世界のニュース

6月30日 Youtubeと著作権

ツァイトより

Youtube20年ぐらい前まで、CDなりカセットなりの媒体がなければ聞けなかったわけじゃないですか。 当然当時の日本では著作権はすごい重要な問題で、無断公開なんかしたら、即著作権違反になったわけですが、10年ぐらい前のYoutubeが出て一気に何もかも変わりましたよね。

多分最初の頃は「これって使っていいんだろうか」って思った人も結構いると思うんですが、もはや最近はネット上で好きな音楽がかけられるのが当然のようになりました。 ただ、アーティストの側としては納得いかないようで、この度、全世界のアーティスト1000人が、欧州員会委員長、ジャン=クロード・ユンケル氏のところに、改善してもらうよう手紙を出したんだそうです。

コールドプレイやアバ、レディーガガなどの結構有名どころの名前が連なっていて、ドイツからはバイオリニストのアンネ=ソフィー・ムッターなどの名前が出ています。

現在の決まりだと、Youtubeにあげられた動画や音楽は、著作権を持っている人がサインを出さないと、消されないようになっているらしいんですよ。 アーティストの側は、そんなことをしていたら、次の世代には音楽を創る人はいなくなってしまう、というようなことを言っているようです。

現在、三代レコード会社、ユニバーサルミュージック、ソニーミュージック、ワーナーミュージックがちょうどYoutubeとの契約更新の交渉をしているところなんだそうですが、実はSpotifyのように、ストリーミング配信によるビジネスのおかげで、音楽産業は再び活性化されてきているらしいんですよ。 さらに、Youtubeの最近の技術で、アップロードされた音楽の著作権が誰にあるか正確に判断するプログラムが作られて、自動的に広告収入がそのアーティストのところに行くようになっているんだそうです。

確かに自分の音楽が無断で公開されているのに納得がいかないのもわかりますが、Youtubeを単純に潰しても、インターネットがある以上、新たなサイトが出てくるだけですからね。 EUとしても難しい決断が迫られそうです。

6月29日 日本のムスリム捜査

アルジャジーラより

みなさん、周りにイスラム教徒はいますか? 僕の周りには、ドイツにしろフランスにしろ何人かいるんですが、豚肉を食べないっていうことが違うぐらいで、特にイスラム教徒だからどう、っていうことはありません。

やはり、日本の場合、イスラム教徒の数が圧倒的に少ないからなのでしょうか、それとも単純に日本社会がそういう風に機能しているからなのでしょうか、日本の警察は特に理由もなく、日本のイスラム教徒を監視していた(監視している)んだそうです。

問題になっているのは、警視庁国際テロ捜査情報流出事件と日本では呼ばれているようなんですが、イスラム教徒の監視内容について書かれた文書がインターネット上に流出したことから、一般に知れ渡ることになったんだそうです。 僕は全然知らなかったんですが、もう6年も前のできことらしいですね。

この文書の中には、名前、身体的特徴、モスクへの訪問頻度に加え、疑わしい点をあげた欄があり、イスラム系の国出身の7万2000人ほどがリストアップされ、中には1600人ほどの学校児童も含まれていたんだそうです。

その後、イスラム教徒たちが、プライバシーの侵害、不平等な扱い、宗教の自由に違反することなどを根拠に国を相手に裁判を起こしたそうなんですが、今年の3月に最高裁が訴えを却下したそうです。 とんでもないプライバシーの侵害に見えますが・・・、

この記事の中では、1995年のオウム真理教の地下鉄サリン事件のあと、どの宗教かにかかわらず、宗教に対して敏感になっているのではないか、という解析をしています。 ただ、実はドイツでも同じようなことをしていた時期があったそうなんですが、3万人ほどのイスラム教徒がリストアップされていたにも関わらず、そのリストはなんの役にも立たなかったんだそうです。

イスラム教と聞くとテロを連想するのかもしれませんが、何億といるイスラム教徒の中の数人が犯罪を起こしているだけであって、イスラム教徒を狙い撃ちするのは、とてつもない勘違いな気がします。 まあそれ以外日本の警察もやることがないのかもしれませんが・・・。

6月28日 中国の民間投資

澎湃新聞より

Investment GrowthイギリスのEU離脱のニュースが出る以前から円の価値はだいぶ上がっていたんですが、EU離脱の国民投票の後、ドルやユーロを売り払って円を買う動きができましたよね。 その結果、現在1ドル100円前後、1ユーロ110円ぐらいというリーマンショック直後ぐらいのレベルまで円高が進みました。

さて、要するにお金が余っている人は何かに投資すべきなのかもしれませんが、これに投資すべきっていうのはないですよね。 中国では前々までその心配はなかったんですが、最近になって、民間からの投資が滞りつつあるようです。

リンク先のグラフを見ていただければすぐにわかるんですが、ここ数年数10パーセントレベルで伸びていた民間投資が、かなり0近くまで来ているのがわかります。 どういうことかというと、これまで中国では土地の価格がすごい勢いで高騰していたわけじゃないですか。 それが一段落したことから、それに伴って投資額も減ってきている、ということらしいです。 現に北京などにおける民間投資の80パーセントは土地らしいですからね。

ただ、このグラフには政府からの投資、民間からの投資、その他の投資、ってあるんですけど、その他の投資の部分が2005年には61パーセントだったのが、現在は24パーセントまでに下がっているんですね。 多分この中には大きく外国からの投資も含まれると思うんですが、要するに中国は国内だけでもうやっていけるというのが数字にも表れているように見えます。 ただ、世界銀行のデータによると個人消費がGDPに占める割合はまだ36パーセント程度らしいので、政府が推める個人消費中心の社会からは遠そうですが。

でも時々思うんですが、最近投資する側と投資してもらう側にちょっと温度差がないですか? 要するに、お金自体はあまりまくっているのに、じゃあお金を借りて何かやろうっていう人があまりいないですよね。 いっそのこと、例えば教育に一気に投資して、円が高いうちに子供を次々海外派遣などさせたら経済的に一番効果がありそうなんですが、最近の日本の子供にそういう意思がないのか、そういう動きにはならないみたいですね。 量的緩和による景気回復が正しい道かどうか、というのは別問題としても、夢があれば叶う時代です。 投資してもらう側の意識改革も必要そうです。

6月27日 トランスジェンダー

エルパイスより

TransgenreatParis2005 ゲイやレズビアンっていうのは同性愛のことじゃないですか。 トランスジェンダーって多分ゲイやレズビアンほどは知られていないと思うんですが、身体的な性が心の性と一致しない人のことなんですが、世界に約2500万人いるそうです。 単純に計算して280人に1人、ということになりますね。

やはりこれまでのところ社会に理解されていない部分があるのか、トランスジェンダーの人のうち、実に60パーセントがうつ病に悩まされているそうです。

さらに、家族から追放される、というケースもあるらしく、その場合には売春に走るということも多いらしく、エイズなどの危険も指摘されています。 また、2008年から2016年までで2115件、トランスジェンダーの人の殺人があったそうなんですが、これは報告されているだけの数であって、現実にはもっと多いのではないか、と言われているそうです。

僕はこれまでトランスジェンダーの人に会ったことがない(というか僕が知らなかっただけかもしれません)ですが、これまでカウチサーフィンで、実は3回ほどゲイの人の家に泊めてもらったり、友達にもゲイの人が何人かいます。 向こうの方がよっぽど僕より事情を理解してますからね。 僕自身最初から別にどうと思っていたわけでもないですが、やはり普通に友達として仲良くしてます。

ただ、日本では最近、渋谷区で同性愛のカップルに結婚に相当する証明書を出すことが話題になったじゃないですか。 当然、国レベルではそんなこと理解できる政治家はいないようで、破棄されたようですが、このことをこっちの若い人たちに話したらずいぶんびっくりされました。 そして少子化がその理由だ、という話をしたらもっとびっくりされました。 軽いカルチャーショックだったようです。

6月26日 アイスランドの選挙

ルモンドより

Eyjafjallajökull アイスランドってリーマンショックの際に一番最初にIMFからの資金援助が行われた国で、それ以降順調に回復して行ったせいか、あまり最近は話題に上がることがなかったじゃないですか。 実はイギリスの国民投票に隠れて大統領選挙が行われていたんだそうです。

