rousseff Michel Temer ブラジルのディルマ大統領の不信任案が下院を通過したのは、すでにここのブログでも書いたんですが、上院を通過することは前以てわかっていたようなもんなんで、あまりどこでも報道されず、ここでも取り扱ってなかったんですが、実は、暫定政権ができてから丸一日経っているわけなんですね。 一応この政権はディルマ大統領の弾劾裁判が終わるまで、ということで6ヶ月以上続くことはないんですが、写真の左に映るテメル大統領は、ディルマ大統領の弾劾裁判後に大統領の座を狙っているようなので、暫定政権発足というより、政権交代と見るべきなのかもしれません。

さて、ディルマ大統領の弾劾は、ずっとブラジル国内で騒がれていたんですが、弾劾賛成派でも、意見がまとまっておらず、というかそもそも弾劾後のことを深く考えていた人がいたのかどうかも謎なんですが、この新政権、いきなり批判の対象になっているようです。

問題となっているのが官僚の顔ぶれ。 なんと、22人の官僚全員、白人中年の男性。

社会党政権は2003年から13年間続いていたんですが、これまで内閣官僚に女性が含まれていなかったことはなかったみたいなんですね。 ディルマ政権下では6人。 その前のシルバ政権では11人だったそうです。

ちなみに記事の書き方にだいぶばらつきがあって、このUOLの記事では、官僚の数が35人から22人に減らされたことによって、出費が減ることが強調されているんですが、アルジャジーラの記事や、エルパイスの記事では、女性が一人も含まれていないことが強調されています。 ちなみに白人だけで構成されていることが書かれているのはアルジャジーラだけですね。 そもそもブラジルも白人は人口全体の6割ぐらいなので、たしかに女性がいないことと同じくらい、白人しかいないというのもおかしいですね。

当然政治内容もまだあまり明かされていないんですが、社会党が進めていた、貧困層への支援の打ち切りがこれまで恐れられていたんですよ。 テメル大統領曰く、貧困層への支援の打ち切りはなく、逆に「完璧化」するとのこと。

余計不安になってきます・・・。

5月13日 緑化するヨーロッパの屋根

エルパイスより

Sveavägen 44, takterass -02最近地球温暖化がはっきりと普段に生活にも見えるようになってきて、東京でも冬なのに雪が降らないなんてことがざらにあるじゃないですか。 雪が降らないぐらいならいいですけど、夏の暑さはシャレにならないですよね。

コンクリート化した東京を冷やすために建物の上に植物を植える、という話は僕が小さかった頃からあったんですが、その話は今でも続いているんでしょうか? 日本のことはわかりませんが、こちら、ヨーロッパでは黙々と進展しているようです。

やはりヨーロッパで最初にそういう話に飛びつくのは環境大国ドイツ。 北のほうだと恩恵があまりないと思うんですが、割と日差しの強い南のシュトゥットガルトでは、町中で大規模に屋根を改造し、庭に変えていったそうなんです(Googleマップで見てみたところ、確かに屋根が庭になっている建物がたくさんあります)。 その結果、なんと気温が2度から3度下がったとのこと。 本当なのだろうか、と疑ってしまいますが、確かに建物が抱え込む熱量って凄そうですからね。

気温だけの問題でなく、騒音も低減してくれるんだそうです。 あと、土の中に溜まる水のおかげで、水道代の節約にもなる、と書いているんですが、これはおそらく、ドイツの最近の家では、トイレの水に雨水が利用されていることから、庭が貯水タンクの代わりを果たしてくれるっていうことですかね。

家の古さにかかわらず、だいたい屋上を庭に帰ることはできるそうなんですが、なんにせよ、屋根によってやり方がだいぶ変わってくるそうなので、正しい素材と植物を選ぶ、というのが大切なようです。 価格は1m2あたり75ユーロから90ユーロ。 1万円前後っていうことになりますね。 しかも補助費も出るそうなので、ものすごくお得な投資に見えますね。

でもスペインのマドリッドや、ドイツのシュトゥットガルトみたいに、夏暑くても湿度がそれなりに低いところだと、植物が蒸気で逃がしてくれる熱量が大きそうですが、日本の場合それほどの期待はできないのかもしれませんね。 さらに、日本の家屋ってそんなに頑丈にはできてないじゃないですか。 地震の問題とかも考えると難しいのかもしれません。 それでも、例えば緑の多い皇居の中の気温が周辺よりだいぶ低いことを考えると、東京の建物を緑化するのにはそれなりの効果がありそうですね。 それに、建物の屋根が緑化されてると見栄えもいいですからね。

