プロフィール

さて、僕の人生を大雑把に見ていくとこんな感じになります

1988年 神奈川県生まれ

2004年 ドイツ、バンベルクに長期留学

2007年 ドイツ、ゲッティンゲン大学物理学科入学(2010年学部卒業、2011年春ポーランドにドイツ語教員として派遣)

2011年 フランス、国立応用科学院リヨン校留学

2012年 ゲッティンゲン大学修士過程修了とともにフランスから日本へ自転車での旅

2013年 フランス国立応用科学院博士課程

2015年 ブラジル出張

2016年 博士課程修了

2017年 ドイツ、マックスプランク研究室にてポスドク

世界のニュース紹介のスピリット

「自分だけにしかできないこと」みたいな考え方は、僕はあまり好きじゃないんですが、最近下の条件をすべて満たすのはかなり少数の人だけかもしれないという仮定を立ててみました。

  • 11ヶ国語話せる(日本語、ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、オランダ語、ポルトガル語、中国語、ロシア語、ペルシャ語、ただしペルシャ語に関しては読めない)
  • 政治が好きで21世紀に入った頃からほぼ毎日ニュースを一通り読んでいる(特に最近はペルシャ語以外全言語で読んでいる)
  • ユーラシア大陸とブラジルを、観光ではなく、現地の人の視点から見ている

というわけで今年(2015年)の8月から世界各国の新聞記事紹介をすることにしました。

さて、これにはいろいろ僕なりの目標があるわけなんですが、まず一つ目に重要だったのが、僕が毎日多大な時間を潰している新聞記事のスクラップノートを作ることと、日本語の文章をまともに書けるようになること。

二つ目に、世界がどのように動いているかはっきりわかるブログを作ること。

どういうことでしょうか

簡単な例を挙げてみましょう。 例えば今、「サウジアラビアが軍事費を増額」というニュースが飛び込んできたとします。 何が最初に思い浮かびますか? おそらく

1、イエメンのシーア派の武装組織を潰すため
2、合衆国とイランの関係回復に合わせて、自国だけで対イラン線を張る
3、シリア(ここはいろいろ可能性がありすぎるんで「シリア」だけに省略)

などが思い浮かぶんじゃないでしょうか?

ただ、このニュースを聞いた瞬間にパッと何かが思い浮かぶっていうレベルまでに行くには、かなりの知識が必要になります。 「じゃあ(その手間を省くために)最初から何かが起こった時に必要な情報を全部載せたコラムを書けばいいじゃないか」と思うかもしれません。 確かに田中宇さんのように最初から全部解説してくれるページを作っている人もいます。 ただ、例えば僕はここで上でも出したイラン問題に関して、「なぜイランは今合衆国と関係回復するのか」という疑問が浮かんだ時に、

1、イランと合衆国に偶然これまで同時に協調路線の大統領がいたことがなかっただけ(クリントンとラフサンジャニは除く)。
2、合衆国はサウジアラビアの石油を兵器と交換するために(ある意味アヘン戦争前の英中と同じ)、イランという敵が必要で、それをイエメンのシーア派武装組織が(不完全ながらも)引き受けてくれたことと、 合衆国自身がサウジアラビアの石油供給量を超えた今、サウジアラビアの大きな敵の存在そのものが不必要になったから。

という若干不備の多い二つの仮定を、どちらも押し付けたくない、というかそもそもそういうことに気がつく楽しみを勝手に奪いたくない、という思いを込めて、僕なりの結論を避けた情報提供だけをしたいと思ったこと。

三つ目に、そして何より重要だったのが、基本的に経済や政治権力が基準となる新聞にイデオロギー的な要素を加えること。

二十世紀は資本主義と社会主義という二つのシステムが単純な経済発展という同じイデオロギーの中で共存していました。 ただ、経済発展というのは正確にはイデオロギーではなく、単純にどれだけお金を増やすかという一種の単純な指標だったわけですが、それでも貧富の差が同時に小さくなっていたこと、世界的なレベルの環境問題に気を使う必要がなかったことなどから、それだけを追っていればいい時代が長いこと続いていました。 僕の親の世代などはそういった意味で社会について考える必要のない幸せな世代だったと思います。

今となっては当然ですが、先の読めなかった当時、1990年ごろから社会主義も資本主義も崩壊していく上で、システムだけではどうにもならない政治的判断が求められるようになってきました。 特に僕ら若い世代に求められているのは、経済発展を前提としない、社会の進む方向を定めること。

例を挙げて説明すると、今回のヨーロッパの経済危機の前まで、フランスは金融に頼った経済を進めて、ドイツはものづくりの国でした。 そしてもともと西ドイツの低インフレ率を目指したはずのヨーロッパ経済は、それでも単純にお金を刷り続けて豊かになった行ったわけですが、お金が増えることを幸福だと思うフランスの経済は、単純に銀行がお金を左右に動かすことによって生産していただけの幻想の経済で、今回の経済危機で大打撃を受けました。

フランスのオランド大統領は、科学の発展と、トービン税導入などで構造を変えようとしていますが、僕が思うにフランスに欠けていたのは「社会とはなんだろう」「幸せってなんだろう」などの単純な疑問で、そういうのは国民一人一人が自分自身の答えを見つけられなければ政治だけではどうしようもないと思います。 そういうのを深く考えられるような内容にしていけるよう頑張るので、ご意見ご感想などあれば、バシバシメッセージ送ってください

あと、僕自身物理学者なので、そっちの方面でも知的好奇心のための記事も結構載せるかもしれません(逆に、例えば「曲芸ができる猫」とかそういう普通にみてて普通に面白いだけの記事は載せないと思います。 そういうのはフェイスブックとかでお探しください 笑)

ちなみに、僕が一通り目を通す新聞は

日本:朝日新聞読売新聞。 ドイツ:ツァイトシュピーゲル。 スイス:ノイエ・チューリヒャー・ツァイトゥング。 イギリス:BBCロイター通信。 合衆国:CNNニューヨークタイムズ。 中東:アルジャジーラ。 インド:タイムズ・オブ・インディア。 フランス:ルモンドクリエ・アンテルナショナルフィガロ。 スペイン:エルパイス。 ブラジル:UOL(と同じくエルパイス)。 オランダ:オランダ放送協会。 イタリア:ANSAコリエール・デラ・セーラレプッブリカ(イタリア人の同居人の意向)。 ロシア:ガゼタ。 中国:新華社通信澎湃新聞(知り合いが働いてるため)などなどです。 (あとナショナルジオグラフィックと、仕事でネイチャーも読んでます)。

このサイトについて

僕が撮った写真に関しては一度クリックしていただければ拡大版が出てきて、もう一度クリックすると消えます。 その他、別のところから取ってきたのに関しては、基本的には参照先も書き込むようにしていますが、画像をクリックしていただければ、情報源のサイトにとべるようになってます。

また、コメント機能ですが、コメントした後、すぐに自分の名前をクリックしていただければ消せます。

日本語版もできるだけ更新するようにはしているんですが、全ての情報が載っているのは、今のところ英語版だけです。

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