そもそもなぜ大統領選挙になったかというと、パナマ文書の中に前大統領の名前が出てきたらしく、スキャンダルの中選挙をせざるをえなくなっていたんだそうです。 しかも当選したのは政治経験のない無党派の大学教授らしいんですが、この人、割と反EUな人らしいんですよ。 イギリスだけでも揉めてるのに、アイスランドでも同じようなことになっているようです。

今後、アイスランドがどのように変わっていくかは、まだ予想できないので、見守っていくことにしますが、今週末は選挙が立て続けに来てて、今日はスペインでも選挙が行われています。 スペインの選挙は去年12月の総選挙で首相が決められなかったことによるやり直し選挙なんですが、この選挙でも前回と同じような結果になるのではないか、という不安が高まっているようです。 ただ、反EUの勢力が前回よりも強くなっている、ということはないみたいです。

そしてイギリスのEU離脱の話題なんですが、一昨日イギリスが毎週EUに払っているとされていた3億5000万ポンドが医療保険に回せる、と言っていた離脱派の主張が嘘だったという話は載せたじゃないですか。 今日になって、さらにインデペンデント紙の記事で、移民政策もEU離脱後と変えない、という話もEU離脱派から出てきたそうです。 と、いうことは結局EU離脱派の主な主張は既に覆された、ということになるようです。

他のEUの国では少し呆れ始めている感じがあるんですが、そもそもイギリスとしては、スイスをモデルにしていたような部分があったじゃないですか。 そのスイスの主要新聞、ノイエ・チューリヒャー・ツァイトゥングの記事では今日「予期せぬ勝利の後、EU離脱派全体から、キャンペーン中から続く体系的矛盾と空虚が姿を見せている。」というコメントを載せています。 アイスランドの選挙も今回、イギリスの流れに乗ったようなところがあるわけですが、今後、イギリスの進む道や、EU内のEU離脱派にどのような影響を及ぼしていくか見ものですね。

6月25日 文化GDPの割合

ANSAより

Sri Mariamman Temple Singapore 3 amk それぞれの国のGDPについて話をすることは結構多いと思いますが、その内訳について考えるっていうことは、よほど一つの産業に頼りすぎていることがなければ、あまりないですよね。 ましてや文化がGDPに占める割合なんてあまり考えないじゃないですか。

今日のANSAの記事で、イタリアで文化がGDPに占める割合について書いてあったので載せてみました。

これによると、近年、イタリアではGDPは伸び悩んでいるんですが、文化が占める割合に関してはしっかり伸びているそうで、昨年1年間の総額は897億ユーロ、GDPの17パーセントにもなるそうです。 対する日本は、2010年の経済産業省のデータによると、約7パーセント。 しかもこのデータを見る感じだと、日本の場合ファッションなども含まれているようですが(ちゃんと題名の中に含まれている用語の定義すらしないところがとても日本の報告書らしい)、イタリアに関しては(参照)、芸術、映画、フェスティバル、文学だけだそうです。

確かにイタリア人って映画やフェスティバルがすごい好きで、夏になるとフランスでもいろんなところでフェスティバルがあるんですが、イタリア人やフランス人はよく出かけて行っています。 フェスティバルって何っていう方に簡単に説明すると、日本の夏祭りみたいなもんなんですが、規模がかなり違って、野外コンサートとかもあって、数万人単位の人が集まります。 日本でいうと富士ロックフェスティバルみたいな感じでしょうか。 フランスではあらゆるところでフェスティバルがあるっていう点でだいぶ違いますが。

ヨーロッパの国々では、イタリアと同じく文化がGDPに占める割合が高くなってきているみたいです。 確かに、もはや食費ぐらいしかお金がかからない上に、働く時間も年々減っていっている時代ですからね。 そういう使い道が増えていくのも当然な気がします。

ちなみに、ここリヨンでは先週の火曜日に、音楽フェスティバルがあって、町中大にぎわいでした。 リヨンの音楽フェスティバルでは、町中のいたるところにステージが作られて、野外コンサートが開かれます。 ここに一昨年の音楽フェスティバルの様子が映ったビデオがあったんで、よかったら見てみてください。

6月24日 スコットランド独立?

アルジャジーラより

昨日のイギリスの国民投票の結果に驚いた方も多いかもしれませんが、ここ、ヨーロッパでもこの結果にはかなり驚いていて、朝からあっちこっちで大変な騒ぎになっています。 すでにイギリスではキャメロン首相辞任が発表され、スイスでは中央銀行が介入するなどの措置がとられているんですが、EU内に残ることを希望したスコットランドでは独立運動が再燃しているようです。

スコットランドだけでなく、実は北アイルランドや、スペインの南に位置するイギリス海外領のジブラルタルでも同じような動きがあるようで、最悪の場合、最終的にイギリス連邦に残るのはイングランドとウェールズに加え、大西洋内の幾つかの島程度になる可能性もあります。

さらに現在ロンドンを拠点としている会社などでも、スコットランドのエディンバラに本拠地を移す動きが出ているようで、今後、スコットランドがイギリスにおけるEUの窓口になる可能性も出てきているようです。

イギリスのEU離脱の国民投票の前、離脱賛成派は、離脱反対派が主張している経済へのダメージは嘘だ、となんの根拠もなく主張していたんですが、今回のポンドと株価の下り幅はポンド危機や、リーマンショックを大幅に超え、過去最高になったそうです。

逆に、離脱賛成派は、現在イギリスがEUに毎週払っているとされる3億5000万ポンドを、医療保険に回せる、と宣言していて、この宣言は離脱反対派から嘘だと言われ続けていたんですが、この度、離脱賛成派を率いてきたファラージュ党首が、「間違いだった」とかいう謎のコメントを残していることが報道されました。

今回のEU離脱は、主に学歴の低くて、農村部に住む人が「移民が怖い」ということが主な理由で離脱に回ったことが勝敗を分けたようなんですが、農村部に住んでいる以上、移民とは特になんの関係もない生活を送っていた人たちが、勝手に移民に対するレッテルを貼ってしまった、という見方もできそうです。

なんにせよ、マーガレットサッチャー首相以来、イギリスの経済は銀行、軍需産業、英語教室で成り立っていたわけじゃないですか。 特にポンドが信頼性を失い、EUからの移動が難しくなった今、現在の経済規模を保つのは難しそうです。

そういった意味で、スコットランドや、北アイルランドが独立したい、という気持ちはよくわかります。 特に、スコットランドに関しては2年前に独立直前まで行ったわけですからね。 これで独立への弾みがついたかもしれません。

今後、イギリスから優秀な人材が流出する可能性が高そうですが、かつて世界の90パーセントの国に君臨した大英帝国が、自国に来る移民に怯え、EUから独立してしまっています。 今後の展開が楽しみです。

6月23日 数字で見る中国の科学

ネイチャーより

中国は、目覚しい経済発展の中で、科学技術の発展にもかなり力を入れているようで、数年ほど前まではちゃんと相手にしてももらえなかったぐらいだったのが、現在では、科学における拠出額がすでにEUを超え、国際的な科学誌に乗る論文数も、合衆国に次いで多いんだそうです。

当然経済規模が大きいことや、人口が多いこともあるんですが、GDPに占める科学研究費の割合も、もうすぐフランスレベルぐらいになるんですよね。 まあ、フランスって北ヨーロッパの国とは違ってあまり研究に熱心に投資するっていうこともないですが。 ただ、日本などと同じで、科学と言っても、産業の役に立つ分野に重点を置いているようで、基礎科学などはあまり重要視されていないようですね。

この記事を読んでいて思ったんですけど、実は韓国ってGDPの割合などからいうと科学にものすごい投資しているんですね。 さらに基礎科学などへも結構バランスよくお金が配分されていて、意外にも経済第一ではないことが伺えます。

日本はどうなのかというと、朝日新聞の記事にも最近あったんですが、国立大学が法人化された2004年から研究費の1割、およそ1290億円が削減されたそうですね。 その結果、防衛省が公募する、今後100億円規模にもなると言われている軍事研究に手を出さざるをえない、という状況になりつつあるみたいです。 確かに最近東北大学の先生などと話をしていて思うんですが、とにかく経済的なメリットがなければ、研究ができない、とそういう状況になりつつあるみたいですね。