ちなみに今、英語版のウィキペディアを見てて思ったんですけど、ギャラリーのところに日本の建物がたくさんあります。 意外と日本でもそういう話は進んでいってるんでしょうか。

5月12日 ロシアの失業税

ガゼタより

ロシアの経済が最近うまくいってないことはここのブログでも目が腐るほど書いてるじゃないですか。 多分失業率とかも大変なことになってるんですが、それを解決するため、ロシアでは変わった手段に出るみたいです。

その名も「失業税」

まさにその名の通り、働く力があるのに働かない人にかかる税のようです。

すでにお隣ベラルーシでは導入されたらしく、ロシア労働省の話では「真面目に革新的」な結果が出ているとのこと。

具体的には去年一年間で200万件新たな労働契約ができたそうで、今年に入ってからもすでに40万件を超えているらしいです。

ちなみに僕は今スペイン人の男の子一人と、ロシア人の女の子一人と三人で仲良く住んでるんですが、僕とスペイン人には普通に収入があるんですよ。 だから別に食費ぐらい出しても全然いいと言っているんですが、ロシア人の女の子は「働かざるもの、食うべからず」と言ったばかりに、学生なんですが自分でお金を稼ぐといって引き下がりません。

学生のバイトがほぼ飽和状態にあるここリヨンで、探しに探したあげくに見つかったのが「マクドナルド」。

一日中バイトして、疲れきって帰ってくる日も時々あるんですが、それでもやはりやめるとは言わずに、自分の分は自分で稼ぐということで妥協しないようです。

ここ、西ヨーロッパで失業税なんてものの議論なんか考えられませんが、ロシアでは文化的にそれが許されるのかもしれません。 一般市民も賛成と反対で同じぐらいに分かれているようです。 さすがソ連の宗主国、という感じですね。

5月11日 ドイツの無線LAN

ツァイトより

Wi-Fi Logoもはやインターネットなしでは生きていけないのが普通な時代に入ってきているじゃないですか。 でも、みなさん海外にいかれたときはどうしていますか? ここ、ヨーロッパでは来年中にローミング料金が廃止され、例えばフランスの携帯契約でドイツでもそのまま使えるようになります。 でも、例えば日本から海外旅行でヨーロッパにきたときとかは無線LANがあると助かりますよね。

フランスだと公衆無線LANがどこにいっても簡単に見つかるんですよ。 それが、ドイツに行くと、街に一つしかないスターバックスが唯一無線LANを提供している場所、とかいうことも結構あって、外で気軽にネットが使えるっていうことが非常にまれなんですね。

何が原因かというと、フランスでは基本的に利用者の責任が問われるのに対し、ドイツでは店側の責任が問われるんですよ。 だから仮に無線LANが使えても、手続きが非常に煩雑だったりします。

それを解消するため、この度ドイツではついに法改正に踏み切るそうです。

そもそもは欧州裁判所からの鑑定?で話が進んでいたようなんですが、ドイツ政府内では議論が続いていたようで、ネットを提供する側がネットを暗号化しなければならない、利用者がスタートページで法律に違反しないことを宣言しなければならないなど、様々な提案があったそうなんですが、結局全て潰され、基本的に利用者が何をしても、ネットを提供している側に責任が及ぶことはなくなったようです。 唯一残ったのは、もし裁判所からの要請があれば(要するに法律違反をしている利用者がいれば)、利用を制限しなければならないってことらしいですが、まあ別にそんなことは簡単にできますからね。

記事のコメント欄には「奇跡が起きた」などと書いてあるんですが、確かにドイツだと、これまでそんなこと考えられなかったんですよ。 ただ、日本のネット環境もすごいですよね。 僕、この前韓国にいたんですが、韓国だとどこの喫茶店でも小さなレストランでも無線LANが使えるんですよ。 フランスもそんな感じです。 日本に来た外国人もよく、日本だったらどこに行ってもいつでもネットが使える、と思ってきてみたら、使えるのはコンビニの中だけで、しかもやたらと長い登録作業があると、嘆いていました。 日本でもきっと外部の人でもネットが使えれば結構行きやすいと思うんですが。

5月10日 パキスタンのPh.D

DAWNより

Education innovation (13013589595) 何をいきなり、とか思うかもしれませんが、パキスタンは去年のグローバル・イノベーション・インデックスという謎の指標のランキングで、141カ国中131位だったそうです。 さて、イノベーション度を数値化する、と聞いてみなさん何を思い浮かべますか? どうやら、このランキングでは、知性のインプット、アウトプット、要するに教育の高さ、高い知性の必要な経済的活動などを見て判断しているそうです。 この記事ではそのため、パキスタンのPh.D(博士号取得者)について書いています。

パキスタン全体で6万1000人の研究者に対し、1万670人の博士がいるらしいんですよ。 それって決して低い数字ではないじゃないですか。 何があって活躍できないかというと、いろいろ理由があるんですが、まず様々な手続きの業務が煩雑で、またそもそも手続き自体が腐敗しているとのこと。 これは簡単に解決できる問題でもなく、パキスタンである以上しかたないとも言える気がします。

体制としてどうにかできるかもしれない、という点では、まず博士号を取ったとしても、給料が特別上がるわけでもなく、就職先があっさり見つかるわけでもない、ということが挙げられています。 確かに博士課程に進むとなると、研究している間は今後の見通しがなかなか立たないですからね。

ただ、おそらく一番大きい問題は、大学と工業の連携が取れていないということで、せっかく大学で創られた技術が経済に生かされていない、ということだそうです。 確かに、そもそも大学内での交流が難しいぐらいなのに、外部と、それどころか研究のゴールさえ違う人たちと交流できるようにするのも、かなりのテクニックの気がします。

また、研究成果の評価にも問題があり、パキスタンでは質ではなく、量で判断していることから、グローバル・イノベーション・インデックスのような評価は自動的に下がってしまうんだそうです。

さて、パキスタンのことを書きましたが、日本でも共通するところがありそうですね。

まず、話題となっているグローバル・イノベーション・インデックスの順位を見てみると、日本は19位。 アジアではシンガポール、香港、韓国についでの3位となっています。

ただ、過去のレポートを見てみると、日本は2007年には合衆国、ドイツ、イギリスに次いで世界で4位、2008年には9位とそれなりの順位を保っていたみたいですね (ただしランクのつけ方は5年ごとに変わっているそうなので直接な評価はできません)。 日本以外の国ではフランスが5位から21位に急降下しているだけで、トップはやはり先進国が占めています。

ネイチャーの記事にまさにPh.Dに関わることが書かれていたんですが、中国、合衆国、ドイツなどの話を抑えてまず日本の話がトップに書いてあります。 それによると、日本のPh.Dの状況は「崩壊的」だとのこと。 この記事はもう5年も前のものなので、直接的な比較はできないのかも知れませんが、1990年代ぐらいから日本政府は博士課程を増やすための努力はしてきたみたいなんですよ。 ただ、Ph.Dをとるのはいいんですが、取ったあとどうなのっていうのが問題で、どうやら日本では就職先が見つからないそうです。

確かに日本だと就活の時の応募要件が全科目全学科だったりするじゃないですか。 そんなことこっちではありえなくて、むしろ大学で何を勉強したかで仕事どころかどういう人かっていう判断材料になったりしますからね。

例えば日本だと「福岡出身の人」とか「金沢出身の人」とかいった感じの話し方をしたりするじゃないですか。 ドイツとかだと「生物専攻だった人」「哲学専攻だった人」みたいな感じで話すことが結構あるんですよ。 そんなぐらい大学の勉強が重要視されているわけですからね。

後僕自身、東北大学の様子などを見てきて思うのが、日本は工業との結びつきが非常に強いですよね。 研究と言っても、半分ぐらい企業のために働いているのに、そのくせ就職には直接結びつかない。 それではやはり博士まで行こうとは思わなさそうです。

また、パキスタンのところで質より量と書きましたが、東北大学の前学長に井上という人がいて、その人はうちの研究室の提携先の教授だったんですが、論文の被引用回数が何万回とかになってるんですが、それもどうやら自分に関係のない論文にまで自分の名前を載せさせて量だけ増やそうとしてたみたいなんですよ。 井上先生に対する内部調査委員回も一応東北大学内に設けられたそうですが、当然話は進んでいないみたいです。 そういうのが体制的に含まれているわけですからね。 Ph.Dが軽視されるのもわかる気もします。