かつてアジアトップが当然だった東京大学ですら最近はシンガポールや中国の大学には及ばないみたいですからね。 経済が低迷している中で教育費を削ってしまうことこそ愚かに見えますが、なんにせよ、少なくともアジアの科学技術は、今後中国が担っていることになるみたいです。

6月22日 コロンビア内戦終結

エルパイスより

FARC guerrillas marching during the Caguan peace talks (1998-2002) アルゼンチンにはかの有名なゲバラがいたわけじゃないですか。 コロンビアにも同じようにマルクス主義に影響されたゲリラ部隊、FARCがいました。 麻薬問題などで名前を知っている方も多いかもしれません。

このFARC、近年の合衆国とコロンビア政府の努力により、かなり勢力が弱められてはいたんですが、この度ついにコロンビア政府と和平調停が結ばれたそうです。

実は2013年ごろから、政府の積極的なキャンペーンにより、FARCの側もずっと引き際を見計らっていたところだったみたいなんですよ。 最終的には、戦闘員の安全を確保することがFARC側からの条件とされ、それを政府が呑み込んだことによって、解決したようです。 他のグループも近いうちに和平交渉に入るのではないかと読まれているようです。

ゲバラの頃から半世紀続いた戦いで、このエルパイスの記事の発表で20万人以上死亡、4万5000人行方不明BBCの記事だと22万人死亡、7万人が強制避難という大変な事態だったわけなんですが、合衆国やEUなどの援助もあり、これでコロンビア内戦は終わるようです。

ニューヨークタイムズの記事によると、国民の60パーセントは和平調停を望んでいたそうなので、国内ではスムーズに話が解決するかもしれませんが、逆に武装解除された戦闘員たちが単純にギャングになってしまうのではないか、という不安も残っているようです。 まあなんだか間違いなくそうなりそうですが・・・。 これに関してはFARCという固有名詞はなくなるのかもしれませんが、コロンビアは隣のベネズエラが政情不安定で、それに絡んだ問題が今後出てくるかもしれません。 これはこの問題、こっちは別問題、と分けられるといいんですが、そうはいかないかもしれないですね。

6月21日 フランスの大気汚染

ルモンドより

15-233-Earth-GlobalAirQuality-2014NitrogenDioxideLevels-20151214右の図は、世界の大気汚染に関わっている二酸化窒素の分布を表していて、説明するまでもないかもしれませんが、赤い部分が二酸化窒素が多く、青が少ない場所です。 中国が大変なことになっていますが、先進国だと、ロンドン周辺、パリ、ルール工業地帯、イタリア北部、あとマサチューセッツ州あたりでしょうか、の汚染がひどいことがわかります。

フランスの大気汚染がひどいことは何度かここのブログにも書いたんですが、どれだけひどいかというと、フランス全体の死者の死因の9パーセントを大気汚染が占めているそうです。

具体的には、年間で大気汚染が原因で死ぬ人の数は4万8000人。 タバコの7万8000人と、アルコールの4万9000人に次いで多いそうです。 ほぼアルコールぐらい害があるってことになりますよね。

原因となっているのは最近日本でも話題になっているPM2.5で、30年間住むことで、寿命が最大2年ほど縮むらしいです。

何と言ってもフランスの場合、大都市パリ周辺に1200万人住んでいるわけなんですよ。 これはフランスの人口の5分の1に当たります。 さらにパリは内陸なので、空気汚染が酷く、結果的にフランス人のうちかなりの人が影響を受けていることになり、フランス全土ではなんと4700万人もの人が大気汚染の影響を受けているそうです。

Deaths from air pollutionさて、ここのブログで、東京よりもリヨンの大気汚染の方がひどい、という記事を今月の始まりぐらいに載せたじゃないですか。 今日よくよく調べてみてわかったんですが、人口100万人当たりの大気汚染が原因で死ぬ人の数って日本は中国と同じぐらいのレベルなんですね。 まあこのデータも2004年のもので、アジアを見ても、モンゴルやタジキスタンが非常に低い値であるのに対し、周辺国が大変なことになっていることや、アイルランドがヨーロッパで最も低い値であるのに対し、イギリスはヨーロッパ内で最も高い値になっていることなどを考えると、どのくらい信用性があるのかはわかりませんが。 でも確かに、こちらの場合、パリなどの場合を除くと大都市内でそのまま住んでいる、という人は少ないので、汚染の影響が少なくて済むのかもしれません。

6月20日 イタリアの新政党

ANSAより

どこの国でも最近経済がうまくいっていないせいか、新生党が飛躍的に伸びる、っていう状況がつづているじゃないですか。 ここ、フランスではこの前の統一地方選挙で危うく極右政党の主張が誕生しかねない(と言っても全員潰されたので、それほど焦ることではないのかもしれませんが)状況だったんですが、お隣、イタリアでは5つ星運動とかいう政党が、大都市ローマとトリノで市長の座をとったそうです。

この五つ星運動なんですが、トランプ氏と雰囲気はだいぶ違うとはいえ、基本的に政策がはっきりしない、という点では良く似ています。 さらにここの党首のベッペ・グリッロ氏なんですが、元はお笑い芸人で、この人のカリスマ性で、党が成り立っているということから、それぞれの党員が何を考えているのかもよくわからない、という政治的には非常に困った党なんですが、全体として、こういう政党にありがちな、反体制、環境保全、という方針は打ち出しているようです。

まあ反体制も環境保全も割と曖昧な考え方なので、別に気にすることもないのかもしれませんが、困ったことに反EUでもあるんですよ。 欧州全体で反EUが広がっているのがはっきりわかります。

そもそもイタリアって歴史的に見ても政治がとてもできる国ではないんですが、それでも今後のEUの方針にはそれなりの影響が出てきそうです。 とくに木曜日のイギリスのEU離脱に関する国民投票にも影響が出てくるかもしれません。

6月19日 アルジェリアのSNS

ルモンドより

Test (student assessment) 試験のカンニングってあるじゃないですか。 僕がまだ試験を受けなければいけなかったような頃は、試験の問題が他の問題の答えだったりしたとか、そのぐらいのミス程度しかなかったわけなんですが、最近ではSNSで試験内容が漏洩する、とかいうことがあるらしいんですよ。 これが、アルジェリアの全国統一試験、おそらくセンター試験みたいな感じですね、で起こったらしく、約半数が試験を受け直さなければならなくなったんだそうです。 統一試験の弱点ですね。

それで、ここがミソなんですが、アルジェリアではこのミスを繰り返さないために、SNSをやり直し試験が終わるまで国全体で止めることにしたんだそうです。 対象者が40万人ほどになるとはいえ、すごいやり方ですね。 それでそもそも解決するのだろうか・・・。

僕自身先週試験監督やってたんですけど、フランスって試験の時に、筆記用具だけ出して講堂なり教室なりの一番前に自分のカバンを置かなければならないことになってるみたいなんですよ。 でも、僕はまさか学生がカンニングなんてするわけないだろ、ってそんなことさせないで、試験の最中も別に注意とかしてなかったんですけど、試験が終わってみると、同じミスをしている人が何人かいる、ってことがこれまで何度かあったんですよ。 それでも「へー、同じ間違いしてるなー」ぐらいしか思ってなかったんですけど、今回なんとなく見回してみたら、結構カンニングが横行していることがわかりました。

今回のアルジェリアの件はフェイスブックに漏洩した、というので少し状況が違うわけですが、社会のテストに対する依存度にも問題があるのかもしれません。

6月18日 パキスタンとアフガニスタン

DAWNより

President Bush Hosts Presidents of Pakistan and Afghanistan at the White House インドとパキスタンの関係があまり良くないことはみなさんご存知だと思いますが、パキスタンとアフガニスタンがどういう風になっているかというのはあまり知られていないかもしれません。 15年前の米軍のアフガニスタン侵攻の際には、アフガニスタンとパキスタンの国境をタリバンが自由に行き来していたことから、戦争が複雑になっていったわけですが、最近は戦闘員の行き来や、アフガニスタンとインドの関係が良くなっていっていることから、アフガニスタンとパキスタンの仲は次第に悪くなっているようです。

今日のこの記事によると、アフガニスタンのハミド・カルザイ元大統領はアフガニスタンとパキスタンとインドで仲良くやっていきたいのに、それがうまくいかないことに反発しているようです。 特にパキスタンはアフガニスタンとインドを二つに分けているということで地理的にも非常に重要ですからね。