5月9日 迷走するBRICS

ガゼタより

BRICS heads of state and government hold hands ahead of the 2014 G-20 summit in Brisbane, Australia (Agencia Brasil) 全世界の人口の42パーセントを占めるBRICSの国々(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)は、あと数年もすれば世界を動かすぐらいの語られ方を昔はよくされていましたよね。 確かに中国の影響力などは増していますが、他の国、例えばブラジルやロシアはだいぶ迷走していますよね。 あまり話題に上がらない、南アフリカの状況も芳しくないようです。

スタンダードアンドプアーズの予想によると、南アフリカの今年の経済成長率は0・8パーセント。 先進国並みの低さですね。 さらに公務員の給料が国家収入の40パーセントということで、ギリシャよりもひどい状況みたいですね。

さらに、格付けも今年中に現在のBBB-からBB+に下がるだろうと言われているそうです。 この記事によると、BB+以下は「ゴミ」レベルだとのこと。

Transparency international 2015どうやら、汚職問題はBRICS全体であまり進歩していないようで、一番マシな南アフリカで175カ国中61位、ついでインドとブラジルが76位、中国が83位でロシアが119位と続くそうです。 まあ順位が変わらないことから、汚職問題解決が進歩していないと直接決めつけることはできませんが。 ちなみに右の図は、汚職レベルをスコアごとに色分けした地図です。 エストニア以外の旧ソはひどいですね。

BRICSの中でインドだけそれなりに経済成長が続いていて、2015年の成長率は公式発表で7・5パーセントだったそうです。 ただ、計算方法が変わった、ということでそのままこの数字が信頼できるのかはよくわからないみたいですね 笑。 インドだけは資源による収入に頼ってないわけじゃないですか。 世界全体で原油価格が下がっていることが経済発展に貢献してるそうです。 まあ逆に中国、ロシア、ブラジルなどはそのせいで苦しんでるわけですが。 でも原油もここ数ヶ月で、最低価格の2倍ぐらいまで盛り返したみたいですね。 インドの成長も厳しくなるのかもしれません。

今後の見通しとしては、どうやらBRICSの国々は借金を積み重ねることでなんとか保っているということなので、すぐに経済がまた発展する、という見込みは薄いみたいです。

ちなみにこの記事のリンク先に行ってわざわざ内容を確かめる人はいないと思いますが、一応言っておくと、南アフリカがアフリカ最大の経済と書かれていますが、正確にはナイジェリアがアフリカ最大の経済です 笑。

5月8日 進化するfacebookの使い方

ルモンドより

Facebook icon フェイスブックって、例えばこの記事などでも扱われているように、最近はどのような位置付けなのか難しい部分がありますよね。 実際僕も研究室の人から友達申請きたらどうしていいのかわからなさそうです。 このように周り全体がフェイスブックを使っていることから、フェイスブックの使い方自体も最近では変わってきたようです。

具体的には、フェイスブックの書き込みはだんだんパーソナルなものが減っていっていて、どうやら新聞記事のシェアなどが増えているようです。 一つには、会社などの調査の対象になること、また、友達自体、友達とは言えないような相手が増えていることから、誰にでも公開できるようなものばかり書き込むようになっているようです。

この調査をしたのはフェイスブックではなく外部の会社だったらしく、フェイスブックは単純に書き込み自体は増えている、という発表だけしているそうなんですが、書き込み数が増えていることと、書き込みの内容がパーソナルじゃなくなっていることは全く矛盾しないですからね。

特に最近ではフェイスブックが一種の履歴書として機能しているそうです。 まあ現実の履歴書に見えないような負の部分も見えるかもしれませんからね。

僕自身、確かにフェイスブックに個人的な話を書くことはありません。 実際、パーティーの招待状を送ったり受け取ったりに使うのと、あとは何かの宣伝をするためでしょうか。 周りもだんだんにそういう風に使っている人が多くなっている気がします。

もはやフェイスブック自体老人か使うツールのようになっているらしく、十代の人とかはSnapchatとか、新たなソフトに目を向けているらしいですからね。 フェイスブックの一人勝ちがどうとかいうより、その廃退は、自分自身がもたらした独占市場から来るのかもしれません。

5月7日 各国の睡眠時間

BBCより

Dog.in.sleep 睡眠って大切大切と言われつつ、わかっていないことがまだたくさんあるそうで、スタンフォード大学のウィリアムデメント教授の話によると、50年の研究の末に、「私たちにはっきりわかっている、眠らなければならない唯一の理由は、眠くなるからということだ(原文: The only reason we need to sleep that is really, really solid is because we get sleepy.)ということしかわからないぐらい謎に満ちているらしいんですよ。 ただ、最近健康志向のアプリとかが多数登場しているじゃないですか。 特にウェアラブル端末とかはいつ眠っているかとかいうことも測ってくれるらしいんですよ。 その結果、最近になってそれなりにデータが集まり、各国の睡眠時間の分布がわかったそうです。

それによると、一番睡眠時間が短いのは、シンガポールと日本。 1日およそ7時間30分程度かそれ以下のようです。 一番長いのはオランダで8時間10分ぐらいみたいですね。

フランスも8時間10分ぐらいで同じぐらいなんですが、ドイツは意外と短くて7時間45分ぐらいです。 ウィキペディアの記事によるとOECDの国でドイツの労働時間が一番短いはずなんですが、眠る時間につぎ込むってことはないみたいですね。 まあフランスと違ってドイツは夏とかだと平日でもビアガーデンに飲みに行ったりしますからね。

どの年代に関しても女性の方がおよそ30分程度睡眠時間が長いそうです。 確かにうちの同居人のロシア人の女の子もよく寝てます 笑。 そしてどうやら20歳から24歳ぐらいが一番遅く就寝(同じく一番遅く起床)し、年代が上がるにつれて就寝時間も起床時間も早くなるようです。 やっぱり20代前半とかだと大学生だから朝起きるのが遅くても大丈夫なんですかね。

僕はちなみに1日だいたい7時間睡眠ぐらいで、昼に16分(笑)昼寝してます。 でも実際(今回の調査に使われた)こういうアプリ使って自分の生活リズムを考えてる人って多分健康志向の人が多いわけじゃないですか。 多分、現実にはもっと厳しいデータが出ますよね。 実際、BBCの記事に載ってたんですが、オクスフォード大学のラッセルフォスター教授の話によると、今の方が60年ほど前より1時間か2時間ほど睡眠時間が短いんだそうです。 確かに労働時間は減っていますが、パソコンや携帯をいじってる時間は長いし、また、SMSなりメッセージアプリなりで連絡がとりやすくなり、「今からこない?」ぐらいの連絡がすごく簡単にできるようになりましたからね。

なんにせよ、これまでの研究で、睡眠不足はシャレにならないっていう結果が続々出てきているようなので、注意が必要ですね。

5月6日 ニュースを書くロボット

ナショナルジオグラフィックより

Naa newspaper ad revenueいきなりですが右の図はアメリカ新聞協会が発表したデータで、印刷された新聞による収入(赤)と、オンライン新聞による収入(青)を年ごとに表しているそうです。 印刷版の収入が2000年を境に10年ほどで三分の一ぐらいまで一気に下がっているのがわかります。 一応オンライン版の収入も増えているようですが、焼き石になんとやらですね。

それほど新聞記者の現状は厳しいんだと思いますが、最近はなんと新聞記事を書くロボットというのまで出てきたそうです。 どのくらいのレベルの記事が書けるんでしょうか。 と、いうわけでフィナンシャルタイムズで(元の記事)同じ事柄に関する記事をロボットと人間に書いてもらい、編集部に査定してもらったそうです。

リンク先にビデオがあるんで、それを見てもらうと分かりやすいんですが、それによると、同時に書き始めた記事が、ロボットだと12分、人間だと35分ほどかかったとのこと。 これもきっと多分人間側はかなり本気で書いたと思うんで、本来ならもっと時間がかかると思いますが。

編集部にはどちらがどちらを書いたかわからないように封筒に入れて送り、内容を審査してもらったところ、やはりロボットが書いた方が優雅さに欠け、記事が数字だらけになっていた、とのことです。 ただ、人間が書いた方はスペルミスなどもあったそうですが。

ディスカバリーの記事によると、ウィキペディアの記事は1日に1万記事ロボットによって書かれているそうです。 今のレベルがどうであれ、近い未来に新聞記者自体いなくなる日が来るのかもしれないですね。