さて、パキスタンとインドはどちらも元大英帝国の支配下にあったわけですが、現在は宗教的な理由で二つの国に分かれているわけじゃないですか。 パキスタンとアフガニスタンはどちらもイスラム教なのに、なぜ二つの国に分かれているかってご存知ですかね。

実はアフガニスタンという国は、大英帝国とロシア帝国を二つに分けるいわば緩衝地帯として作られた国で(その証拠に、アフガニスタンは意味もなく中国と接しています)、パキスタンとアフガニスタンは本来同じ国であるべきだったんですよ。 さらに言うと、イギリスはデュランド・ライン(右の地図の赤い線参照)と呼ばれるアフガニスタンとパキスタンの国境を引いた当時、右の地図の青い部分に広がって住んでいたパシュトゥン人をあえて引き裂くように二つの国を作ったんですね。

この国境はイギリスがいなくなった時などに無効宣言をしたりしていたんですが、今でも公式の国境として使われ、たびたび問題になっています。 逆に現在では、パキスタンの側が時々国境を閉めたりして(Aljazeera)、アフガニスタンとの距離を置いているようです。

グーグルアースなどで見てもわかりますが、確かにこの国境沿いには小さな道などがたくさんあるみたいです。 もともと、アフガニスタンもパキスタンものどかな場所だったはずなのに、1979年にソ連が侵攻した際に、合衆国が支援した反乱軍が、後々タリバンとなってそれ以来この地域全体が混沌としているわけじゃないですか。 ウィキペディアには皮肉にも、レーガン大統領と、のちのタリバン勢力が会談している写真まであります。 さらにこの地域を少し北に行くと、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンのように、もともと地理的に非効率になるように作られた国もあります。 当時の帝国主義の思惑から抜け出せないのも少しばかばかしいですが、この地域は全体的に今もそれで苦しんでいるようです。

6月17日 ブラジル官僚3人目辞職

エルパイスより

2015 Kłodzko, ul. Dusznicka, myjnia samochodowa 02 昨日の記事の最後に、ハードニュース、ソフトニュースの話をしたんですが、このカテゴリーで同じくソフトニュースの割合が大きかった国にブラジルがあったんですが、そういう国の運命を語るかのごとく、政治不安定が加速しているようです。 具体的には、ブラジルの暫定政権が発足してから一ヶ月経ったという話を載せたばかりなんですが、汚職事件捜査(通称洗車作戦)が広がり続ける一方で、ついに3人目の閣僚が辞任に追い込まれたそうです。

今回辞職したのは観光相とかいうのらしいんですが、単純に国有の石油会社から賄賂を受け取っていたことが理由だそうです。 誰が辞職するかは別にどうでもいいんですが、これまで辞職に追い込んだのは全て、同じセルジオマシャドという人で、この人自身汚職に関わっていたそうなんですが、司法取引によって自分は告発を免れたらしいです。 まだまだこの捜査も終わりに向かわないらしく、暫定大統領のテメル氏自身の立場も危ういみたいです。

ただ、この司法取引をした最高裁判所は前政権のディルマ大統領に任命されているそうで、ディルマ大統領弾劾の際にも、ディルマ大統領に有利になるような決定を何度かしているんですね。 前々からずっとあったこの汚職事件捜査が今になって実際に行動に出ているのは、そのためかもしれません。 ちなみにテメル氏は、民主運動党で、ディルマ大統領の労働党とは別です。

今のところそれなりに高支持率を維持している(と何日か前に書いた)アルゼンチンと違い、ブラジル暫定政権の支持率は36パーセントぐらいに落ち込んだと報道されていて、逆に不支持は55パーセントにまでなっているそうです。 でも最初から選挙で選ばれた政権でもなく、白人中年男性のみの内閣に反感が強かったのと、このテメル氏自身、世論の勢いで大統領になっただけの人で、2003年に43歳年下で当時19歳だった女の子と結婚したりとあまり人気なかったんですよね。 まあ汚職事件がどうであれ、避けられない運命を辿っているのかもしれません。 国民からしたらたまったもんじゃないと思いますが・・・。

6月16日 若者のメディア関心

ロイターインスティチュートより

今日のニュースは最初ツァイトで見たんですが、オクスフォード大学の一部のロイターインスティチュートというところで毎年若者のニュースに対する関心と、どのように若者がニュースを得ているか、というのを調査しているらしいんですよ。 国別に調査してあったんですが、かなり幅広く良く調査されているんでよかったらリンク先の原文も読んで見てください。

まずメディアに対する考え方なんですが、日本の若者は他の国に比べてメディアに対する信頼度がかなり低いようです。 ニュースが信頼できる、と答えたのは半分にも満たず、新聞記者が信頼できると考えているのは五人に一人。 確かに吉田調書の話なども大々的に取り上げられていましたからね。

この報告書によると、日本のニュース消費で特徴的なのが、印刷されたメディアが占める割合の大きさだそうです。 確かに、世界で最も発行部数が多い新聞って中国の新聞でも英語圏の新聞でもなくて、じつは読売新聞で、次に朝日新聞らしいんですよ。 そのかわりに、オンラインのニュースはあまり発展しておらず、印刷物離れが強い若者にとっては、ニュースを得るのに障害になっているようです。

さて、オンラインのニュースの情報源を見てて圧倒されたんですが、日本では圧倒的にヤフーニュースが強いんですね。 確かに、日本からの留学生同士の会話で、ヤフーニュースの話題が上がっていることが多いな、とはおもっていたんですが、ドイツのように様々なサイトが同じぐらい読者がいるのに対し、日本のヤフーニュースの独占の仕方は目を見張るものがあります。

そして、テレビのトップ、オンラインの2位にNHKがついています。 最近公平性が疑われているNHKですが、やはり国民の間には深く根付いているんですかね。

さて、こんな言い方をするのもおかしいかもしれませんが、ドイツって戦後のイデオロギー転換、プラザ合意後の高度経済収束、東西統一ショックの克服、グリーン革命、さらにリーマンショック克服などを経た政治大国じゃないですか。 やはりそれほどニュースの消費の仕方も違うんだろう、と勝手に思っていたんですが、このレポートを見る限り、ニュースの入手の仕方も、情報を得る頻度も、ニュースに対する信頼度も、実は日本とあまり変わらないようです。

逆に、このリポートの99ページ目に、「ニュースに何らかの形で寄与する」という人の割合は何と日本が最下位です。 さらに、その前のページに「ソフトニュース」「ハードニュース」というののカテゴリーがあって、ソフトニュースというのは芸能情報、ライフスタイルなどで、ハードニュースは政治、国際問題などらしいんですが、ソフトニュースに関心がある人の割合は日本が全世界で最も高く、逆にハードニュースに興味がある人の割合は全世界で最も低いです。 なんだか、やはり政治ができない理由がここにあるように見えます・・・。

6月15日 EUローミング料金引き下げ

ロイター通信より

日本だとあまり馴染みのない話なのかもしれませんが、国境がないここEUでは外国にいたりきたりすることが結構多いんですよ。 例えば僕なんかの場合ドイツに電車で行ったりすることが多いんですが、交通手段が何であれ、身分照明の必要などは基本的にはないため、あまり国境を超えた、という感覚はないんですね。 ただ、一つだけどうしても国境を超えた時に注意しなければならないのが携帯電話。 僕のようにフランスの携帯電話を契約している場合、ドイツに行くと別料金が取られます。

国境を消していくことを目標としているEUとしては当然問題なので、このローミング料金を少しずつなくしていき、来年には完全撤廃する予定だそうで、この度、事業者同士にかかるローミング量の値引きを検討し始めたそうです。

現在他の国の事業者の回線を使った場合、電話の場合1分あたり5セント、SMSは一通あたり2セント、ネット接続は1メガバイトあたり5セント支払うことになっているらしいんですが、これがそれぞれ4セント、1セント、0・85セントにまで下げられるそうです。 ネット接続はかなり下がりますね。

ここで問題になってくるのが、外国からの観光客などが多い、スペインやフランス、ギリシャなどだそうで、このように変えられてしまっては元が取れないそうです。 まあ特にこの南国では北からのお金が欲しいところでしょうからね。