5月5日 合衆国の高速鉄道

ロイターより

Shinkansenアメリカと聞いて鉄道のことを思い浮かべる方は多分あまりいないですよね。 僕もこの前ブラジルに行ってたんですが、たかだか500キロぐらいしかないサンパウロからリオデジャネイロに行く道で、わざわざバスを使うことになり、すごく面倒な思いをしました。 合衆国でも同じような状況で、基本的に移動手段は全て車か飛行機で、電車みたいにパッと乗って早く快適に移動することはできないんですよね。 そのため、高速鉄道を作る計画は前々からあるそうなんですが、行政のお金を出すと色々面倒になるらしく、結局民間からお金を集めることにするみたいです。

そもそものベースとなっているのが世界的に広がる低金利政策。 要するに、今どれだけお金を借りても、返す額はほとんど変わらないっていうわけじゃないですか。 そのため、外資系のファンド、この記事によると主に中国系と日本系のファンドが、興味を見せているそうです。 最終的には、切符の売り上げだけでなく、新たに作られる駅周辺の土地売買でそれなりのハイリターンが見込めるようです。

合衆国に高速鉄道を作るプランは1990年代ぐらいからあったらしいんですけど、公共のお金をつぎ込む場合、合衆国内での産業を使わなければいけないことになっているそうなんですが、実際そのような産業は当然のことながら存在しない、ということと、そもそも外国人の方がアメリカ人以上にこの事業が成功すると見込んでいると言われているほどで、合衆国内ではあまりこのアイディア自体浸透していないようです。

でも確かにここのところは行き場のないお金が浮揚しているような状況が続いていますよね。 僕の同居人と僕も、最近単純に銀行に眠ったままになっているお金をどうするか真剣に話してたんですけど、当然銀行に置いたままにしておいたら単純にお金を増やすことだけが目的の投資をされちゃうわけじゃないですか。 仮にリターンがなくてもこういうところに投資するのもアリかな、とも思ってます。

でもそもそもが合衆国なんてやることなくて困ってるぐらいなんだろうから、武器作るのやめて鉄道作ればいいのに、とも思いますよね・・・。

5月4日 トルコとシェンゲン

ツァイトより

シェンゲン協定ってご存知ですかね。 実はEU内には国境検査というのがなくて、日本でいうと東京都から神奈川県に行くぐらいの感じでフランスからドイツに行ったり、スイスに行ったりできるんですよ。 ちなみに右の写真は僕がこの前自転車でリヨンからフズムまで行った時に、撮った写真で、クリックしていただければわかりやすいと思うんですが、あの看板が立っているところがスイスとドイツの国境です。

というわけでシェンゲンというのは地理的には一国のように機能しているわけですが、そこに入るのはなかなか難しいわけですね。 ただ、今回、移民問題の取引に関連して、トルコ国民にシェンゲンゾーンへ入ることを許可することにしたそうです。

Schengen visa requirements 右の画像は、シェンゲンゾーンに入れるかどうかを色で表した地図で、基本的に緑色の国はビザなしでシェンゲンゾーンに入れて、赤の国は事前にビザの申請が必要になります。 ちょうどトルコから東はビザが必要、っていう感じですね。

とにかくEUの国はトルコのエルドアン首相の独裁的なやり方が嫌いで、これまでフランスなどは非常に反発してきていたわけですが、とにかくヨーロッパに来る難民の数が減らないわけじゃないですか。 特にトルコとしても通過するだけの難民を止めるわけでもなかったみたいなんですよ。

とりあえずこれでトルコの側でも国境管理を厳しくするようです。

なんだか根本的な問題の解決につながっていないようですが、EU内はこれで安定するのかもしれません(逆にこの決定に反発する国も出てくるかもしれませんが・・・)

5月4日 トランプの勝利

ニューヨークタイムズより

僕のブログの一番最初の記事に登場したトランプ氏ですが、最初に出馬を表明した当初、誰もまともにトランプ氏のことなんか考えていませんでしたよね。 共和党も、最初からジェブ・ブッシュ氏みたいないかにも共和党らしい人が大統領候補になるだろうという見込みで代表選を始めていましたが、ブッシュ氏が脱落し、ルビオ氏に、さらにルビオ氏も脱落して、クルーズ氏に、という感じで右に右にと傾いていき、それでも結局トランプ氏を止められずに、ついに今日、最後に残っていたケーシック氏が脱落を決め、公式に大統領候補に決まったようです。

MAGA政治経験がないどころか、具体的な政策も何もなく、ひたすら「合衆国を再び偉大に」というスローガンだけを掲げて選挙運動をし、負けると選挙をインチキだと批判し、他の候補者の妻の容姿を笑いのネタにし、はっきり言って合衆国大統領の器とは言えない人格ですが、却ってそれが有言不実行の合衆国の他の政治家たちを押さえつけたのかもしれません。

偉大な合衆国というのは、日米戦争を勝利に導いたルーズベルト時代を指すのか、それとも冷戦終結を招いたレーガン時代を指すのかよく分からない(というか本人にもわかってなさそうに見えますが)ですが、なんにせよ、「共和党」と聞いて、リチャードニクソンや、ロナルドレーガンを思い浮かべる僕などからすると、トランプ氏が「再び」というのにはすごく違和感を感じます。

ただ逆に、例えば過去最大の経常黒字を出したクリントン時代を終え、経済政策で共和党のジョージブッシュと民主党のアルゴアが戦うような、ある意味すごく古典的な「共和党対民主党」という時代は終わりを迎えているのかもしれません。

少なくとも前回ミットロムニーが代表だったことも、今回最後までテッドクルーズが戦ったことも、また、マイクロソフトが共和党大会に献金しないと発表したことも、もはや共和党がかつての共和党に戻らない、ということを表しているのかもしれないですね。

「合衆国を再び偉大に。」 このスローガンの根本的な矛盾が問題にならないほど、合衆国の政治は路頭に迷っているのかもしれません。

5月3日 中東の汚職問題

アルジャジーラより

2 - corruption - man in suit - white background - euro banknotes hidden into left jacket inside pocket - royalty free, without copyright, public domain photo imageアラブの春っていうのは、汚職などの問題を解決するために始まったわけじゃないですか。 でも最近ノーベル賞を受賞したチュニジアを除くとはっきり言って革命がうまくいったとは言えない状況ですよね。 それを反映するかのように、それぞれの国の国民も、自国の汚職問題が全く解決していないと思っているようです。

これはトランスパレンシーインターナショナルの調査の結果で、調査の対象になったのは、アルジェリア、エジプト、ヨルダン、レバノン、モロッコ、パレスチナ、スーダン、チュニジア、イエメンだそうです。 アラブの春の舞台となった国とはいえ、さすがにシリアは入ってないみたいですね。

それによると全体の61パーセントが、自国の汚職問題はこの一年間で悪化したと考えているようです。 また、これに関しては背景も理解する必要があって、例えば最近ゴミ問題が発生したレバノン(僕のブログにもさりげなく記事がありました)や、最近サウジアラビアとイランの代理戦争状態になっているイエメン(同じく僕のブログに記事がありました)では、8割9割がた、汚職が悪化していると考えているようなんですが、それに対して、例えばエジプトや、モロッコ、要するにもともと汚職問題が大きすぎる国では、「悪化している」ということもないみたいなんですね。

また回答者のうち30パーセント、実に約3人に1人ですね、が現実に賄賂を贈ったことがある、と答えているそうです。 ただ、これに関しては国によってもばらつきが大きく、イエメンで77パーセントが賄賂を贈ったことがあるのに対し、ヨルダンではわずか4パーセント、チュニジアもわずか9パーセントですね。

どうやら汚職問題を解決する上で、大きな障害になっているのが、汚職問題を内部告発した人に対する復讐だそうで、実に内部告発した人のうち40パーセントが復讐にあっているそうです。 当然行政側のサポートも不十分で、復讐が始まった後、保護を受けた人は、3分の1にも満たなかったとのこと。

僕も中央アジアの国にいるときは、一応身の安全のため、ということで常に100ドル札を持ち歩いていました。 そういったことが常習的に起こっていると、感覚が麻痺しそうで、そういう国に生まれた人には、汚職がない、ということの方が不自然なのかもしれません。 なんにせよ、鶏が先か卵が先かみたいな話になるかもしれませんが、政治体制が不安定な以上、あまり進展は望めなさそうですね。

5月2日 万引きは犯罪?