実際普段使っている携帯電話が外国でも使えるようになったらいいですよね。 そういう人が増えていっていることを考えると、EUとしてはどうしても解決しなければならない問題のようです。

6月14日 イギリスEU離脱

ガーディアンより

ここのブログではほとんど書いていなかったイギリスEU離脱の話が現実味を帯びてきたので、やはり取り扱うことにしました。 この件に関しては日本でも報道されているようなんですが、なぜかあまりちゃんとは情報が届いていないですよね。 簡単な話、イギリスがEUを離脱した場合、完全に別の国、ということになるので現在欧州議会や、欧州裁判所で決められたことはイギリスでも適用されていたのが、今後適用されない、ということになり、完全に独立した国になる、ということになります。

なぜそもそもイギリスがEUを離脱したいのかというと、EUでは2000年代ぐらいから積極的な移民受け入れを進めていて、特に東ヨーロッパからの移民などがかなり増えていたんですよ。 その結果、イギリスの人口のうち実に8パーセントを外国人が占めているらしいんですよ。 この数字も、フランスやドイツが10パーセント前後であることを考えるとそれほど驚きでもないんですが、どうやら「外国人に職を取られる」なり「外国人が犯罪を起こす」なりの恐怖を仰ぐ宣伝文句が売れ、瞬く間にEU離脱派の人気が上がったようなんです。

逆に経済に関してはほぼ間違いなく、短期的にも長期的にも悪影響があるようです。 この件に関して不思議なのが、普通政治的決断が経済に及ぼす長期的な影響ってわからないもんなんですよ。 にもかかわらずイギリスがEUを離脱した際の影響はまずまず間違いなくわかっているようです。

この話が持ち上がり始めた1年前ぐらいは、誰もイギリスEUの可能性を信じていなかったんですが、なんとこの週末のアンケートでは離脱派が7パーセントものリードをしていたそうです。 当然かもしれませんが、キャメロン首相も、最近労働党の党首になったジェレミーコービン氏もEU離脱に反対しています。

さて、今日報道しているのは当然イギリスのEU離脱の話なんですが、僕が本当に見て欲しかったのは、上の写真です。

画像をクリックしてリンク先に飛んでいただければわかると思いますが、これはドイツの大衆紙シュピーゲルの今週号です。 ドイツ語で大きく書かれているタイトルですが、その上の小さい英訳の通り「行かないで」とかかれています。

かつての敵国同士、ましてやイギリスのEU離脱が決まった場合、ドイツよりも圧倒的にイギリスの方が苦しむのに、ドイツではそんな決断をするイギリスを笑ったりせずに、率直に行かないでほしい、と言っています。 どこの国でも、他の国が自分の国に不利になるようなことをしたら怒りをぶつけるような記事を書くじゃないですか。 でもそんな感情が物事を解決することってないですよね。 それでも弱気な記事を書いたら誰にも買ってもらえないため、ほとんどの新聞がそういう記事を書くじゃないですか。

でもちょっと考えてみてください。 不完全ながらもEUはちゃんと存在し、それぞれの国が良き社会を目指して頑張っているわけじゃないですか。 そう信じて放った「行かないで」の一言は果たして弱音でしょうか。

戦後、ストップアンドゴー政策ののち、サッチャー政権で銀行と軍需以外の産業を失い、ERMからユーロ導入を目指した結果、ポンド危機でかえってユーロから遠のいたイギリス。 今政治の機動力になっている「外国人に対する恐怖」で、また戦後の一コマを作るようです。

ただ、勇気ある行動とは、その幻想の恐怖に負けず、さらに弱音と取られるかもしれないリスクを冒してでも伝えたいメッセージを届ける、そういうものじゃないでしょうか。

6月13日 アルゼンチン新政権その後

エルパイスより

金曜日にサッカーのヨーロッパチャンピオンズリーグが始まったんですが、今年の開催地はなんとフランスで、サッカーの試合会場があるリヨンは今日、各国から来た人たちでごった返しています。 それだけならまだいいんですが、さらに現在 ジャズフェスティバルかなんかも開催されていて、しかも、フランス全土に及ぶ労働法改正に反対するストライキが行われているんで、ものすごい混乱に包まれています。

フランスの労働法の話が最終的にどういう風に落ち着くかはわからないんですが、まずまず確実に次の選挙でオランド大統領が再選されるっていうことはないっぽいんですよ。 それでじゃあ誰を大統領にするのか、っていう話にはならなくて、多分オランドでなければ誰でもいい、っていう前回サルコジが再選しなかったのと同じような理由で、オランドが再選しなさそうなんですが、半年ぐらい前のアルゼンチンの選挙でも同じような状況だったわけじゃないですか。 あの時に大統領になれたマクリ氏なんですが、なかなか難しい道を行っているみたいです。

去年の12月のアルゼンチン大統領選挙ですが、12年間の左寄り政権、というか具体的キルチネリズムと呼ばれるキルチネル夫妻の政治が最終的に2001年の財政破綻を思い出させるような結果になり、マクリ氏が当選しました。 でもアルゼンチンもブラジルと同じような状況で、政権交代したのはいいんですが具体的な策があったわけでもないみたいなんですよ。 当然経済の状況はそれ以来悪化し続けていて、政権交代してからのインフレ率は40パーセントを超え、アメリカではベネズエラに次ぐインフレ率の高さだそうです。

アンケートで「1年前よりも今の状況のほうが良いと思う」という質問では、そう思っている人は当然国民の9パーセントほどしかいなかったらしいんですが、不思議なことに、「1年後の状況は今よりも良くなっていると思うか」という質問に対しては65パーセントがそう思っている、ということだそうです。

どうやらこの期待がマクリ政権を延命させているようで、マクリ氏自身パナマ文書に名前が現れたことから責任が追及されていたにもかかわらず現在の支持率も60パーセントほどあるそうです。 ただ、上にも書いた通り、インフレがあり、さらに新政権が発足してから新たに140万人ほど貧困層に加わったそうなので、今後、結果が出せなければものすごい反発が来そうです。

6月12日 ブラジル新政権その後

UOLより

ブラジル暫定政権が誕生してからちょうど30日が経ったそうです。

暫定政権の閣僚が全員白人の中年男性っていう話はしたじゃないですか。 その後、汚職の疑いをかけられていた閣僚のうちの一人が他の閣僚との会話を隠れて録音し、その中に明らかに汚職に関わっていた発言があったことなどから、すでに暫定内閣のうち2人更迭されているわけなんですが、それ以来もともと予想されていた通り、画期的な政策が発表されることもないみたいです。

そもそもこの暫定内閣も弾劾裁判が終わるまでの最大180日間しか続かないため、成果を出すのはほぼ不可能な上に、選挙で選ばれた内閣ではないので、支持率は下がり続けているようです。

先週木曜日に行われたアンケートによると、国民のうち54・5パーセントは弾劾裁判にかけられているディルマ大統領より何もよくなっていない、と思っているみたいです。

ただ、ディルマ大統領が復帰する可能性も低いようなので、弾劾裁判後の選挙でかなり混乱しそうですね。

原材料の価格の低下、インフレ、国有石油会社の汚職事件、ジカ熱、さらに今年はオリンピック。 今年のブラジルの混乱は凄そうです。

6月11日 遅延するドイツの鉄道

ガーディアンより

ICE 3 Oberhaider-Wald-Tunnel ドイツに行ったことがある方はご存知だと思いますが、右に写っている写真は日本でいうと新幹線に当たるドイツのICEです。

ドイツっていうと几帳面なこととかで有名じゃないですか。 ドイツ人と待ち合わせとかして遅刻するとすごいイライラされるんですよ。 そんなドイツ人なんですが、実は鉄道だけは話が違うんですよ。

去年一年間のドイツのすべての電車の遅延を足すと、なんと2910万時間にもなるらしいんですよ。 シュピーゲルの報道によると、長距離列車のうち3本に1本は遅延しているそうです。 ちなみにドイツ語版ウィキペディアによると、日本の新幹線は1分遅れたら遅延、と定義されているのに対し、ドイツのICEは6分から遅延扱いになるそうなので、日本の計算方式だと3本に1本とかいうレベルじゃなさそうですね。

ドイツで電車に遅延があった場合、だいたい説明なしで単純に「30分遅延しています」というアナウンスが流れるだけで、原因は説明されないんですが、このガーディアンの記事によると、ドイツの鉄道は十分な投資がされずに、今でも19世紀の信号機が使われていたりするらしいんですよ。 レールの質などもかなり悪くなっていて、通常の最高速度が時速190キロメートルほどなのも、部分的にはそれに起因するみたいです。 (ただ、シーメンスでICEの製造に関わっていた僕のバンベルクのホストファザーの話によると、最高速度が低いのは、ドイツの都市間の距離が小さく、加速と減速を繰り返すとエネルギーが無駄になるから、ということだそうです。 確かにドイツらしいとも言えます)

鉄道だけ、と上に書いたんですが、実は他にもところどころでドイツって意外と適当なんだな、っていうところもあるんですよ。

よく話に出るのが、ベルリン国際空港。 ベルリンって戦前には4つ空港があって、ベルリンがソ連、合衆国、フランス、イギリスに分断された際に、それぞれの統括地に一つずつ空港があったんですが、戦後、新たな空港が二つ造られ、元々あった空港はベルリン中心の近くにあったテンペルホーフ空港を除いて全て閉められたんですよ。 と、いうわけでわりと最近まで空港が3つあったわけなんですが、このうちの一つ、シェーネフェルト空港を拡大し、国際都市にふさわしい大きな国際空港を作るっていう計画ができました。

1997年に最初に作られた計画では2007年に開業で、総工費は現在の価値で7億7000万ユーロ(1000億円弱)と見積もられ、まずテンペルホーフ空港を閉鎖したんですが、その後、防災機能、担当者不在(家で別の仕事をしていた)、設計上エアバスの機体が利用できない、駅と空港をつなぐエスカレーターの段数が足りない、雨が空調システムに直接入る、木が1036本間違った場所に植えられていた、駐車場の中を通る電気ケーブルがむき出し(駐車場の屋根を突き破ったそうです)、消防署との交信機能がない、などなどの問題が発覚し、現在、正味費用が54億ユーロに膨れ上がり、果たしていつ完成するのか誰にもわからない状況になっているんですよ。 ちなみにかなりの数の政治家の汚職が絡んでいたようです。

他にもハンブルクのコンサートホールや、シュトゥットガルトのトンネル(この件に関しては多分そのうち記事を書きます)も同じような運命を辿っているようです。

汚職の問題が絡んでいたベルリン国際空港は別問題なんですが、なぜドイツのインフラ整備にこれほど問題があるか、というと、ドイツは25年ほど前に東西統一したわけじゃないですか。 当然社会主義だった東ドイツは西ドイツほど発展しておらず、中央政府としても東ドイツに投資するのを最優先していたところから来るらしいんです。 もはや東西の差もだいぶ埋まってきたので、そろそろ方向転換するところみたいですね。

僕自身、ドイツにいた頃は電車の遅延にだいぶ悩まされました。 特にフランスにいた彼女と遠距離恋愛してた時は、2ヶ月に一回ぐらいフランスに行っていたんですけど、乗り換えしなきゃいけないわけじゃないですか。 僕の電車が遅延していたからって次の電車が待ってくれているわけじゃないですよ。 そのため、乗り換えに一時間ぐらい余裕を入れておかないといけなくて、かなり時間を無駄にしていました。

なんにせよ、ドイツではこういった意外なところで落とし穴があったりします。 ドイツに行く際には気をつけてください。

6月10日 イタリアの青少年

ANSAより

いじめの問題とかって昔からずっとあるわけですが、どういうわけか年々悪化していっているような気になりませんか? 実は2010年の文部科学省の発表によると、少なくとも学校が認知しているケースに関しては、年々いじめは減っていっているみたいなんですよ。 これって社会全体が近年いじめに対して敏感になっていることを考えるとすごいことですよね。 日本で少なくなっていっているのはいいんですが、イタリアでは青少年の問題がそれなりに深刻みたいです。

イタリアには14歳から17歳の子供が230万人ほどいて、そのうち1割弱が外国人らしんですが、お酒かタバコ、マリファナを使用している割合が63・4パーセントにもなるそうです。 まさか日本ではそんなことはないだろう、と思って調べてみたら厚生労働省の発表によると、ここ20年ほどで一気に飲酒する割合が下がってるんですね。 一番割合が高い高校三年生男児でも半数程度みたいです。

賭博に関しても全体の1割強がやっているらしいんですが、これに関しては、グーグルで検索しても見つからなかったので、そもそも調査していないみたいです。 確かに日本の場合、国が提供する賭博と麻雀ぐらいしか根付いてないですからね。 青少年になるとほとんどいないのかもしれません。

ちなみにですが、僕の周りにも麻薬を使っている人は結構いるんですよ。 はっきり言ってコーラを飲むぐらいの感覚で使いますからね。 今年のYFUのコースでも日本の高校生にどういう風に麻薬と付き合っていくか教えるのが難しくなりそうです。 (ちなみに右の写真は一昨年のYFUのコースの写真です)

6月9日 テスト採点のバイト

シュピーゲルより

Participantes do Enem 僕がいたドイツの高校はクラス全体に18人しか生徒がいなかったんで、宿題なりテストなりを先生が採点すること自体はそれほど大変じゃなかったと思うんですが、日本の場合1クラスに40人ぐらい生徒がいたりするわけじゃないですか。 テストならともかく、作文を書かせたりすることはできないですよね。

合衆国も同じような状況なのかもしれませんが、そのためか、先生の代わりに採点をするバイトを斡旋するベンチャー企業が登場したそうです。

対象となるのは教職課程に通う学生で、一時間約10ドル(1000円強)ほどだそうです。 先生が学生を選び、生徒の課題、例えば作文なりをスキャンして送ると、3、4日後に採点されて戻ってくるんだそうです。

ただ、残念ながら国によっては(例えばドイツは)作文をスキャンして他人に送ることに個人情報保護の観点から問題が出るため、このようなバイトはできないようです。 日本も個人情報にはうるさそうですからできなさそうですね。

さて、大学生のアルバイトなんですが、僕がいたゲッティンゲン大学の物理学科では基本的に全員演習のコースのバイトをやっていたんですよ。 どういうことかというと、まず教授による講義があるじゃないですか。 その講義に関連した内容の演習問題を毎週3問なり4問なり教授が作り、学生がその問題を解いて、チューターが採点し、演習の時間に話し合う、っていう仕組みになっていたんですよ。

この仕組みに関して時々思うんですが、日本の場合、大学のどの専門分野にしてもその分野を生かしたアルバイトができる、っていう人はほとんどいないわけじゃないですか。 逆に高校生の側は高いお金を出して塾とかに通っていますよね。 そんなことするぐらいだったらいっその事、放課後の演習時間みたいなのを作って、例えば英語の時間には英語専門の大学生に来てもらい、大学生1人につき数人の生徒をつけて授業をしてもらう、ってしたらすごい効率よさそうじゃないですか。

と、いうわけで僕のこのプランがどれだけ現実的か、というのを簡単な計算で説明すると、矢野経済研究所の発表によると、2014年の学習塾・予備校などの教育産業市場規模は9380億円だったらしいんですよ。 ここではあえてこの規模を小さく見積もるために英会話などの語学教室、eラーニングは除きます。

次に、文部科学省の発表によると、現在日本全体の中学生、高校生の総数はおよそ680万人ぐらいだそうです。

さて、ここで仮に7人の生徒につき1人チューターとして、1年につき40週間、時給1000円で大学生に来てもらった場合、一体この教育産業市場の分のお金をつぎ込んだら、週に何時間分の演習がしてもらえるのか、というのを計算すると、938,000,000,000円/(1,000円x(680,000,000人/7)x40週)=23時間、とでました。 要するに、現在学習塾・予備校に使われている分のお金があれば、日本全体の中学生高校生7人あたりに1人大学生に来てもらい、週に23時間分の演習がしてもらえる、ということになります。 1日5時間近いですね。 中学生高校生4人なり5人なりに1人大学生に来てもらって、もう少し短い時間にする、でも十分成り立ちそうです。

クラスに40人生徒がいる中で、英語で発言するのなんか不可能に近いじゃないですか。 でも、もし5、6人ぐらいの小さなグループだったら、そういう対話形式の作業もできそうです。