ANSAより

Baby rabbit stealing cookie 僕、学校謹慎とかになったことはあるんですけど、万引きみたいに、モラル上問題のある行動に走ったことはないんですよ。 ただ、この「モラル」というのも相対的なもんじゃないですか。 もし空腹で死にそうだとしても、食べ物を盗まないと言えますかね。 そして、社会はその罪を問えるでしょうか。 その判断が、イタリア高等裁判所で下されたそうです。

問題となったのは2012年に空腹からスーパーでソーセージとチーズ、合計4ユーロ7セント(約500円)分を盗んだホームレスのウクライナ人、ロマン・オストリアコフさん。 グリッシーニだけを買い、残りはカバンに潜ませて店を出ようとしたところ、止められ、発覚したそうです。

もし有罪判決が出れば100ユーロの罰金になるはずだったそうですが、結果は無罪。 空腹から食べ物を盗む、というのは罪に問われない、という判断の先駆けになりそうです。

僕、2011年の始まり頃に、友達と「誰が一番早くとにかく10ユーロ稼げるか」っていうゲームを異国の地、ポーランドでやって、他の国でお金を稼ぐのがいかに大変かっていうことを思い知らされたんですが、実際難民などはそういう風に生きているわけなんですよね。 これが毎日続くと思うと、ぞっとします。 逆に、たかが500円で人の命が救えることを考えると、その程度を見逃せなかったスーパーもちょっと情けない気がします。

なんにせよ、イタリア高等裁、勇気ある判決だったと思います。 このメンタリティーが広がっていくといいですね。

5月1日 フランスの小学校教諭

ルモンドより

École primaire belloy en france ここのブログでも何度か書いたかもしれないんですけど、フランス労働法が改正されて、雇われる側の権力がちょっと弱くなるんですよ。 それにちなんでここ何日か"Nuit debout (=夜通し立ち尽くし)"っていう変わったデモをパリやリヨンでやってるんですが、政府の側は一度妥協案を出したっきりこれ以上変更するつもりはないらしく、さらに昨日のルモンドの記事などでは、清掃人の仕事もシャレにならないし、近くの店の人も困っている、ということで、しかも今日のメーデーのデモも今日のルモンドの記事などを見た感じだとあまり盛り上がっていないみたいなので、自然消滅してしまうのかもしれません。

まあこの結果がどうなるにせよ、オランド大統領の人気は最近かなり低いわけじゃないですか。 少なくとも、労働法に関係ない公務員に配慮することにしたのか、小学校教諭の数を増やすことにしたんだそうです。

具体的にどのぐらい増やすのかというのは火曜日に発表されるとのこと。 また、現在中学や高校の教諭がもらえるボーナスが年に1200ユーロ(?)なのに対し、小学校の教諭は年に400ユーロしかもらえないのはおかしいだろう、ということでこのボーナスも一律化されるようです。

なんにせよ、オランド大統領が所属する社会党は教員に支えられている部分が大きいようなので、そこは安全に確保しておこうという意図はあるみたいですね。

ヨーロッパの国と聞くと、義務教育とかすごい充実してそうじゃないですか。 というわけでフランスでさらに教員が増えたらどんなのすごいことになるんだろう、と思ってワールドバンクのデータを見てみたんですよ。 そしたらなんと、日本が教員1人につき生徒17人なのに対し、フランスは教員1人に生徒が18人なんだそうです。 ドイツやスウェーデンなどの北ヨーロッパでは確かに教員1人につき生徒が10人前後なんですが、どうやら南ヨーロッパは日本よりも状況が悪いみたいですね。

まあでも給料ぐらいはちゃんともらってるだろう、と思って調べてみたら、なんとガーディアンの記事によると、フランスはOECDの中ではかなり低い方らしく、小学校教員の年収は3万3000ドル(約350万円)とのことで、日本の小学校教員よりも25パーセントぐらい低いみたいです。

ちなみにですが、フランスとドイツって隣同士のくせに、教育の仕方は全然違うんですよ。 特に僕は教える側なんですが、基本的に授業中のコミュニケーションというのはなく、先生が神で生徒はひたすら黙っています。 僕の授業だけは少なくともそういう風にして欲しくないので、すごい頑張ってアニメートしてるんですが、なかなか慣れてくれないですね。

んーなんだかフランスの未来は大丈夫なんだろうかと心配になってきます。