ここでは英語の話をしましたが、例えば公民や、国語などでも、そういう小さなグループで話し合いができたら、生徒としても学ぶことが多そうです。 さらに、現在マクドナルドで働いているような大学生に、専門分野において働いてもらう、という面でもプラスな部分が大きそうなんですがね。

6月8日 EUのEU離れ

ルモンドより

european-union-flags-olga, olga shulman lednichenko, lednichenko, lednichenko-olga, olgalednichenko, lednichenko-olya, olya lednichenko, IMGAES AND PHOTOS OLGA LEDNICHENKO イギリスがEUから抜けるかどうか決める国民投票まであと二週間弱にまで近づきました。

最初にEUができた頃から、この組織自体長続きしないと言われていましたが、ヨーロッパの経済危機が来てから、北の国が政治的政策を押し付けるような体制になってから、EU内ではEUに反発する意見が強まってきているようです。

特にEUに対する反感が強まっているのはギリシャとフランスだそうで、EUに対する好感を持っているのはそれぞれ国民の27パーセントと38パーセントだけだそうです。 フランスに関しては経済危機が始まった当初は特にEUに対して反感を持っていなかったようなんですが、ここ数年で一気に悪化したみたいですね。

逆に、意外にも反EU的な態度を最近見せ続けているポーランドとハンガリーの国民が一番EUのことを好意的に思っているようです。

不思議なことに、フランスはEUに対する反感を持ちながらも、EUの結束が深くなることを望んでいるようです。 今のやり方には文句があるけど、問題なのは経済危機に対する対応の仕方なだけで、EUとしてはやっていきたい、ということかもしれないですね。 逆にハンガリーやオランダの国民は、これ以上EUの力が強くならないほうがいい、と考えているようです。 確かにオランダは10年ほど前に、最初にEU憲法を拒否した国で、最近の難民問題でもドイツとは異なった判断をしているみたいですからね。

ちなみに、それぞれの国で左寄りの人たちがEU派なのは言うまでもないかもしれませんが、実は世代間でもかなりの幅があって、イタリアなどの国以外全ての国で、主に反EUなのは50代以上で、若者はEU派が占めているみたいです。

結束、反結束に関しては、確かに共通の通貨が導入されているにもかかわらず、各国の財政は各国の政府が担っている、ということなどにちょっと無理があるのかもしれません。 現在の中途半端なままではダメで、しっかり結束するのか、それともやめるのか、という選択してほしいという声かもしれないですね。

6月7日 コロンビア州の最低賃金

ロイター通信より

Raise the Minimum Wage日本の最低時給は東京都の907円をトップに、それぞれの都道府県で700円ぐらいじゃないですか。 合衆国では合衆国全体で7ドル25セント(約780円)と決められているんですが、どうやらこの数字はある程度の指標ぐらいでしかないらしく、実際にはそれぞれの州で額が決まっているそうです。 今日、コロンビア州では州の議会で最低時給を15ドルにあげるかどうかが決められるそうです。

いきなり現在の10ドル50セントから15ドルにあげるわけにはいかないので、2020年まで1年に1ドルずつ上げていくことにするそうです。 当然反対意見もあるんですが、その多くは、失業率が上がってしまうということを前面に出しているみたいですね。

さて、日本でもよく言われるこの失業率の議論なんですが、ウィキペディアの記事などを見てもわかる通り、確かに1990年ぐらいまで経済学者の間でも最低賃金をあげれば、失業率が上がるというのが定説として信じられていたものの、実際には本当に失業率が上がるのかどうかははっきりとはわかっていないようです。 失業率が上がらない理由はいろいろあるみたいなんですが、一つには、低賃金の労働者の給料が上がれば、労働者自身の生産性、また雇う側の生産性も上がる、ということ。 さらに、社会全体で言うと、底辺層の底上げにつながるため、インフレが起こるということ(特にこの場合のインフレは、低所得層が苦しまないインフレということになりますからね)。

何ヶ月か前に国会答弁で安倍晋三が「パートの時給が1900円」と発言したことが報道されたようですが、日本では大企業をいかに救うかが話し合われるばかりで、政治家が真面目に低所得層のことを考えることはないみたいですね。 ただ、日本の国民総生産の60パーセントを個人消費が占めていることや、そもそも日本のテクノロジーの発展自体、国内の消費によってこれまでずっと支えられていたことを考えると、最低賃金をこのままにしておくのは危険かもしれません。

さらにアベノミクスのインフレ2パーセントですが、個人消費を伸ばさないで達成しようとすること自体、非常に難しい気がするんですが、どうなんでしょうか。

6月6日 ラマダンと受験

ルモンドより

Prière de Tarawih dans la Grande Mosquée de Kairouan. Ramadan 2012さすがに最近ラマダンがイスラム教徒の断食のことをさすことを知らない人はほとんどいないと思いますが、具体的にどういう風な仕組みになっているかってちゃんと知っていますかね。 簡単に言うと、太陰暦で1ヶ月間、日の出から日没までお酒、食事が禁止されるわけなんですが、太陰暦、ということで毎年太陽暦と少しずつずれていくんですよ。

さて、今年は今日の月曜日から始まったんですが、その結果、今年は非常に特殊なことになっているんですよ。 まず一つ目にヨーロッパの国々は夏の間は日が長いじゃないですか。 なんと断食の時間が場所によっては19時間ほどになるらしいんですよ。 それにくわえて、ヨーロッパは学年末テストの期間。 人によっては大きな影響が出てくるかもしれない、ということらしいです。

では一体どうするのか、ということになるわけですが、イスラム教徒って人によってバラバラで、例えば、イスラム教ではアルコールが禁止されているはずなんですが、ガンガンに飲む人もいたりするわけなんですよ。 それと同じような感じで、まずそもそも断食をするかどうかというの判断が分かれるようです。

次に、例えば学年末試験が偶然朝だけ、などという場合には、なんとかやり通す、という人もいるみたいです。

さて、それでも解決しない、という場合には、ラマダンを後に延ばす、というのがフランスのイスラム連邦委員会(?)で許されているそうで、テストが終わり次第、他のイスラム教徒に遅れて断食を始めるそうです。 そもそも妊婦や老人、旅人、子供などには断食が課されないそうなので、後に延ばすぐらいいいだろう、という判断みたいですね。

毎年少しずつ時期がずれる、と書きましたが、今年のラマダンは過去33年間でもっとも日が長い時期に当たるそうで、イスラム教徒も相当苦しむことになるみたいです。

6月5日 中国の近視問題

澎湃新聞より

Myopia Short-sighted Simulation 最近は高校ぐらいになるとかなりの数の人がメガネやコンタクトを使っていますよね。 ここのサイトによると1950年ごろは、高校生の12パーセント程度しか近視じゃなかったそうなんですが、2012年には64パーセントほどになっているそうです。 テクノロジーの発展に伴って、目を使うことも多くなり、近視がひどくなったようなんですが、中国でも同じような問題に悩まされているようです。

2012年における近視の5歳以上の中国人はなんと4億5000万人。 次元が違いますね。 特に若い世代でひどいことになっているらしく、2020年には7億人に到達すると予測されているそうです。

経済規模も6800億元(約11兆円)ほどになっているそうで、GDPの1・3パーセントほどを占めているそうです。

日本の近視も実はこっちではそれなりに有名で、ヨーロッパで使われているコンタクトの多くが日本から来ているんですよね。 ヨーロッパでも視力低下が問題になっていますが、日本や中国ほどではないみたいです。 ただ、僕の場合高校受験の時に一気に視力が落ちたんですよ。 アジアの勉強の仕方を変えるだけでもそれなりに視力低下防止につながる気がするんですが、どうですかね。

6月4日 スペインのオンライン新聞

ノイエ・チューリヒャー・ツァイトゥングより

何ヶ月か前の僕の記事で、ニューヨークタイムズとエルパイスが互いに批判しあっているような話を載せたじゃないですか。 あの時は南アメリカの覇権を争った記事のような書き方をしたんですが、確かにスペインにしろイタリアにしろフランスにしろ、ラテン系の国はなぜか政権批判がそれほど強くないんですよ。 ただ、汚職に政治不信がスペインで続いているっていう話は何度か書いているじゃないですか。 それに対応してか、政権批判を堂々とできるオンライン新聞が続々現れてきているらしいです。

そもそもスペインでは経済危機が始まってから、記者が1万2000人職を失い、新聞社が360社も潰れたそうなんですよ。 そんな中、オンライン新聞に関しては500社ほども増えたそうで、着々と勢力を伸ばしているようです。

なぜ大きな新聞会社に政権批判が堂々とできないかというと、どうやら経済危機が来た際に、銀行からかなりの額を借りざるをえなくなっていたんですよ。 ところがこの銀行というのが既に汚職で有名らしいんですよ。 そのため、政権と間接的につながっているようです。

ただ、これまでのところ、多くのオンライン新聞にははっきりとしたイデオロギーがないことから、これからどのように発展するかが重要になってきそうです。

6月3日 ホメイニとカーターのやり取り

BBCより

Roollah-khomeini イランでイスラム革命が起こったのは元々イギリスと合衆国がイランの石油を独占していたことに民衆が反発したことに由来している、ということになっているじゃないですか。 当然歴史上の認識としてはイスラム革命前のレザ皇帝政権が親米親英政権となり、その後のホメイニ師率いるイスラム共和国の政権と米英がコミュニケーションをとるということはなかった、ということになっているんですが、最近公開された合衆国内部文書で、実はイスラム革命の時に、ホメイニ師と、合衆国ジミーカーター大統領の間でやり取りがあったことが明らかになったそうです。

それによると、イスラム革命が始まり、レザ政権が崩壊する直前に、ホメイニ師の側からジミーカーターに「もし軍隊を静めてくれれば、民衆は静める」というメッセージを送っていて、その後、カーター氏の勧告により、レザ皇帝はイランを去り、イスラム共和国が成立します。 ちなみに、軍隊を合衆国が静めるとどういうことか、というと、一応名目上はレザ皇帝が政治をしているということになっていたんですが、合衆国の傀儡政権であることは誰の目にも明らかで、特に軍隊は合衆国の監督で動いていたそうで、イランの政府が何と言おうと、合衆国に頼んでしまった方がことが早く進むわけですね。

この記事の中では、ホメイニ氏はソ連からの影響力を弱めるために合衆国の力が必要だ、ということを言っていて、合衆国の側も同じことを考えていたのかもしれませんが、結果的にイランは完全に合衆国から離れ、現在ではロシアとの協調路線を取っています。

不思議なことに、そもそも当時イスラム革命が始まった原因そのものが合衆国とイギリスだったわけじゃないですか。 当然合衆国としても、イランが反米方針を進む上で、ロシアの側につくことは見え見えだったと思うんですが、この公文書が示すところによると、そう知りつつイスラム革命をあえて成功させたように見えます。

また、イスラム革命が原因となって始まったイラン・イラク戦争ですが、イラン・イラク戦争と世界的には呼びつつも、現実にはイランが全世界と戦っていたわけじゃないですか。 しかもカーター大統領の次に政権に就いたレーガン大統領はソ連を崩壊させるのに成功した大統領で、さらに当時の合衆国は敵なしの状態だったわけで、おそらくイランの新政権を潰そうと思えばあっさり潰せたと思いますが、あえて潰さなかったようにも見えます。

6月2日 ブラジルの経済成長率

エルパイスより

右のグラフは1960年ぐらいからの日本とブラジルの経済成長率を表しているんですが、ブラジルも高度経済成長の日本に負けないぐらいの経済成長をしていたわけじゃないですか。 夢の国、ブラジルという感じだったわけですが、ここ数年もそれなりに経済成長をしていたわけですよね。 特にここ数年はマイナス成長をすること自体ほとんどなかったんですが、今年の上半期はなんと5・4パーセントのマイナス成長になったそうです。

元々の原因は原油や鉄鋼などの原材料の価格の低下から来ていたわけじゃないですか。 それにしても5・4パーセントのマイナス成長とは凄まじすぎますよね?

どうやらこの上半期のマイナス成長は、ディルマ(前)大統領の弾劾裁判による経済の不透明さから来ていたようで、下半期にはそれなりに持ち直すことが期待されているようです。

ただ、暫定政権が始まってから3週間ほど経つわけなんですが、実はここの記事などにもあるように、すでに二人目の大臣が更迭されているんですよ。 なぜかというと、僕も先月書き込んだんですが、閣僚のうち、汚職が疑われている一人が司法と取引したらしく、他の閣僚との会話を録音していて、その中に「早くディルマ大統領を弾劾しないと、この汚職捜査が終わらない」という内容が含まれていて、その内容がメディアに渡ったことから、批判が相次いだわけなんですね。 そのことを考慮すると、今後政権が安定して運営される見込みは少なく、経済にも余計な影響が及びそうです。

6月1日 パリの大気汚染対策

ルモンドより

Beijing Air Pollution... (12691254574) 日本人からすると、大気汚染といえば東京や、大阪なんでしょうか。 ヨーロッパの街というとクリーンな気がするかもしれませんが、実はNumbeoの情報によると、2015年の一年間で日本で一番大気汚染が酷いのは大阪で、続いて東京なんですが、それでも世界の街のランキングではそれぞれ226位と296位なんですよ。 有名なところだと、それより上にイギリス、ロンドン(210位)、ポーランド、ワルシャワ(196位)、オランダ、ロッテルダム(190位)、フランス、ボルドー(183位)、ギリシャ、アテネ(182位)、スペイン、マドリッド(174位)、フランス、パリ(148位)、フランス、マルセイユ(132位)、イタリア、ミラノ(105位)、イタリア、トリノ(80位)、ロシア、モスクワ(60位)、イタリア、ナポリ(30位)などがあります。

ちょっと大げさに有名どころは全部あげてみたんですが、なんにせよ、ヨーロッパの街って意外と空気はきれいじゃないんですよ。 特にパリの大気汚染は時々ひどくて、大きな道に行くと、通りの反対側を見ただけで汚染が見えたりします。

そのため、パリでは大気汚染を減らすために車の制限をかけることにしたそうです。

日本の車検って結構高いんでしたっけ? 日本では車検の際に車を買い替えてしまうっていう人が多いみたいなんですが、こっちの車検は8000円ぐらいなんですよ。 そのため、かなり古い車を使っている人も多いんですね。

確かに古い車は燃費が悪いらしいので、来月7月1日から、1997年以前に製造された車は、朝8時から夜8時までパリ中心を走れなくすることにしたそうです。 同じく二輪の車に関しては1999年以前製造のものが対象になるとのこと。 すでに大型車に関しては去年の9月からこの規則が始まっていて、2001年以前に製造された車はパリ市内を走れなくなっているんですよ。

でもなんといっても現在標的になっているのがディーゼル車。 フォルクスワーゲンのディーゼル車に排気ガス不正以来一気に加速しましたからね。 2020年までにディーゼル車は消えることになるみたいです。

Paris Autolib 06 2012 Bluecar 3142 さて、東京都はディーゼル車規制条例を出して、あとはほったらかしだったじゃないですか。 パリは、車を使わなくなった人に、Autolib'っていう車シェアのサービスの半額券を配っているそうです。 Autolib'って何?っていう方に簡単に説明すると、最近日本でもレンタサイクルって流行っているみたいじゃないですか。 もちろんフランスにも同じシステムがあるんですが、パリやリヨンにはレンタサイクルだけでなく、車のシェアもあって、右の写真に出ているような車が街のいたるところにあるんですよ。 市が全て管理しているんですが、会員制で、契約にもよるんですが、基本料金は月額およそ1500円ぐらいで、運転すると30分で700円ぐらいの使用料が取られます。 使用後は、これ専用の駐車場に駐車して、電源ケーブルを入れます。

また、自家用車を手放す場合には、Autolib'だけでなく、電気自動車を購入する人、レンタサイクルのカードを作る人、電気自転車を買う人、公共交通機関のカードを作る人などなどにも市からの援助が出るみたいです。 むしろそんななら1997年以前の車を持っていた方が得な気がする 笑

パリの大気汚染はとにかくここ数年ひどくなっていて、去年ぐらいから、自動車のナンバープレートの終わりが奇数の車が走れる日と、偶数の車が走れる日を作るなどの対策がとられてたりしてたんですよ。 本来は綺麗な街なのにもったいないですね。